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イチジクの育て方・栽培方法|お手入れや増やし方、剪定方法も紹介

「不老不死の果実」とも呼ばれるイチジク。1株でも果実をつけるのでご家庭でも育てやすいフルーツです。他のフルーツに比べて、果実の収穫が比較的早くからできるのも嬉しいポイント。イチジクの栽培方法について解説します。

イチジクを育てる前に知っておきたいこと

イチジクの基本情報

イチジクの基本情報

育てやすいイチジクはお庭のシンボルツリーとしても人気があります。植え付けから収穫が他の果物に比べて収穫が早いの魅力ですね!また、一度収穫が始まると毎日のように実がなるのも育てがいを感じられるポイントです。 イチジクは漢字で「無花果」と書きます。花のない果物、とも読めますが、花のうといって、実の中に花が咲く種類で花は存在しています。6月下旬~8月上旬になる夏果と、8月中旬~10月中旬に収穫できる秋果、夏から秋にかけて長く収穫できる夏秋兼用種の三つに大別されます。

科・属クワ科イチジク属
和名無花果(イチジク)
英名Fig tree
学名Ficus carica
花の色-  ※実の内側に花が咲く
原産地アラビア半島南部・地中海沿岸地方
開花期6~9月

イチジクの種類と選び方

イチジクの種類と選び方

イチジクには200種類以上の品種がありますが、日本で栽培されている品種は蓬莱氏、(桝井)ドーフィンがほとんどです。家庭ではカドタ、ブラウンターキーといった品種も育てられています。最近では珍しい品種が海外から輸入されることも増えてきました。 品種を選ぶ際は、実の大きさや味の好みを確認して選びましょう。夏果は梅雨時の収穫になり品質が安定しない場合があるので、秋果または夏秋兼用種がおすすめです。関東以北では寒さに強い蓬莱柿などの品種を選ぶとよいでしょう。

夏果

ビオレドーフィン

皮が薄く、丸ごと食べられる品種です。収穫が6~7月の梅雨時期のため、品質に偏りが出る場合があります。

キング

実は70~80gと大きく、糖度は20℃前後あるので味も比較的よい部類に入ります。

秋果

蓬莱柿(ほうらいし)

早生日本酒、日本イチジクとも呼ばれ、耐寒性が強く、収穫量の多い品種です。雨で実が裂けやすいので、実がなった後は雨除けをした方が良いでしょう。9月上旬~11月に収穫できます。

イスラエル

黄緑色の実で甘みが強く、皮ごと食べられる品種で、別名ドリーミースイートとも呼ばれます。耐寒性が高く、育てやすい品種です。

秋夏兼用種

(桝井)ドーフィン

1909年に桝井光次郎氏がアメリカから持ち帰った品種で、日本で最も多く栽培されている品種と言われています。桝井ドーフィンと呼ばれることもあり、育てやすく、実の持ちが良いことから日本で広く栽培されるようになりました。

ブラウンターキー

6月下旬~7月下旬と8月下旬~10月下旬に収穫できます。樹勢があまり強くないので、スペースがあまり取れない場所でも育てることができます。実は小ぶりで夏果は80g程、秋果は50g程ですが味はいいと評判です。

イチジクの育て方のポイントやコツ

いちじくの育て方のポイントやコツ

日当たりの良いところで育てる

日当たりがなくても木は育ちますが、実がおいしくなりません。しっかりと日に当てましょう寒さに弱いため、関東以北で育てる場合、鉢植えにして真冬は室内に移動させるとよいでしょう。

害虫対策を行う

イチジクは比較的害虫に強い植物ですがカミキリムシには注意が必要です。幹にカミキリムシの幼虫が入るとたちまち枯れてしまうので、穴が開いている、木くずが落ちている場合には殺虫剤を使って退治しましょう。成虫は卵を産み付ける可能性があるので駆除します。

イチジクの栽培方法、苗木の植え付け時期と方法

いちじくの栽培方法、苗木の植え付け時期と方法

イチジクの植え付けは12~3月の寒い時期が適しています。東北など寒い地域の場合は春前に植え付けるのが良いでしょう。植え付ける場合は苗を購入することが多いと思います。しっかりと根が張っている苗を選びましょう。

地植えの場合

イチジクは水はけがよい土を好みます。果物用の培養土を使うか、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜ合わせたものを準備します。元肥としては油かすを混ぜておきます。苗木は深く植えすぎないように根を広げて植えます。植えた後は50cmほどの高さで切り詰めます。倒れないように支柱、添え木にゆるく結びます。

鉢植えの場合

深さのある鉢に1株ずつ植え付けていきます。鉢は8号以上がよいでしょう。プランターでも育てることができますが通気性、吸水性、排水性に優れる素焼きの鉢やテラコッタがおすすめです。水はけと水もちのよい土を好むので、果樹用培養土か、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土に植えてください。地植えと同様、倒れないように支柱、添え木にゆるく結びます。

イチジクの水やり肥料の与え方

いちじくの水やり肥料の与え方

夏場は水切れに注意!

イチジクは生育旺盛で水やりはかかせません。葉が大きく水分が蒸発しやすいので、夏場に水切れを起こさないよう、鉢植えはもちろん、地植えの場合でも水やりをしましょう。鉢植えは、水が鉢の底から流れ出るくらいたっぷりあげましょう。

肥料は元肥と追肥が必要!

イチジクは枝を伸ばしながら実を付けていきますので、たくさんの栄養が必要です。肥料切れにならないよう、植え付けの際には元肥を、6月、8月、9月には緩効性の肥料を追肥として与えましょう。

イチジクのお手入れ、剪定の時期と方法

いちじくのお手入れ、剪定の時期と方法

芽かき

摘心は枝の先端の芽を切り取ることですが、イチジクでは、わき芽を摘み取る「芽かき」という作業が必要です。5~6月頃に作業します。イチジクは一枚の葉に一つ実がなります。すべてを残してしまうと栄養が行きわたらず、実が安定しません。先端にある芽を残し、他を取り除くことで、1番下の葉に近いところから果実が実り、栄養の行き届いた甘いいちじくになります。

剪定

秋果

秋果物は春に成長した新梢に実がなります。そのため剪定はシンプルで、前年の枝を2~3芽残るようにして切り戻します。

夏果

前年に伸びた枝の先端に芽が越冬し、翌年の6月下旬~7月上旬に実が実ります。そのため、先端をすべて切り落としてしまうと実が取れません。一つの枝に5つほど花芽がつくようにして先を切ります。そのほかの剪定では、夏果の剪定は込み入った枝を間引くといった剪定が必要です。

秋夏兼用種

秋夏兼用種は、夏果は2年前の枝に、秋果物は新しい枝に花芽がつくのが特徴です。秋果の収穫のため、新梢の剪定はせず、他の枝を2~3芽残して剪定します。

イチジクの増やし方

いちじくの増やし方

挿し木

イチジクは発根しやすく、挿し木で簡単に増やすことができると言われています。

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