ローズマリーに肥料は必要?与える時期と種類を紹介
植物を育てていると、肥料を与える場面は数多く出てきます。では、ローズマリーにはどのような肥料をどのタイミングで与えるのが正解なのでしょうか?正しく与えることで、枯れるリスクを低くしたり、花付きを良くしたりできます。ポイントは時期と種類です。
ローズマリーに肥料は必要?
ローズマリーへの肥料の与え方、そのヒントは自生環境にあります。育ちやすい環境が分かれば、肥料の与え方も見えてくるでしょう。
肥料は基本的に不要
ローズマリーは地中海沿岸を原産としており、石が混ざっているような乾燥した土地で育ちます。そのため、土壌が栄養豊富になり過ぎると、かえって肥料やけを起こしやすくなるのです。
こうした特徴を持つので、肥料は基本的に不要だといえます。とはいえ、自宅の庭や鉢植えは自生環境とは別物です。気候やその他の環境次第では、肥料が必要なケースも出てくるでしょう。くれぐれも、与え過ぎには気を付けながら、適量を与えるのがベターです。
水も少なめでOK
『土が乾燥してから、たっぷりと』が、ローズマリーの水やりの基本といえます。よほど晴れの日が続かない限りは、地植えのローズマリーに水やりは不要です。
鉢植えの場合には、土が完全に乾ききってから『鉢底からあふれ出るほどたっぷりの量』を与えましょう。土の表面が白くなり、割り箸を差し込んでも湿り気がつかなければ水やりを行います。また、葉が細くなるのも、土が乾燥してきている合図です。
肥料を与えるタイミング
ローズマリーに肥料を与える『タイミング』についても押さえておきましょう。肥料やけのリスクを念頭に、与え過ぎないように注意を払うことが大切です。
植え付け・植え替えの時期
種や苗の『植え付け』『植え替え』の時期に、腐葉土などの肥料を与えます。このタイミングの肥料は、土壌の栄養バランスを調整するために与えます。徐々に効果が出る、緩効性の肥料を選びましょう。
どの植物も、自ら根を張って土の中の栄養素を吸収します。植え付けや植え替え時の肥料は、根を強くしたり、新芽を増やしたり、花付きを良くしたりする効果が見込めるでしょう。
地植えであれば、根が届く範囲で自由に伸びて育ちます。一方で、鉢植えの場合は、根を張れるスペースが限られる点に注意が必要です。適度な肥料がないと、土の栄養が偏ってしまいます。
健康維持には春や秋に追肥
肥料を与えて元気に伸びているようであれば、春や秋などの生育タイミングに合わせて肥料を与えるのもアリです。植え付け・植え替え時に与えた、緩効性肥料の効果が切れるころに追加してみましょう。
また、『花付きが悪い』『株に元気がない』などの具体的な課題が見られる場合にも、追加の肥料が有効です。この場合は、花付きに効果のあるリン酸や、株の体力を向上させてくれるカリウムを含む化成肥料を与えます。
ローズマリーの中には耐寒性が低い種類もあるので、冬の準備として与える肥料も効果的です。秋ごろに、追肥と同じ組み合わせで与えましょう。
ローズマリーは肥料やけに注意
ローズマリーは、肥料やけを起こしやすい植物だといえます。肥料やけとは、栄養過多により根が枯れてしまう現象です。
ガーデニング初心者の中には「定期的に肥料を与えなければ」と考える人もいますが、与え過ぎはよくありません。肥料はあくまでもオプション的な役割だということを念頭に、様子を見ながら適度な量を与えるようにしましょう。
おすすめの肥料の種類と与え方
ここでは、ローズマリーにおすすめの肥料を紹介します。『植え付け』『植え替え』のタイミングで与える緩効性肥料と、しおれるなどの具体的な課題が出てきたときに与える速効性肥料の2種類があります。効果を理解し、目的に合わせてうまく使い分けましょう。
定植時期には緩効性肥料
種や苗の『植え付け』『植え替え』を行う際には、効果がゆっくりと持続するタイプの『緩効性肥料』を与えます。育成ペースに合わせて、じっくりと土の中で栄養素が溶け出していくタイプです。
緩効性肥料は土壌の栄養バランスも保ちやすく、肥料やけのリスクも軽減できます。様子を見ながら、肥料の効果が切れたころに再度与えてみましょう。
液体肥料は薄めて与える
育てている鉢植えのローズマリーがしおれてきたら、栄養不足になっている可能性があります。すぐに体力を取り戻したい場合や、花付きが悪い場合には、速効性のある液体肥料が効果的です。
液体肥料は水で薄めて使うので、水やりと兼ねてまくと手間を省けます。どちらも与え過ぎには注意しましょう。
まとめ
乾燥した土地を好むローズマリーですが、ガーデニングで育てる場合は環境が異なります。特に、鉢植えで育てるローズマリーは、自由に根を張れないことを覚えておきましょう。
うまくローズマリーを育てるためには、肥料の与え方が大切です。規定量を守り、種類とタイミングさえ押さえておけば、初心者でも元気に育てられます。