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アジサイの増やし方とポイント|挿し木の時期とやり方、育てるコツも紹介

アジサイってどんな花?

アジサイってどんな花?

うっとうしい梅雨の季節、庭のアジサイは雨が大好きです。雨に打たれている鮮やかな青紫やピンクのアジサイは、憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれそうです。雨上がりに、雨のしずくがアジサイの花から落ちていくようすは、風情があります。花屋では周年アジサイを見かけるようになりました。日本のアジサイが外国で品種改良されて出まわっています。形や色もさまざまです。アジサイは病気になりにくく、害虫もつきにくい育てやすい植物です。アジサイは挿し木で増やせます、アジサイを育ててみませんか?梅雨のときの庭が賑やかになるでしょう。挿し木で育てたアジサイは観賞の楽しみも増しますね。

アジサイの基本情報

科・属アジサイ科アジサイ属
和名紫陽花(アジサイ)
英名Hydrangea
学名Hydrangea macrophylla
花の色青、紫、ピンク、赤、白、緑
原産地日本、アジア、北アメリカ
開花時期6月~7月

アジサイの学名は「Hydrangea」、科目は「アジサイ科(ユキノシタ科)」、「アジサイ属」に属しています。東アジア、南北アメリカを原産地とし、和名はアジサイ(紫陽花)、シチヘンゲ(七変化)とも呼ばれています。英名は「Hydrangea」です。切り花は4~7月には出まわり、花もちは5日程度です。6~7月に開花します。花色は青、紫、ピンク、赤、白、緑、複色のものもあります。花は額咲きと手毬咲きがあります。アジサイの花に見える部分は装飾花と呼ばれるガク、花は中心部にある点のように見える部分で、雌しべと雄しべを持つ両性花です。

植物の増やし方

一般的に植物を増やす方法は、6つあります。挿し木は植物の1部を切って発根させる方法で、根挿しと葉刺し、緑枝挿しと休眠枝挿しがあります。取り技は枝の一部を土に刺したり、ミズゴケを撒いたりして発根させ、根が出たら親枝から切り離し増やす方法です。接ぎ木は台木に枝をくっつけ生育して増やす方法です。株分けは大きくなった株をナイフで切り分けて生育させる方法。分球にはスイセンやチューリップのような自然分球と、ハナショウブやカラーのように根球を人的に切り離して増やすのを切断分球があります。実生は種をまいて増やす方法です。

アジサイの剪定

もともとアジサイは剪定する必要がありません。庭のアジサイはスペースやほかの庭木とのバランスもあるので、形を整えたい場合や小さめに育てたいの場合には剪定を行います。アジサイの剪定で使った枝を挿し木にするのがおすすめです。基本剪定は6~9月の花が色あせたり枯れてきたりしたら、花のすぐ下を切り落とします。

アジサイを増やす方法と時期

アジサイは挿し木で増やしていきます。剪定した枝を使うので、10月には新しい芽が出てくる前に済ませます。花数を減らしたりスッキリさせたりしたいときは、全体の形を見ながら、細い枝、下向きの枝、伸びすぎている枝を切り落とします。全体的に小さくしたいときは1~2節目で緑の枝のところを切り落とします。古い茶色の枝のところを切ると、翌年花が咲かないので注意です。強剪定は半分以下くらいにバッサリ切ります。大きくなり過ぎたとき、形を整えたいときにします。次の年は花は咲かないことが多いです。剪定と挿し木の時期はセットで行うのがポイント、梅雨の期間がベストです。

アジサイを挿し木で増やす

アジサイを挿し木で増やす

アジサイの挿し木は土植えと水挿しがあります。剪定後に揃えて切って水に浸けるまでは同じですが、土植えはその後に用意していた土に植えます。水挿しはそのまま水を変えながら発根するまで水に入れておきます。根が出たら、遅くとも10月までには土の鉢か庭に土や地植えをします。その他に「緑枝挿し」と「休眠枝挿し」という挿し木の時期によって分けられる方法もあります。緑枝挿しの時期は5~7月と9月です。休眠枝挿しの適期は3月で、緑枝挿しに比べ時間がかかります。失敗が少ないといわれていますが、寒い地方には向かないでしょう。カシワバアジサイはそれより早い2月が適期です。以下は一般的な緑枝挿しについて紹介します。

挿し木の準備

挿し木にする用土には、赤玉土、鹿沼土、川砂やパーライト、バーミキュライトなどを用います。用土は混ぜないで単様で使う、清潔で肥料が入らないもの、小粒のものを選ぶのがポイントです。肥料が入ると発根するまでに茎が腐ってしまうことがあります。小粒の用土は、挿し穂を刺したときに安定感があります。用土を鉢に入れたら、挿し木をする前にたっぷり水をかけて湿らせておきます。

