エケベリア栽培に最適な土とは？肥料の与え方も紹介
エケベリアは、数ある多肉植物の中でも、特に人気が高い園芸品種です。バラの花弁のように、ロゼット状に広がる葉が美しいのが特徴。品種が多く、葉色やサイズが多様です。エケベリアの基本情報や特徴、栽培に最適な土の種類と、肥料の与え方を紹介します。
エケベリアとは？
近年、日本でも人気が高まってきている多肉植物。愛らしいフォルムから、熱心な愛好家が多いことでも知られるのが多肉植物です。なかでもエケベリアは、「多肉植物界のバラ」とも称される、多肉植物の代表的な植物です。「ロゼット」と呼ばれる、放射線状に広がる葉を持つのが特徴。葉色や葉の形状が品種によって異なるため、お気に入りのエケベリアを見つける楽しみもありますよ。エケベリアの基本情報と特徴を紹介します。
エケベリアの基本情報
品種が多く、種類によってさまざまな魅力があるのが特徴のエケベリア。多肉植物の中でも流通量が多いので、たくさんの品種が手に入りやすいのも、エケベリアの魅力のひとつです。エケベリアの基本情報を紹介します。
| 科・属 | ベンケイソウ科エケベリア属 |
| 和名 | エケベリア |
| 英名 | Echeveria |
| 学名 | Echeveria |
| 花の色 | 品種によって異なるが、赤、茶、黄、オレンジ、ピンクなど |
| 原産地 | メキシコ、中米、南米の北西部など |
| 開花時期 | 品種によって異なるが、2〜8月頃 |
エケベリアの特徴
エケベリアの特徴は、なんといっても品種の多さです。18世紀にメキシコからスペインに持ち帰られたエケベリアは、人気が出たため多くの改良品種が生まれました。交配品種は、1000種類を超えますよ。株の大きさも、小型ものもから大型品種まで存在します。インテリアとして楽しむ場合には、小さめサイズをいくつか置くのがおすすめです。品種によって、葉色が異なるのもエケベリアの特徴です。ツメの先に赤色が入った、スモーキーな色合いのエケベリアが特に人気です。
エケベリアの選び方・注意点
鉢植えとして市販されているエケベリアを購入する場合には、健康な株を選ぶことが大切です。エケベリアは、ホームセンターや園芸店、インターネットでも購入することが可能です。実物を見て購入する場合には、株の状態をしっかりと確認しましょう。インターネットで購入する場合には、クチコミ評価やコメントを参考にして購入先を選定するのがおすすめです。エケベリアの選び方や、選ぶ際の注意点を紹介します。
エケベリアの選び方
エケベリアは品種が多いので、初めて購入する場合には、初心者にも栽培しやすい種類を選ぶのがよいでしょう。葉色や葉の形状をよく見て、好みのタイプのエケベリアを選ぶのもおすすめです。葉にハリがあり、ロゼットの状態が美しく、バランスのよい成長具合の株を選んでください。株元を軽く押してみて、ぐらつかないものは根がしっかりと張っている証拠です。虫や病気の被害がないことも確認しておきたいですね。花を楽しみたい場合には、花芽がすでについている株を選ぶと確実に花が咲くので安心ですね。
エケベリアの注意点
エケベリアは、花の時期になると、茎を上に向かって長く伸ばします。小ぶりな花は色鮮やかで美しいのが特徴。しかし、花を咲かせることで株が弱ることがあります。株の状態がよくない場合には、早めに花枝を切り取ることで、株に養分を行き渡らせることができますよ。エケベリアは病害虫に強い植物ですが、まれにカイガラムシやアブラムシが発生することも。葉裏に虫がつく場合もありますので、水やりのタイミングなどで、葉裏も確認しておくと安心です。害虫を発見したら、早めに駆除してください。
ポチップエケベリアに最適な土
エケベリアは、水はけがよい環境で育てると順調に成長します。購入したままの状態でも問題ありませんが、株が成長してきたら、ひとまわり大きめの鉢に植え替えてあげましょう。使用する用土は、多肉植物用の用土が最適ですが、水はけのよい土であれば、市販のものでなくても問題ありません。エケベリア栽培に最適な用土と、オリジナルでブレンドするときのコツを紹介します。
多肉植物用の土
