MENU

チューリップの栽培に適した土とは?おすすめ培養土やブレンドの方法

チューリップの球根は花を咲かせるための栄養を蓄えています。手間があまりかからず育てやすいですが、春先に可愛らしい花をより楽しめて、丈夫に育てるには土壌がとても重要です。チューリップにとってよい土の作り方を紹介します。

チューリップに適した土壌の条件は?

チューリップに適した土壌の条件は?

チューリップの球根は10〜11月に、鉢か庭先に植えます。このときに使用する土は、その後の成長を左右する重要な要素の一つといえます。チューリップにとって育ちやすい最適な土には、どのような条件が必要なのでしょうか。

水はけがよく保水性がある

チューリップに限らず、植物にとってよい土とは、水はけ(排水性)と保水性がよいことが条件の一つに挙げられます。常に水気があると根が呼吸しにくくなり、水持ちが悪く乾燥しやすいと水分不足から枯れやすくなります。

手で土を握ってみたときに、湿りすぎず乾きすぎず、パラっとした質感が望ましいでしょう。また、根に空気が運ばれやすいように、通気性のよさも重要です。

有機質が含まれている

有機物を含む土には、腐葉土や堆肥を含む土があります。腐葉土は落ち葉や枯れ枝が年月をかけて土に還り、土中の微生物を増やしてくれるのです。堆肥は、動物の排泄物や野菜くずなどを発酵させたもので、有機質の養分を豊富に含みます。

これら有機物は肥料として植物に働きかけるわけではなく、土の中の水分や養分を蓄えたり、微生物を活発的にさせたりしています。その結果、植物にとって育ちやすい環境を生み出してくれるのです。

phは中性から弱酸性

植物の土壌の好みはそれぞれ異なりますが、基本的には中性から弱酸性のpHを好みます。チューリップをはじめとする球根植物も中性から弱酸性の濃度を好み、酸性の土だと上手く育ちません。

雨によってアルカリ分が流れ出てしまうことや、化成肥料が酸性であることなどから、土は基本的に強酸性に傾きやすいです。最適なpHにするためには、石灰などを適量まいて中和する必要があります。

市販の培養土のおすすめ3選

市販の培養土のおすすめ3選

栽培に慣れている人だと、自分の手で育成に最適な土を耕すことができます。しかし、手間もかかり難しい作業となるので、市販で売られている培養土を使うと簡単です。おすすめの商品を三つ紹介します。

プロトリーフ『チューリップの土 5L』

保水力と水はけのよさを兼ね備えているので、水分が苦手な球根でも、水が大好きな球根でも育ちやすい培養土です。育て始めに必要な栄養分を含んでいるので、植え付けのときに元肥を混ぜこむ必要がありません。

こちらは春に植える場合も、秋に植える場合も、どちらでも対応可能なので一年を通して使いやすいです。

日清『球根がうれしい土 5L』

土中に含まれるスーパー有用菌が、植物の健康や疲れた土を元気にしてくれます。また元肥も含まれているので、初期育成を助けてくれます。

春植え・秋植えどちらにも適しており、水はけがよい配合の球根が根腐れしにくい培養土です。

アイリスオーヤマ『花・野菜の培養土 25L』

自然の有機質を豊富に含むので、根の発育を促し根張を強くしてくれます。また、通気性と保水性もよく、根が呼吸しやすい環境を整えてくれる培養土です。元肥も含まれているので、手間なくそのまま使用が可能です。

植え付けから1カ月経ってから追肥を施すことで、さらに成長しやすい状態の土になります。

土づくりの方法をチェック

土づくりの方法をチェック

市販の土は手軽ですが、育てていくうちに「土からしっかり作ってみたい」と思う人もいることでしょう。

自分でブレンドした土によって、より美しい花を咲かせたり、より立派な球根に育ってくれたりしたら、育てる楽しさも倍増するはずです。土作りの方法を紹介します。

赤玉土に腐葉土などをブレンド

土を作るときにはベースとなる土と、ベースの土の働きを補うために混ぜる調整用の土が必要です。ベースの土(基本用土)にはさまざまな種類があるものの、チューリップのベースには、通気性や水はけ・保水性がよく、また肥料を保つ性質もよい「赤玉土」が最適です。

赤玉土をよりよくするために、腐葉土や軽くて白い粒状のパーライトを混ぜ込みます。腐葉土は落ち葉や枝が腐熟してできる土で、通気性や水はけと水もちをよくし、また土中の微生物の働きを活発にするのです。

パーライトは人工的に作られた土で、通気性と水はけの機能を向上させてくれます。

基本となる土と調整用の土の準備ができたら、配合量を計算しながらブレンドをします。栽培で使用する土の全体量に対して、6割程度の赤玉土を用意します。そこに、腐葉土とパーライトを約3:1の量で混ぜ込みます。

元肥を混ぜる

土のブレンドができたらさらによい土にするために、元肥を混ぜ込みます。元肥とは、植え込む前に土に含ませる植物の栄養分のことです。

元肥には、ゆっくりと養分が溶け出し効果が長続きする緩行性のものが向いています。こうすることで、球根のベッドともいえる土がふかふかのものになるのです。

つくった土はしばらく寝かせる

市販の培養土はすぐに使えますが、自分でブレンドした土は水を含ませ、通気性のある容器に保管しておく必要があります。これは土中の微生物の働きがまだ活発でないためです。

寝かせることで微生物が活性化し、土に粘り気が出て保水性が上がります。また、土の粒が団子状の塊となることですき間ができやすく、水はけもしやすくなります。

古い土を再利用してもよい?

古い土を再利用してもよい?

チューリップは咲き終え葉が黄色くなったら、また次の年に向けて球根を掘り上げ保存しておきます。そして、また花を楽しむために植え付けるのですが、土はそのままのものを使用しても大丈夫なのでしょうか。

新しい土で育てるのが理想

植え付けには、毎回新しく清潔な培養土を使用するようにしましょう。古い土は、理想的な土中の構造が崩れてしまっており水はけがよくありません。

また、育て終えた球根に土中の有機物や栄養分が吸収されあまり残っていなかったり、植えたての球根を育てるにあたり悪影響となる病原菌が残っていたりするため、新しいものを用意したほうがよいといえるでしょう。

1 2
よかったらシェアしてね!