バジル栽培に向いた土とは。選び方やおすすめを紹介
ハーブの中でも育てやすいバジルですが、丈夫な株に育てるためには土にこだわることが大切です。丈夫に育ったバジルは風味もよく、長い期間たくさん収穫できます。
バジルにとって土は、どのような役割を担っているのでしょうか。よい土といわれる土がどのようなものなのか、あわせて紹介します。
土の重要性と良い土壌
住まいの役割をする土
バジルは、水やりのときに土の中に溶けだした養分を、根から吸収して生長していきます。しっかりと根を張るために重要なのが、土のコンディションです。
バジルが育ちやすい土を使用することで、十分に栄養や水分を根が吸収しやすくなるでしょう。また、土には日光や夏の高い気温、風や乾燥した空気などから根を守る役割もあります。
暑さや寒さなど、厳しい環境の変化からも守ってくれる土は、人間でいうところの『家』のような役割を果たしているのです。
良い土とは
バジル栽培によい土とは、水はけや水もち、通気性のよい状態の土を指します。バジルは水分を好むハーブのため、しっかりと水を吸収できるように、排水と保水がきちんと行える環境が大切です。
細かい砂や粘土など、土の粒子が固まりを作っている『団粒構造』をもつ土を選ぶとよいでしょう。団粒構造の土はふかふかとした触り心地で、排水性や保水性が高く、通気性や保肥性にも優れています。
このような土を使用することで、バジルは根を張りやすくなり、丈夫で健康な株に生長するのです。
土の種類と育て方
ひと口に園芸に使う土といっても、さまざまな種類の土があることをご存じでしょうか。土の種類を知りどのような特徴があるのかを知ることは、上級者への一歩となるでしょう。
バジル栽培にはどのような土が適しているのか、バジル向きの土の種類や育て方を知っておくことはとても重要なポイントです。どのような特徴の土がバジル向きなのか、正しい栽培の手順とあわせて確認しておきましょう。
主な土の種類
園芸用に使用する土には、肥料や生長に役立つ成分を配合した培養土の他に、さまざまな特徴を持つ単用土があります。畑に使う『黒土』、水はけや水もちがよい『赤玉土』や『鹿沼土』、微生物の力で土を活性化する『腐葉土』や『堆肥』、 酸性が強い『ピートモス』、アルカリ性の強い『籾殻くん炭』など、さまざまな種類があります。
水はけや通気性をよくするために混ぜる『砂』や、保水性に優れた『水ゴケ』、人工用土の『バーミキュライト』や『パーライト』などもあります。このような土を混ぜ、育てる環境や植物に合わせた土を用意するとよいでしょう。
バジル栽培の手順
バジルは4~6月にかけて種まきや植え付けを行います。ポット苗を購入する場合は4月上旬から出回っていますが、気温が20℃以上に安定する4月下旬~5月以降に行うとよいでしょう。
気温が安定するまで室内に入れておくなど、霜や気温の低下に注意します。バジルは暖かい環境と水を好むハーブのため、日に当てて乾燥させないようにして育てましょう。
花を咲かせるとバジルの葉は硬くなり、食用に適さなくなります。花芽が出てきてしまったらすぐに収穫をして、こまめに摘芯や剪定を行いましょう。
土の選び方
バジルは初心者でも手軽に栽培できるハーブとして人気がありますが、バジル向きの土で栽培することによって上手に育てることができます。何度も繰り返し収穫ができるように、強くて丈夫なバジルが育ちやすい環境を作ってみましょう。
どのような土が栽培に向いているのか、注意点と合わせて土の選び方を紹介します。
バジル向けの土壌pH
バジル向けの土壌pHは5.5~7.0で、中性~弱アルカリ性です。堆肥と腐葉土をブレンドした、有機質を含んだ培養土を使用するのがおすすめです。
市販なら野菜やハーブ用の土を
自分で土の配合を行うのが難しい場合は、市販の野菜やハーブ用の土を購入しましょう。バジルは湿気を嫌うため、水はけがよく通気性のよい専用の土を使用するのがおすすめです。
また、ハーブは基本的に肥料を与えなくても育ちますが、バジルを植え付けるときは元肥として土に肥料を混ぜます。市販のものを購入するときは、『元肥入り』と書いてあるものを購入しましょう。
自分で配合する場合
バジル用の土を自分で配合する場合は、赤玉土などをベースにして、腐葉土やパーライト、バーミキュライトなどを混ぜましょう。バジル栽培のコツは水はけと通気性をよくすることです。
基本的には赤玉土を7割、腐葉土を3割の割合で配合し、石灰を大さじ1杯ほど混ぜるとよいでしょう。バジルは中性~弱アルカリ性の土が適しているため、酸性に傾かないように石灰を使って調整します。
育てる環境や地域によって土の乾燥具合や風通しなどが異なるため、自分の育てる環境に合わせた最適な配合を見つけるようにしましょう。
古い土の注意点
バジルを栽培するときは、長く保存していた古い土を使うのは望ましくありません。古い土は水はけが悪くなっていることがあり、バジルの生育に影響が出る恐れがあります。
また、古い土は病原菌や雑菌、害虫の卵などが混入している場合があるため注意しましょう。バジルにつく『ヨトウムシ』という害虫は、土の中に隠れている場合があります。
バジルの葉を虫に食べられた跡を見つけたら、土の中を探して駆除する必要があります。
おすすめの土
バジル向きの土の種類が分かったものの、1から自分で用意するのは難しいという人もいるでしょう。そういった人におすすめできるのが、ハーブ用として売られている専用の土です。
元からハーブはあまり肥料を必要としない品種が多いですが、ハーブ用の土は生育をよくするための成分が配合されています。バジルを育てる場合も、このようなハーブ栽培用の土を使用するとよいでしょう。
花ごころ ハーブ香草の土
花ごころの『ハーブ香草の土』は、丈夫で健康なバジルを育てるハーブ用の土です。有機堆肥を使用した土のため、家庭菜園に安心して使用できるでしょう。
根の生長をよくする海藻成分や、葉の色をよくするマグネシウム、植物を丈夫にしてくれるカルシウムを配合しています。バジルの味や香りを損なわない、窒素成分の少ない土です。
- 商品名:花ごころ ハーブ・香草の土
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プロトリーフ ハーブの土
プロトリーフの『ハーブの土』は、有機素材を使用した安心して使用できるハーブ専用土です。有機質の培養土のため食用のバジルにも、安心して使えます。