多肉植物は、葉に水分を蓄える性質を持っています。そのため、栽培する用土は、水はけがよい環境が最適なのです。多肉植物用の用土は、水はけに考慮して配合されているので、エケベリアにも安心して使用できますよ。ただし、専用土でも、メーカーによっては水はけの具合が異なります。もしも栽培したいエケベリアには合わないようであれば、他の用土を混ぜて使用するか、ほかのメーカーの用土を試してみるのがおすすめですよ。
ポチップオリジナルでブレンドした土
多肉植物用の用土が手元にない場合には、必ずしも購入する必要はありません。自宅にある土や砂をブレンドして、オリジナルの用土を作ってみましょう。園芸用土に、少量の赤玉小粒や軽石、川砂などを配合するのがおすすめです。排水性の高さに配慮して用土をブレンドすることで、エケベリアが順調に生育できる用土を作れますよ。用土の配合比率は、いろいろと試すことでよりエケベリアに向いた土を作ることが可能になります。
エケベリアの肥料の与え方・時期
エケベリアはもともと、南米などの荒れた土地が原産の植物です。そのため、肥料はあまり必要ではありません。エケベリアをはじめとする多肉植物は、水と同じように、葉の内部に栄養素をためておけるからです。若いエケベリアの株に大量の肥料を与えると、成長するうえで負担となり、かえって株が枯れてしまう原因にもなるのです。エケベリアに生をする際の、与え方や最適な時期を紹介します。
エケベリアの肥料の与え方
エケベリアに肥料を与える場合には、緩効性の肥料を選ぶのが最適です。規定の量よりも少なめに施肥することを心がけましょう。秋に紅葉がうまく進まない株の場合、肥料分が多過ぎる可能性があります。その場合には、いったん施肥を中止して様子をみるのがおすすめです。肥料を再開する場合には、うすめた液体肥料を少量与える程度しましょう。肥料の与えすぎは根を腐らせる原因ともなりますので、注意してください。
エケベリアの肥料を与える時期
エケベリアに肥料を与える際には、冬場の休眠期以外にしてください。エケベリアを植え替える際、新しく準備した鉢に入れる用土に、緩効性肥料を少量混ぜ込むのもおすすめですよ。液体肥料を使用する場合には、鉢のきわの方に、少量を施肥してください。エケベリアに元気がないからといって肥料を多く与えすぎると、株と根に負担がかかる場合がありますよ。
エケベリアの増やし方
エケベリアの鉢を増やしたい場合には、購入しなくても、栽培している株から新しい株を育てることが可能です。多肉植物は、葉を1枚切り取って「葉刺し」で増やせるのです。また、小さい子株がついたら、「株分け」をして新たな株を育てることもできますよ。エケベリアを増やしたい場合に、「葉刺し」や「株分け」で増やす方法を紹介します。難しくありませんので、ぜひ挑戦してみましょう。
エケベリアの葉挿し
エケベリアの葉挿しをする場合には、葉を1枚はぎ取ります。葉をはぎ取るのは乱暴な方法に思えますが、葉刺しは多肉植物を増やすメジャーな方法です。丁寧に葉を取ることで、元株へのダメージを最小限におさえられますよ。はがした葉は、バーミキュライトの上に置きます。バーミキュライトとは、「苦土蛭石(くどひるいし)」が原料の水はけのよい用土です。1カ月程度経って芽が出たら、バーミキュライトに植え付けて水やりをします。3カ月くらいで根が張るので、新しい鉢に植え替えましょう。
エケベリアの株分け
エケベリアに子株がついたら、切り取って別株として栽培することが可能です。ハサミで子株を切り取ったら、そのまま切り口を乾燥させましょう。すぐに水やりをすると、切り口から雑菌が侵入する恐れがありますので、避けてください。10日ほどして、切り口が乾いたら多肉植物用の用土を入れた鉢に植え付けます。すぐには水やりしないで、植え付けから1週間経過してからにしましょう。
まとめ
ふんわりと愛らしい葉が特徴の多肉植物の中でも、メジャーな品種として広く流通しているのがエケベリアです。栽培がかんたんで手間がかからないので、初めて多肉植物の栽培に挑戦する人にもおすすめです。非常に品種が多いエケベリアの中から、自分だけのお気に入りの株を探してみたいですね。多様な魅力を持つ「多肉植物界のバラ・エケベリア」のとりこになるでしょう。
