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ミントを水耕栽培してみよう。育て方と管理のポイント

ハーブ系のガーデニングの中で、『ミント』は初心者でも育てやすい植物です。栽培方法はいくつかありますが、『水耕栽培』は特に育てやすい方法といえます。水耕栽培する方法や管理のポイントをチェックして、香りのよいミントを育ててみましょう。

ミントの種類と増やし方

ミントの種類と増やし方

さわやかな香りが印象的なミントは、育てやすい植物です。そのまま香りを楽しんだり料理に使用したりと、生活に役立てられることも魅力といえます。

ミントの栽培にチャレンジする前に、まずは基本的な知識を学びましょう。ここではミントの種類と増やし方について解説します。

ミントの種類は大きく二つ

ミントの品種は、大きく分けて『スペアミント』と『ペパーミント』の2種類があります。

スペアミントは、香りが穏やかで『さわやかな香りの中にほのかに甘い香りが感じられる』のが特徴です。ガムや歯磨き粉の香料に使われることが多く、比較的馴染みのある香りといえます。

一方、ペパーミントは『清涼感と刺激的があるツンとした香り』が特徴です。アイスクリームのトッピングや羊の香草焼きなど、香りを活かす形で用いられることが多いでしょう。

また、ペパーミントは香りが強く殺菌や防虫効果に優れています。他の植物のそばに植えて、害虫を予防する『コンパニオンプランツ』として育てられることもあるのです。

種まきや挿し木などで増やせるミント

ミントは、種を植えて発芽させる『種まき』、株の一部を切り取り発根させる『挿し木』などで簡単に増やせます。

ただし、ミントは交雑(他の品種と混ざる)しやすく、育てた株からとった種をまいても香りが変わってしまうことがあります。同じ香りを楽しみたい場合は、種まきではなく挿し木で増やすとよいでしょう。

また、ミントはとても繁殖力が高い植物です。放置しておくと勝手に根を伸ばし、地植えの場合は庭一面に広がってしまうこともあります。勝手に増えないよう管理が必要なことに加えて、地植えの場合は植える場所にも注意が必要です。

室内で水耕栽培も可能

ミントは、茎を水につけて発根させる水挿しのような『水耕栽培』でも育てられます。庭やベランダのような広いスぺースを確保できなくても、室内で十分に栽培を楽しめるのです。

水耕栽培は、真夏と真冬以外なら季節を問わずに楽しめますが、時期によって根が出るタイミングが異なります。早く発根させたければ、6月頃がおすすめです。この時期に育て始めれば、夏にはミントを使用した爽やかなドリンクや料理を楽しめるでしょう。

水耕栽培のメリットとデメリット

水耕栽培のメリットとデメリット

水耕栽培は、ガーデニング初心者でもチャレンジしやすい栽培方法です。水耕栽培のメリットとデメリットを知り、問題なく育てられるか考えてみましょう。

土が要らず栽培しやすい

最大のメリットは、『土を必要としない』ことです。土で育てる『土耕栽培』の場合は、育てる植物に合わせて土づくりが必要になります。

土づくりは植物の成長に関わる大事なポイントで、初心者は「作り方が分からない」「どのような土が合うのか分からない」と悩むこともあるでしょう。土づくりがうまくいかないと植物が育たたないケースもあるのです。

水耕栽培なら、水と肥料さえ用意すれば植物が育ちます。土耕栽培に比べると管理が楽で、コップや花瓶が置けるスペースがあれば簡単に始められるのです。

また、室内で育てられるため気候に影響されません。適切な温度にキープできれば、安定した収穫を楽しめるでしょう。

虫が付きにくい

水耕栽培のメリットとして、『虫が付きにくい』ことも挙げられます。屋外で育てる土耕栽培は、葉や茎に虫が付く可能性があるだけでなく、土の中にいる害虫が根を食べてしまうこともあるでしょう。

一方、室内で育てる水耕栽培は、土耕栽培と比べると虫が付くリスクが低くなります。しかし、絶対に虫が付かない訳ではありません。窓から虫が入る・元々葉に虫が付いていたなどで、害虫が発生する可能性もあるでしょう。

油断せずに定期的にミントの様子をチェックすれば、虫が付いても早期に対処できます。虫はじめじめとした環境を好むため、できるだけ風通しがよい場所で育てるようにしましょう。

日照量の管理が難しく不向きな植物もある

水耕栽培は全ての植物に向いている訳ではありません。室内で育てるがゆえに、成長に必要な日照量が得られず枯れてしまうこともあります。

ミントは比較的どのような環境でも育ちますが、あまりにも日照量が足りないと生育が弱まってしまいます。日当たりが優しい場所に置くか、適度に日の光に当ててあげましょう。

また、水耕栽培はじゃがいもや大根のような根菜の栽培には適していません。育てること自体は可能ですが、十分な栄養を確保できず、食べられる大きさ・味に育たないことがほとんどです。

水耕栽培にチャレンジする際は、育てたい植物が向いているかどうか確認しておくことが大事といえます。

水耕栽培の方法

水耕栽培の方法

初めてミントの水耕栽培にチャレンジする場合、疑問に感じることがたくさんあるでしょう。そのような初心者の方に向けて、水耕栽培の基本的な方法について紹介します。

茎や苗の挿し方

まずは、水耕栽培用の容器を用意しましょう。根が水に沈み込まない大きさであれば、専用の容器ではなくペットボトルなどでも問題ありません。

容器を用意したら『液体肥料』と水を入れます。茎の場合はそのまま水に挿すだけでOKです。茎の切り口を斜めにしておくと、断面積が増えて水の吸収がよくなります。

苗の場合は、草丈10~15cmのものを使用しましょう。容器の中に、苗を固定する役割を持つ『ハイドロボール』のような人工培養土を2/3程度入れておきます。

苗を入れたらハイドロボールを継ぎ足し、苗がぐらつかないようにしましょう。その後、容器から溢れない程度に水を入れたら、水耕栽培をする環境の完成です。

肥料選びのポイント

植物が育つためには、さまざまな栄養が必要です。土耕栽培は土の中に栄養が含まれていますが、水耕栽培の水には栄養がほとんど含まれていません。

そのため、必要な栄養を補うための『肥料』が欠かせません。肥料には、枯れ葉や動物の糞が原料の『有機肥料』、窒素やリンなど自然界にある鉱物が原料の『無機肥料』の2種類があります。

水耕栽培の場合は、『無機肥料』を用いることが一般的です。基本的には吸収が早い『液体タイプ』の肥料を選びましょう。固形タイプもありますが、水に溶けない・水が濁る・濃くなりすぎるなどトラブルを起こす可能性があります。

水の管理が重要

手間をかけなくても育つミントは、ある程度育ったら放置してしまう人も少なくありません。しかし、水耕栽培では水の管理を怠ってしまうと水質が悪くなってしまいます。

水質が悪くなると茎や根が腐ってしまうだけでなく、カビや微生物が発生することもあり、衛生的にもよくありません。そのため、定期的に水の入れ替えを実施しましょう。水が濁ったりぬめりが出たりしてきたら交換のサインです。

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