勿忘草(ワスレナグサ)の花言葉と由来|色別の花言葉や誕生花、種類
春になると可愛らしい小花をたくさん咲かせる勿忘草。花色も淡い青のほかに白やピンクなど、さまざまです。そんな勿忘草には花名と同じ花言葉がつけられています。花言葉の由来となった切ない物語や色別の花言葉、誕生花、種類などをご紹介します。
勿忘草(ワスレナグサ)の花言葉とは?
可憐な花姿が魅力的な勿忘草にはどんな花言葉がつけられているのでしょうか。まずは勿忘草全体の花言葉をご紹介します。
勿忘草全体の花言葉
勿忘草全体の花言葉は、
- 真実の愛
- わたしを忘れないで
となっています。「わたしを忘れないで」という花言葉は、勿忘草の花名がそのまま花言葉になっていますね。勿忘草のように、花言葉とお花の名前が一致するのは珍しいといわれています。
勿忘草(ワスレナグサ)の色別の花言葉
勿忘草といえば淡い青色のイメージが強いですが、花色はほかに白、ピンク、紫などがあります。色別にも花言葉がつけられているのでご紹介します。贈り物にもふさわしい花言葉がつけられていますよ。
青色の勿忘草の花言葉
青色の勿忘草の花言葉は、真実の愛、誠の愛です。爽やかで、清潔感のある印象を与える青色は誠実な気持ちを伝えるのにぴったりの色ですね。
白色の勿忘草の花言葉
白色の勿忘草の花言葉は、わたしを忘れないでです。勿忘草全体の花言葉と同じものがつけられています。白色の勿忘草は他の色と比べて見かけることが少ないことから、「私を忘れないで」という花言葉が合っているのではないでしょうか。
ピンク色の勿忘草の花言葉
ピンク色の勿忘草の花言葉は、真実の友情です。ピンクの優しい印象が花言葉と合っていますね。ヨーロッパでは勿忘草が友情を象徴する花とされていることからこの花言葉がつけられたといわれています。
紫色の勿忘草の花言葉
紫色の勿忘草には色別の花言葉がつけられていないので、勿忘草全体の花言葉をあてはめるとよいでしょう。勿忘草の紫色は淡いものや青みがかったもの、ピンク色に近いものがあり、同じ紫色でもさまざま色味があります。
勿忘草(ワスレナグサ)の海外での花言葉
勿忘草の海外での花言葉をご紹介します。「私を忘れないで」という花言葉は世界共通になっています。また、フランスでは昔から勿忘草は友情を表す花として親しまれてきたことから、「真実の友情」という花言葉がつけられているんですね。
英語 | Do not forget me(私を忘れないで) true love(真実の愛) memories(思い出) |
ドイツ語 | Vergiss mein nicht(私を忘れないで) Du sollst an mich denken(汝、私について考えよ) Hore, was das Blumchen spricht(花が何を話すか聞いて) |
フランス語 | Ne m’oubliez pas(私を忘れないで) souvenir fidele(忠実な記憶) amitie sincere(誠実な友情) amour veritable(真実の愛) |
スペイン語 | No me olvides(私を忘れないで) |
イタリア語 | Non ti scordar di me(私を忘れないで) |
中国語 | 勿忘我(私を忘れないで) |
勿忘草(ワスレナグサ)の花言葉の由来
世界共通の花言葉を持つ勿忘草ですが、その花言葉は中世ドイツの悲恋伝説にちなんでつけられています。
ドナウ川の切ない恋物語
若い騎士ルドルフは、恋人であるベルタとドナウ川の川辺を散歩していました。川の近くに美しい花が咲いているのを見つけたルドルフは、ベルタのためにその花を取りに行きます。しかしそのときルドルフは足を滑らせて川に流されてしまうのです。最後の力を振り絞り、その美しい花を川岸に投げ、ルドルフは「わたしを忘れないで」という言葉を残して亡くなってしまいました。
この物語が元となり、「わたしを忘れないで」という花名と花言葉がつけられました。また、その後に残されたベルタが生涯その花を肌身離さず持ち続けていたとされ、このことが「真実の愛」という花言葉の由来になっています。
勿忘草(ワスレナグサ)が誕生花なのはいつ?
勿忘草が誕生花とされているのは、2月7日、2月29日、3月15日、4月5日です。
他にも、3月13日、4月6日、4月17日、4月21日、4月24日、5月14日、5月15日で勿忘草が誕生花とされています。誕生花は、お花のイメージやギリシャ神話をはじめとした各地の伝説や風習にちなんで決められてきています。そのため、地域や研究者、団体によって誕生花と誕生日の組み合わせは異なります。勿忘草が誕生花とされている日がたくさんあるのも納得ですね。
勿忘草(ワスレナグサ)の種類と品種
勿忘草は、ヨーロッパ、アジア、ニュージランドといった世界の温帯地域に約50種類ほどが自生しています。そのなかで代表的な品種をいくつかご紹介します。日本の園芸業界ではノハラワスレナグサ、エゾムラサキ、またこれらの種間交配種がワスレナグサとして流通しています。
シンワスレナグサ
ヨーロッパ原産の品種で、サソリの尾のようにくねって花をつけることが特徴です。花色は淡い青色をしていて、7〜9cmの可愛らしい花を咲かせます。園芸用ではほとんど流通しておらず、日本では野生化しているものを見ることができるくらいです。和名はワスレナグサ。ヨーロッパの逸話に登場する本種となっています。