ホウセンカの育て方は?管理のポイントや病害虫の対策も解説

2020 11/18

ホウセンカは、育て方のポイントを押さえることで、比較的スムーズに栽培できる植物です。管理のコツと病害虫についても知っておけば、さらに元気に育てられます。ホウセンカの特徴を把握して、きれいな花を咲かせてみましょう。

目次

ホウセンカの基礎知識

ホウセンカの基礎知識

ツリフネソウ科ツリフネソウ属のホウセンカは、どのような特徴のある植物なのでしょうか?適切な育て方を知るために、まずは基礎知識を見ていきましょう。

日本の気候に合った一年草

成長すると30~60cmの高さになるホウセンカは、アジアの熱帯地方に自生する一年草です。高温多湿な日本の夏にも、元気に育つ植物としてよく知られています。日本の気候によく合うため、種からでも栽培が可能です。

初心者でも簡単に花を咲かせられるため、小学校の教材にも採用されています。栽培したホウセンカを観察したり、種をはじけさせて遊んだりした記憶がある人もいるでしょう。

日本での栽培の歴史は室町時代から始まります。古い時代に中国へと伝わったホウセンカが、室町時代に日本へ伝えられたのです。そこから、鑑賞用の花として今日まで広く栽培されています。

開花時期

花が咲くのは『6~9月』の夏です。真っすぐ伸びた中心の茎から葉が伸びており、その葉のつけ根部分から短い花柄を伸ばして2.5~4cmほどの小さな花を咲かせます。

花弁は下側が大きく、目立つ形をしているのが特徴です。上側は丸みのある形をしています。一重に咲くシンプルなタイプの他、華やかな八重咲きも人気がある品種です。

色のバリエーションは、赤・ピンク・赤紫・白などがあります。

方法別の育て方

方法別の育て方

日本の気候によく合うホウセンカは、育て方のポイントを押さえることで、より元気に栽培可能です。種と苗から育てる方法を紹介します。

種からの方法

種からホウセンカを育てる場合には『4月中旬~5月中旬』が種まきの適期です。根が真っすぐ伸びるので、根が傷つくと成長不良につながります。そのため、鉢や庭に直接種まきをする方法がおすすめです。

鉢で育てる場合には、鉢底ネットと鉢底石を敷いた上に培養土を入れます。庭に植える場合には水はけの良い場所がぴったりです。

『すじまき』か『ばらまき』で種まきをして、土を薄くかぶせてから水やりをします。発芽までの5~10日は、土が乾燥しないように管理しましょう。

苗からの方法

ホウセンカは種から育てるのが一般的です。苗で購入した場合や、種まきをして苗を育ててから植え付ける場合には、根を傷つけないように注意しましょう。

根の周りに付いた土は崩さずに、形をキープしたまま植え付けます。鉢の大きさは5~6号が適切です。苗を固定したら、最後にたっぷりの水を与えましょう。

挿し木の方法

株を増やすには、新たな苗を植え付ける他、カットした茎から根を生やす『挿し木』という方法もあります。

『6~7月』の適期に、先端から5~15cmほど茎を切り取りましょう。切り口の近くにある葉を取ったら、20~30分間水に浸けて水あげします。

用意した茎はバーミキュライトを入れた育苗ポットへ挿しましょう。切り口を傷つけないよう、割り箸などの細い棒で土に穴をあけてから挿すと安心です。

根が出るまでは、約30~45日間かかります。日当たりの良い場所に置き、土が常に湿った状態で管理しましょう。根が育ったら、傷つけないように注意しながら鉢や地面へ植え替えます。

管理のポイント

管理のポイント

日本の夏によく合うホウセンカは、丈夫で育ちやすいという特徴があります。管理のポイントを押さえて栽培すれば、さらに元気に花を咲かせてくれるでしょう。

日当たりと水やり

まず管理すべきポイントは日当たりです。半日陰でも育てられますが、丈夫に育てるためには、『日当たりの良い場所』が向いています。

水やりは、地植えならほとんど必要がありません。ただし、開花時期に雨が少ない場合は、『水切れ』を起こさないように注意しましょう。ホウセンカの様子を観察し、元気がなく見えるときは水やりが必要です。

