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アジサイ(紫陽花)の剪定方法と時期|手入れの仕方とコツを紹介

アジサイは、手入れが簡単で寿命の長い植物です。色鮮やかで美しいアジサイを保つためには、定期的に剪定をするのが重要な鍵となります。剪定に適した時期や正しい方法、コツを知り、見栄えのある花に育てましょう。

アジサイ(紫陽花)を剪定する上で知っておきたい基礎知識

アジサイ(紫陽花)の基礎知識

メンテナンスの一つである『剪定』が必要なのは、アジサイの特徴が大きく関係しています。まずは、どのような特徴を持った植物なのか見ていきましょう。

8月には翌年の花芽ができ始める

アジサイは日本原産ですが、他国で品種改良されたものも少なくありません。開花時期は、いずれの品種も5月下旬から7月頃で、ほぼ同じです。雨が多くどんよりとした梅雨時に、鮮やかに咲き誇るアジサイを見て目を奪われたことがある人もいるのではないでしょうか?

花のピークが過ぎ、8月になると、翌年に開花する花芽ができ始めます。しかし、ピークの時期を過ぎている花でも、なかなか枯れ落ちません。そのままにしておくと風通しが悪くなり、花芽が思うように育たないこともあります。そのため、花芽ができ始める前に剪定をすることが大切なのです。

花の付き方にはサイクルがある

アジサイの大きな特徴の一つが、花の付き方に一定のサイクルがあることです。花芽は前年に育った枝にはできず、一昨年に育った枝にしかできないという性質があります。つまり、2年育った後に、やっと花芽ができるのです。

アジサイは日本人にとって身近な植物の一つで、公園や通りに咲いていることも珍しくありません。枝の先端の方にだけ花が咲いていることに、気付いたことがある人もいるのではないでしょうか?

アジサイ(紫陽花)の剪定方法は3種類!それぞれの目的は?

剪定方法は三つ。それぞれの目的は?

アジサイの剪定は、『花後の剪定』『冬の剪定』『強剪定』の3種類があり、それぞれ剪定の目的や方法が異なります。きれいなアジサイの花を咲かせるためにも、時期や目的に合わせて正しい方法で剪定しましょう。

花後の剪定

三つの中でも特に重要視されているのが、その年に開花した部分を切り落とす方法です。これにより、翌年の花の付き方に大きな差が出るためです。

多くのアジサイは、ほぼ同時に開花しますが、ピークを過ぎても自然に枯れ落ちるまでには時間がかかることも珍しくありません。そのまま放置しておくと、ピークを過ぎた花に栄養が取られてしまい、花芽の生育に悪影響を及ぼすこともあります。

中にはまだ見頃の花もあり、切り落とすのをためらう人もいるかもしれません。しかし、翌年もきれいな花をたくさん咲かせるためには、必要不可欠なステップなのです。

休眠期に行う冬の剪定

秋の終わりごろから冬の期間中に、不要な枝を切り落としてメンテナンスをします。これが、冬剪定になります。必ずしも必須というわけではありませんが、メリットが多いので必要に応じて行うのがおすすめです。

目的は元気のない枝や密集し過ぎている枝などを切り落とすことで、風通しや日当たりをよくすることです。風通しや日当たりがよくなれば、丈夫で健康に育ちやすくなり、きれいな花を咲かせることにもつながります。

切り戻しを行う強剪定

アジサイは生命力が強く、メンテナンスをしないとぐんぐん生長し、背丈が大きくなってしまいます。強剪定は、大きくなり過ぎた株をコンパクトに扱いやすくするために行うものです。

他の二つがきれいな花を咲かせるためのメンテナンスなのに対し、切り戻しを行うのが目的という違いがあります。小さくリメイクするのには最適な方法ですが、デメリットもあります。

アジサイは、2年かけて生長した枝にしか花芽が付きません。そのため、翌年はきれいな花を鑑賞できない可能性があるでしょう。

アジサイ(紫陽花)の剪定の時期

剪定はいつ頃するのがベスト?