挿し穂を作る

挿し穂にする枝を選びます。花が咲いている枝でも、咲かなかった枝でもどちらでも使えます。元気そうな枝、特に新しいわき目が出ている枝を使うのがおすすめです。枝の長さは10~15cmくらいに切ります。花がついていたら切り取り、上の方についている2枚の葉を残しそのほかの葉は切り落とします。残した葉は水分の蒸発を防ぐため、横半分に切りとります。

アジサイ挿し木の手順

アジサイ挿し木の手順

アジサイの挿し穂ができたら水あげから始めます。今まで根から水を吸収していましたが、根が切断されてしまうため、水あげを上手にしないと挿し穂が弱って発根できなくなります。できるだけだけ新鮮な状態に保てるよう、気を付けて行いましょう。

挿し穂の水あげ

挿し穂の下の部分は斜めにカットしすぐ水に差します。1時間以上水に浸けて水あげします。

挿し床を準備する

準備していた挿し床に割りばしなどで穴をあけておきます。水あげが終わった挿し穂を1本ずつ挿し床の穴に挿していきます。この時、挿し穂のカット部分に発根促進剤を塗って挿すのもよいでしょう。

挿し床にさす

挿し床には、挿し穂が2~3cmほど埋まるように挿します。隣の挿し穂と葉が重ならないように挿しましょう。挿し終わったら、優しく水をあげます。勢いよく水を上げると挿し穂が浮き出たり倒れたりして傷つくことがあるので、注意深くゆっくり行います。シャワータイプのじょうろで、鉢のへりに沿って水を休み休みあげましょう。

アジサイ挿し木後の鉢の管理

アジサイ挿し木後の鉢の管理

挿し木後の鉢の管理も大切です。直射日光のところでは挿し穂が乾燥してしまい枯れることもあります。雨風が強く当たる場所では、2cmほどしか挿していない挿し穂が倒れてしまいます。真っ暗なところでは光合成ができないので死んでしまいます。直射日光の当たらない明るい日陰、雨風の当たらないところに置きます。

鉢を置く場所

鉢を置く場所は、庭ならば木の木蔭、大きな鉢の影、家の建物でしたら、軒下で風が強く当たらない場所などを選びます。じめじめした風通しの悪いところは、菌や害虫が発生しやすくなっていますので避けましょう。外に置く鉢には受け皿は使わないようにします。雨が降ったときに皿に水がたまると、挿し穂が腐ってしまうからです。

鉢の水やり

鉢の水やりは、最初は3日間ほど毎日やさしく上げ、それ以降は鉢の表面の土が乾いてきたら水を上げてください。水の上げ過ぎは、発根する前に挿し穂を腐らせてしまいます。また肥料もこの時期には全体禁忌です。根が出ているか気になりますが、抜いて確かめたりせず、挿し穂を観察しながら少しの間じっと見守ってくださいね。

鉢上げ

挿し穂をしてから約1カ月で葉が出てくるので、発根したことがわかります。次は肥料入りで用土は赤玉土小粒7、腐葉土3などの割合の培養土を用い入れ替えます。軒下や木の根元などにおいて他の鉢と一緒に冬を越します。春には新芽が出てくるでしょう。

挿し木で育ったアジサイの地植え

挿し木で育ったアジサイの地植え

挿し木で育ったアジサイの地植えをするにはどんなことに気をつけたらいいでしょう。鉢で育てているときより水やりが楽になります。アジサイは大きくすることもできますし、小さく育てることもできます。庭のどこに植えるのか、日当たりやスペースを考慮し植えましょう。庭に植える時には、植える場所の土づくりも忘れずに。アジサイの鉢より一回り大きく穴を掘ります。穴に石灰を撒いて消毒しねかせたら、さらに腐葉土など肥料の入った土を入れてねかせておきましょう。

地植えの時期

挿し木が成功し1年くらいすると花が咲きます。地植えはもう少し待って3年目くらいがいいでしょう。花の時期が終わった7月下旬か、9月下旬から10月上旬ころ。花が終わり剪定も終わったあたりです。花が咲いている時に植え替えをすると株が弱ります。植え替えること自体、アジサイの株にダメージを与えるので、時期は慎重に見極めましょう。挿し木で数年かかって育てたアジサイ、最後の地植えまでぬかりなく行いたいですね。

地植えの場所

アジサイは雨と日光が好きです。日陰のイメージがありますが、植える場所は日当たりのいい日陰のできる場がベストです。土壌は水はけがいいこと。花芽の付き具合には適度な日光が必要です。花芽は北風に当たると枯れてしまうので、北風の当たらない場所を選びましょう。植え替えた後は根が落ち着くまで毎日水やりをしましょう。まだ暑い時期だと水切れに要注意です。地植えして根が落ちつたら、アジサイは基本水やりは必要ありません。夏の暑い時期、葉がしおれてくるようなときには水を上げましょう。

まとめ

アジサイは剪定時期が挿し木の時期なのでセットでする、植物を切ったあとは水あげが大切。挿し木から花が咲くまで約1年ですが、自分で育てたアジサイは嬉しさもひとしお。挿し木にベストな時期を選び大好きなアジサイを増やしましょう。

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