紫陽花(アジサイ)の色を変える方法。土を配合して好みの花色に変化させよう

2020 10/09
紫陽花(アジサイ)の色を変える方法。土を配合して好みの花色に変化させよう

アジサイの花が「去年と違う色で咲いた」という経験はありませんか?その原因は土にあるかもしれません。アジサイの色が変わる仕組みや、好みの色に調節する方法について紹介します。この記事を参考に、きれいな色で咲かせましょう。

目次

紫陽花(アジサイ)の色が変わるのはなぜ?

紫陽花(アジサイ)の色が変わるのはなぜ?

何もしていないのに、アジサイの花色が変わるのはなぜなのでしょうか?その原因を理解することで、変化に対策できます。

土壌のpH値が関係

庭に植えたアジサイの色が変わってきた・同じ品種を植えているのに場所によって色が違う、といったケースであれば、色の変化は『土壌のpH値』が原因です。

アジサイは、土壌が酸性かアルカリ性かによって、花の色が変化します。酸性だと青、アルカリ性だと赤の花が咲きやすいのです。

同じ品種でも異なる花色のアジサイが店頭に並んでいるのは、この性質を利用しているからです。家で育てているアジサイも同様に、土壌のpH値をうまく調節できれば色を変えられます。

紫陽花(アジサイ)の花色を作る仕組み

アジサイの花の色に影響を与えているのは、『アントシアニン』という色素です。ブルーベリーに含まれていることでよく知られている成分ですが、アジサイの花の中にも含まれています。

アントシアニンはアジサイの花色に影響を及ぼしますが、それは、土の中のアルミニウムイオンがアジサイに吸収され、アントシアニンと結び付くからです。

そのため、アルミニウムイオンが溶けやすい『酸性の土壌』では青い花が咲きやすくなり、アルミニウムイオンが溶け出しにくい『アルカリ性の土壌』ではピンクや赤の花が咲きやすくなります。

老化現象によって色味が変わることも

土壌のpH値以外にも、アジサイの花色に影響を及ぼすものがあります。それは、『老化現象』です。種類にもよりますが、西安やフェアリーアイといった品種は、老化現象で色味が変わるといわれています。

老化現象の場合は、植え替えや土の交換をしなくても、咲いている花の色が徐々に変化していきます。時間の経過とともに花の中の色素が少しずつ分解され、花の色が変わっていく仕組みです。

他にも、アナベルという品種は白い花が緑に、日本アジサイは白から深紅へ変わります。

紫陽花(アジサイ)が好む土とは?

紫陽花(アジサイ)が好む土とは?

アジサイの花の色は土壌に影響を受けていることが分かりました。色の調節をするためには、土壌のpH調整も重要です。では、アジサイが好む土について見ていきましょう。

鉢植えするなら

鉢植えでアジサイを育てる場合、土の配合は『赤玉土:ピートモス=6:4』で混ぜ合わせます。崩れにくい『赤玉土』が、水分と養分をキープしながら、水はけと通気性を確保してくれる適度な配合です。

『ピートモス』は、ミズゴケが泥や炭のように変化した腐葉土のことをいいます。中性に調整済みのタイプと、未調整で酸性のタイプがあります。アジサイの栽培には未調整を使用しましょう。

庭植えするなら

アジサイを庭植えで育てる場合、赤玉土とピートモスに加え、庭の土もプラスします。割合は『赤玉土:庭土:ピートモス=4:3:3』が目安です。

目安の割合で土を混ぜたら、pH値もチェックします。土が酸性に強く傾くようであればピートモスを減らし、弱酸性になるように調節しましょう。

花色を変える土の配合

花色を変える土の配合

次に紹介するのは、花の色を調節するために作る『土の配合』です。pH値を整えることで、アジサイの色を調節しやすくなります。

紫色にしたい場合

紫色は、赤と青の中間の色です。そのため、元のアジサイの色が赤系か青系かで土の配合が異なります。

赤系の場合はアルカリ性が強いので、酸性の土壌に植えることで『青みの強い紫色』に調整可能です。酸性でできる青色が元の花色である赤と混ざり、中間色の紫色へと近づきます。酸性土壌を作るには、『赤玉土:ピートモス:バーミキュライト=4:4:2』で配合しましょう。

