かぼちゃの肥料の与え方ポイント|かぼちゃの基本情報、料理のコツも紹介
「冬至」にかぼちゃは昔からの日本の風習ですね。緑黄色野菜の栄養価満点のかぼちゃを食べて、風邪をひかず元気に冬を過ごしましょうという意味があります。肥料のやり過ぎは「ツルボケ」に。肥料のコツをつかんで美味しいかぼちゃを栽培しましょう。
かぼちゃとは?
かぼちゃといえば、ハロウィン!ハロウィンは秋のお祭りですね。かぼちゃは秋の実り、栄養価の高い食物です。「冬至」にかぼちゃを食べるのは、日本人の知恵ですね。煮ものや天ぷらに、パイやお菓子に、最近は漬物まであります。かぼちゃの種類は3種類ありますが、いずれも一般的には3月中旬から5月中旬こと種まきをし、寒冷地では10月半ばころまでに収穫をします。
かぼちゃの栄養価
かぼちゃは緑黄色野菜です。緑黄色野菜は色の濃い野菜のことをいいます。赤や黄色オレンジ色、濃い緑の野菜で、かぼちゃのほかにニンジン、カボチャ、ピーマン、ホウレンソウなどが挙げられます。色の薄い野菜は淡色野菜といって、キュウリ、白菜、もやしなどが該当します。栄養成分が違い、緑黄色野菜はカロテンが多いのが特徴で、体内に入るとビタミンAに変わります。そのほかに、ビタミンC、ミネラル(特にカリウム)を豊富に含み、たん白質、食物繊維なども含まれています。冬に不足しがちな栄養素をかぼちゃが補ってくれます。丸のままだと保存が効きますし、冷凍保存も可能です。冬に暖かいかぼちゃのスープを飲めば栄養満点、体が温まりますね。
かぼちゃの基本情報
かぼちゃの基本情報です。
科・属 | ウリ科カボチャ属 |
和名 | カボチャ |
英名 | Pumpkin |
学名 | Cucurbita maxima Duch(西洋カボチャ)、 Cucurbita moschata Duch(日本カボチャ)、 Cucurbita pepo L(ペポカボチャ) |
原産地 | 南アメリカ |
発芽地温 | 25~30℃ |
生育適温 | 20℃前後 |
かぼちゃは日向を好み、土壌は中酸性~中性を好みます。植え付けは1~1.2mの間隔をとりましょう。
かぼちゃの種類・品種
かぼちゃの種類は、日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ペポかぼちゃの3種類です。日本かぼちゃは高温多湿に耐え、西洋かぼちゃは乾燥と冷涼を好みます。ペポかぼちゃは暑さに強いかぼちゃです。土質を選ばず、日当たりがよければよく育ちます。
日本かぼちゃ
日本かぼちゃは、古くから日本で栽培されていた品種です。かぼちゃは16世紀にポルトガルから伝えられました。1960年代のかぼちゃを総称して日本かぼちゃといいます。
地方の品種が多数あり、バターナッツかぼちゃ、小菊かぼちゃ、菊座かぼちゃ、島かぼちゃ、鶴首かぼちゃ、黒皮かぼちゃ、鹿ヶ谷かぼちゃなどがあります。
日本かぼちゃは西洋かぼちゃより水分が多いですが、煮崩れしにくいのが特徴です。ねっとりとした食感で、甘みが少なくさっぱりした味です。
西洋かぼちゃ
西洋かぼちゃは、βカロテンが日本かぼちゃの約5.5倍あるといわれています。
西洋かぼちゃは、黒皮栗かぼちゃ、ロロンかぼちゃ、赤皮栗かぼちゃ、雪化粧かぼちゃ、坊ちゃんかぼちゃ、栗マロンかぼちゃ、コリンキー、プチィーニ、鈴かぼちゃ、すくなかぼちゃ、こふきかぼちゃ、味平かぼちゃ、ダークホースなどの種類があります。
ほくほくとして甘みがあります。店頭で見かけるのは西洋かぼちゃが多いでしょう。
ペポかぼちゃ
ペポかぼちゃは、南米で栽培されているかぼちゃです。乾燥した地域で生育します。
金糸瓜(そうめんかぼちゃ)、ズッキーニ、おばけかぼちゃはハロウィンに使われ、ジャイアントかぼちゃとも呼ばれています。中でも「アトランティックジャイアント」という品種はオレンジ色で有名です。
かぼちゃの肥料の与え方
かぼちゃは、土壌にチッソが多くなるとツルボケをおこします。かぼちゃは根を広く広げ、土壌にある肥料を精一杯吸いとります。定植前の土壌づくりや、定植時の苗の間隔、肥料の与え方がかぼちゃの生育に影響してきます。肥料の配合、肥料の与えすぎに注意が必要です!
かぼちゃの肥料の配合割合
かぼちゃの土壌づくりには、苦土石灰、堆肥、化成肥料を使い、追肥は化成肥料を使用します。化成肥料の割合は、N:P:K(チッソ:リン:カリ)=8:8:8で作ります。
かぼちゃの肥料1回目
定植前に畑の土の準備をします。畑は定植の少なくとも2週間前には苦土石灰をまき全体を耕します。1週間前になったら、直径・深さ30cmくらいの穴を掘ります。穴の中に堆肥を1kg入れ、掘り起こした土に化成肥料を約50g(一握りくらい)と過リン石灰を約20g(軽く一握り)混ぜ、穴に戻します。周りの土をかき集めて、高さ10cm、タテ×ヨコ60cmの「床」をつくります。1週間後、定植か種の直播をしてホットキャップをかぶせます。
これが1回目の肥料、土壌づくりの元肥です。
かぼちゃの肥料2回目
ツルが伸びてきたらホットキャップをはずします。適宜、整枝をします。着果がこぶし大になったら、化成肥料を約20~30g(軽く一握り)株の根本から約40cm離れたところに播きます。
これが2回目の肥料、追肥です。
かぼちゃに肥料を施す際のポイント
かぼちゃ栽培の失敗で一番多いのが「ツルボケ」です。葉っぱは青々としているのに花が咲かない、花が咲いても雄花ばかりで雌花が咲かない、つるは元気に伸びている状態をいいます。
土壌のチッソが多くなっている、肥料が多い場合に起こる現象です。そのときは追肥を止めておくと自然に雌花が咲きます。
かぼちゃの料理レシピ
美味しくできたかぼちゃは美味しく料理をしましょう!
かぼちゃの調理の基本
かぼちゃは縦に4等分に切り、わたをくり抜いてとります。 1.]かぼちゃの真ん中には、わたと呼ばれる種の部分があるので、スプーンでくり抜きます。 2.かぼちゃを使う分縦割りにしたら、ラップをかけて1/8個(200gくらい)で約1~2分レンジにかけると切りやすくなります。 3.かぼちゃは皮ごと食べられますが、かたいようでしたら、ところどころ皮を削りましょう。味の染みの込みもよくなります。 4.かぼちゃの煮くずれを防ぐには、面取りといって、かぼちゃの角を落とします。
おかずにもスイーツにも活躍
かぼちゃは料理にもお菓子作りにも役立つ食材です。かぼちゃの煮物は定番なので、ぜひ覚えておきたいレシピです。かぼちゃプリンは栄養満点で、お子さんのおやつにおすすめですよ。
・かぼちゃの煮物:水・しょう油・砂糖を広めの鍋に入れ、切ったかぼちゃの皮が下になるように並べて入れ、中火にかけます。落し蓋をして、煮立ったら弱火にします。かぼちゃに火がとおったら、鍋をゆすり水分を飛ばします。かぼちゃがほっくりとなったらできあがり。