剪定は大きく三つあり、それぞれ最適な時期が異なります。時期を間違うとアジサイの生長に悪影響を与えることもあるため、きちんと把握しておきましょう。

花後の剪定は7月下旬までに

8月になると、花芽ができ始めます。せっかくできた花芽を切り落としてしまわないためにも、7月下旬までに行うのが理想です。具体的な時期の目安は、満開のピークを過ぎていることと、まだ少し花が咲き残っていることになります。

自然に花が枯れ落ちないため、咲き終わっているかの判断がつきにくい場合もあります。また、品種によってもピークを過ぎたかどうかの判断が異なります。

アジサイというと、たくさんの小さい花が集まり、てまりのように丸い形をしているのを思い浮かべる人が多いでしょう。これは『てまり咲き』と呼ばれ、小さい花が完全に開いていて色が薄く古ぼけてきたら、咲き終わっているサインです。

冬剪定は11月から3月の間に

アジサイの休眠期とされる11月から3月の間に行います。冬の寒さを感じるころになると、葉を落として枯れたような状態になります。

しかし、内部では新しい芽が作られ、翌年に花を咲かせる準備をしているのです。そのため、メンテナンスをして花芽が育ちやすい環境に整えることが大切なのです。

先に述べた通り、必ずしも必要な手入れではありません。不慣れな人は、花芽をうっかり切り落としてしまうリスクもあるため、枯れたり弱ったりしている枝のみを取り除く程度にしておくと安心かもしれません。

強剪定は花後できるだけ早く行う

花のピークを過ぎたら、できるだけ早く行うのが基本です。数年に一度程度、必要に応じて行うようにしましょう。

切り落とした後、数週間すると新芽が出てきますが、育つのは葉だけで花を咲かせないことが多いです。2年後にきれいな花を咲かせるまで気長に待つことに抵抗がないか考慮することも大切です。

まだ花のピークを過ぎていないものは、花瓶に入れて飾ったり、ドライフラワーしたりして楽しむこともできます。状態のよい枝は、挿し木にして増やすことも可能です。増やし方は難しくありませんが、うまく根が育たないこともあるため、何本かまとめて挿し木にして様子を見るのがおすすめです。

アジサイ(紫陽花)の剪定方法・手順

アジサイ(紫陽花)の剪定の仕方

目的や時期が分かったら、正しいやり方を学びましょう。自己流でやってしまうと、花芽が育たないこともあります。「こんな筈じゃなかった」と後悔しないためにも、まずはやり方を把握することが大切です。

開花後の剪定方法

『どのように切るか』よりも、剪定は『どこを切るか』が重要なポイントです。まず、花が咲いている場所から下方向に数えて2節目に芽が付いていることを確認しましょう。芽が付いている場所から約2cm上を切ります。

もし脇芽がある場合は、脇芽を残して切ることも大切です。脇芽が生長すると、花を付ける枝になるためです。背丈が高くなり過ぎたアジサイを鑑賞しやすいように低くしたい場合は、3節目や4節目にある芽の約2cm上でも構いません。

枯れている枝も一緒に切り落とすと、見た目もよくなります。全体が枯れているものは根元から、一部が枯れているものは部分的に切り落としましょう。

冬剪定の方法

白っぽく変色したり、乾燥したりして枯れている枝を切り落とします。枝全体が枯れている場合は、地面に近い部分から切り落とします。枝の一部のみ枯れている場合は、その部分だけを切り落とすようにしましょう。

枯れているか判断がつきにくい場合は、花が咲くかどうか春まで待って様子を見るのも一つの方法です。

丈夫で健康に育てるためには、風通しや日当たりなど生育環境を整えることが大切です。そのため、枝が密集し過ぎている箇所も切って整えます。その際は、若く健康な枝は残し、古い枝を切るようにしましょう。

通常、この時期には花芽が確認できるため、傷つけないように切ることも大切です。

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