青系の場合は酸性が強いので、アルカリ性の土壌に植えることで『赤みの強い紫色』に調整できます。色の変化は、赤系の場合と逆の考えです。『赤玉土:腐葉土:バーミキュライト=4:4:2』で配合すると、アルカリ性の土が完成です。

青色にしたい場合

花の色を青くするためには、土壌を酸性に整え、アジサイが土の中のアルミニウムイオンを吸収しやすい状態を作ります。アルミニウムイオンとアジサイのアントシアニンが結合し、青くなるからです。

土の配合は『赤玉土:ピートモス:バーミキュライト=4:4:2』を目安にしましょう。肥料は完熟の油かすが向いています。開花前の4~5月に硫酸アルミニウムを与えるのも効果的です。500~1000倍に薄め、20日おきに2~3回施します。

火山や雨の影響で『日本の土壌は酸性に傾きやすい』という傾向があるため、庭植えであれば青い花は比較的咲かせやすいでしょう。

白色にしたい場合

白色のアジサイにはアントシアニンがありません。土壌のpH値により変化する色ではないため、土の配合を変えたとしても赤系や青系のアジサイを白くはできないのです。

アジサイの色を白にしたい場合は、白のアジサイを選んで植えることをおすすめします。今ある赤系や青系のアジサイを生かす場合には、アジサイが好む弱酸性の配合に土を調節し、きれいに咲かせましょう。

赤やピンクにしたい場合

土壌をアルカリ性に調節すると、アジサイの花の色は赤やピンクになります。アルミニウムイオンの吸収が抑えられることで、青の発色を抑えられるからです。

ただし、アジサイはもともと弱酸性の土を好む性質のため、強いアルカリ性の土に植えると根を傷める恐れがあります。そのため、配合は『赤玉土:腐葉土:バーミキュライト=4:4:2』を目安にしましょう。

肥料は発酵油かすが向いています。また、土壌が酸性に傾きやすい日本では、開花前の4~5月に『アルカリ性の苦土石灰』を株元にまくのも効果的です。

より手軽に花色を変える方法

より手軽に花色を変える方法

アジサイの花色は土壌のpH値に左右されるため、土の配合を変えて調節可能です。しかし、土を何種類も用意して、適切な配合で混ぜ合わせるのは手間がかかります。そこで役立つのが、以下の方法です。

色に合わせて配合済みの土を使う

販売されている土の中には、咲かせたいアジサイの色に合わせて、ベストな配合がされているタイプもあります。手早く植え替えたいときや、配合した土で思うような色が出せなかったときに試すとよいでしょう。

適切なpH値に調整されているため、時間も手間も省けるおすすめの方法です。

与える肥料で変える

好みの花色にするためには土壌の調整が必要ですが、肥料を変えることも大切です。

青と紫のアジサイには『カリ』を多めに与え、追肥として『硝酸アルミニウム』を与えます。一方、赤とピンクのアジサイには、『窒素』と『リン酸』を多く含む肥料を選ぶのがポイントです。

肥料も土と同じように、花の色に合わせて配合したものが販売されています。手間を省きたい場合はもちろん、細かい調整が苦手な人はぜひ使ってみましょう。

まとめ

アジサイは、土壌のpH値によって花の色が変化します。購入時とは違う色に変わってしまった、同じ品種なのに花色が統一されなかったという場合は、土壌のpH値が変化しているのかもしれません。

花の色を変えたいときは、好みの色になるように土壌のpH値を調整しましょう。手間や時間を省きたい場合は、配合済みの土を使うのも一つの手です。

アジサイの性質を理解し、好みの色できれいに咲かせましょう。

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