鉢植えのホウセンカは、土の表面が乾燥したら鉢底から水が出てくるぐらいの水やりをします。

地植えでも鉢植えでも、水やりのタイミングは涼しい時間帯を選びましょう。気温が上がった時間帯の水やりでは、根が傷む可能性があります。

土と肥料

用意する土は、『水はけ』が重要です。常に湿っている土では、ホウセンカの根が張りにくくなってしまいます。

地植えの場合でも、水はけが悪いようなら、赤玉土などの排水性の高い土を混ぜ込みましょう。加えて、元肥として腐葉土と遅効性化成肥料もよく混ぜておきます。

鉢植えの土には、赤玉土:腐葉土=7:3で配合したものに、遅効性化成肥料を混ぜ込んで使用しましょう。配合に慣れていない人には、市販の培養土が便利です。

また、元肥として化成肥料を混ぜ込んであれば、追肥の必要はありません。元肥が不十分な場合には、花付きをよくするために置き肥をします。開花が始まる6月ごろからが追肥をするタイミングです。

間引きの目安

ホウセンカの種まきをした後は間引きをしましょう。全ての芽を大きく育てようとすると、株の間が混み合ってしまい日当たりが悪くなります。風通しも確保されず、丈夫に育ちにくくなるのです。

そこで『本葉が2~3枚』出てきたら間引きをします。弱々しい芽を引き抜き、丈夫な芽を残しましょう。

間引きの際にも根を傷つけないように注意が必要です。間引きする芽をすっと引き抜けないときには、周囲の根と絡まっている可能性があるため、地上部のみ切り取ります。

病気や害虫の対策

病気や害虫の対策

丈夫で育てやすいホウセンカですが、管理を怠ると病気や害虫が発生することもあります。病害虫の予防や対策はどのように行うのがよいのでしょうか?代表的な病害虫とその対策を紹介します。

気を付けたい病気

葉が白くまだらになる『うどんこ病』は、ホウセンカの栽培で特に注意したい病気です。気温と湿度が高いとかかりやすいため、株同士が密集し過ぎないように管理し、風通しを確保することで予防できます。

日当たりの良い場所で育てることも、うどんこ病予防に役立つ方法です。

病気が発生した場合には、白くなった葉を取り除きます。周りに落ちている葉にも菌が付着している可能性があるため取り除きましょう。

同時に、うどんこ病の殺菌剤として農薬取締法で指定されている重曹を使用します。500~1000mlの水に1gの重曹を溶かし、スプレーするのです。

気を付けたい害虫

生育環境が整っているにも関わらず、ホウセンカの成長が悪いときには『センチュウ』が寄生しているかもしれません。センチュウは根に寄生することで植物の養分を吸い取る害虫です。

ホウセンカはセンチュウへの抵抗力が弱いため、センチュウのいる土壌では育ちません。目に見えないほど小さく対処が難しい害虫のため、1度植えて生育が悪いようなら、同じ場所には植えないようにすることです。

また、根からセンチュウを駆除する物質を出すマリーゴールドを栽培するのも有効な対策といえます。長く栽培するほど効果が高くなるため、最低でも3カ月以上栽培するとよいでしょう。

まとめ

ホウセンカは、比較的初心者でも扱いやすい植物です。育て方のコツさえ押さえれば、丈夫に育ちきれいな花を咲かせます。

種から育てるのが一般的ですが、根が傷つくと生育不良の原因になるため、植え替えにはあまり向いていません。苗を育てたり挿し木をしたりする場合は、根を傷つけないよう土を崩さないのがポイントです。

また、うどんこ病やセンチュウといった病害虫にも注意しましょう。

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