アボカドを栽培してみよう。適した環境やお手入れ方法、注意点も紹介

2020 10/10
アボカドを栽培してみよう。適した環境やお手入れ方法、注意点も紹介

アボカドを食べた後の種は、きれいに洗って栽培すると、インテリアにもなる観葉植物として育てられます。栽培するときのお手入れ方法や注意点を知り、種からアボカドを育ててみましょう。鉢植えや水耕栽培の方法を紹介します。

目次

アボカドとは

アボカドとは

アボカドの果実は『森のバター』と呼ばれるほどに栄養価が高く、不飽和脂肪酸・ミネラル類・ビタミンEなどを豊富に含む食材です。スーパーでも購入できるアボカドには、植物としてどのような特徴があるのでしょうか?

700を超える品種がある

アボカドは、クスノキ科ワニナシ属の常緑高木(じょうりょくこうぼく)です。中央アメリカ原産で、熱帯や亜熱帯といった暑い気候でよく育ちます。

7000年以上も前から栽培されていて、世界中に『700種類以上』もの品種があるといわれています。これらの品種は、大まかに下記の三つに分類可能です。

  • メキシコ系:耐寒性が強い早生タイプ
  • 西インド系:中央アメリカや南アメリカ原産の寒さに弱いタイプ
  • グアテマラ系:メキシコ系と西インド系の中間

スーパーでよく見る深緑色や黒っぽい色のアボカドは、グアテマラ系の『ハス種』と呼ばれるタイプです。皮が厚く硬いため、長距離輸送に向いていることから、たくさん輸入されています。

他にも、国産の主流である、『ベーコン種』や『ピンカートン種』といった品種があります。

観葉植物としても楽しめる

おいしく食べた後のアボカドは、自宅で『観葉植物』として栽培しましょう。ぐんぐん育つ生育旺盛な植物のため、ちょっとしたコツを押さえてお手入れをすれば、すぐに大きく育ちます。

インテリアグリーンとして楽しむのはもちろん、花を咲かせることも可能です。果実の収穫については難しいですが、鑑賞用の植物として楽しめます。もともとは高木ですが、室内用にコンパクトに育てるのがおすすめです。

栽培に適した環境

栽培に適した環境

環境を整えれば、アボカドは順調に大きく育ちます。栽培する上で大切なポイントを三つ紹介しますので、参考にしましょう。

日当たり

もともと、熱帯や亜熱帯の植物であるアボカドは、『日光がよく当たる場所』を好みます。できるだけ日当たりのよい場所で育てましょう。

室内で育てる場合にも、できるだけ明るいところを選ぶのが正解です。日の当たりやすい窓際などに置いておくと、元気に育ちます。

育てる場所

アボカドはもともと暑い気候で育つ植物のため、ある程度の耐寒性はあっても寒さが苦手です。屋外で育てる場合には、北風が吹く場所を避けて育てます。

幼木のうちは寒さで枯れてしまうこともあるため、特に注意しましょう。1mくらいの高さに成長するまでは鉢植えのままにしておき、冬は室内に移動できるようにしておくと安心です。

また、ある程度スペースのある場所で育てることもポイントといえます。鉢植えでも2mくらい、地植えした場合には約25mもの高さになるため、スペースに余裕がある場所であることが必要です。

用意する土

土は『酸性で水はけのよい』ものを選びましょう。自分で配合する場合には、小粒の赤玉土:腐葉土=7:3や、小粒の赤玉土:ピートモス:川砂=6:3:1を目安に土作りをします。

市販の園芸用培養土を用いても構いません。配合の手間が面倒な場合や、複数種類の土をそろえるのが難しい場合に、手軽に使えて便利です。

種から上手に栽培する方法

種から上手に栽培する方法

アボカドは食べ終わった後の種から育てられます。水耕栽培と鉢植え、どちらでも始められるため、好みの方法でチャレンジしましょう。ポイントを押さえれば、誰でも観葉植物としてアボカドの栽培ができます。

水耕栽培のやり方

『水耕栽培』は、土を使わずに植物を育てる方法です。アボカドの種・水を入れる容器・つまようじがあれば、下記の手順で始められます。

  1. 種をよく洗う
  2. 種に容器へ固定するためのつまようじを3本刺す
  3. 容器に水を入れる ※種の下1/3くらいが水に浸かる程度の分量
  4. つまようじを容器の縁に掛けて種を固定する ※種はとがった方を上にする

ここまで準備ができたら、後は毎日水を取り替えながら、日当たりのよい場所に置き、発芽を待ちましょう。発芽には気温20℃以上の環境が必要のため、5~9月を目安に水耕栽培を始めます。

十分な日当たりと気温があれば、発芽までは約1カ月です。根と芽が伸び、高さが15~30cmくらいになったら、鉢に植え替えましょう。

鉢植え栽培のやり方

よりシンプルにアボカドの栽培を始めるなら『鉢植え栽培』が向いています。水耕栽培のように植え替えの手間がありません。

まずは、鉢に鉢底石を敷き、培養土を入れます。そして、よく洗ったアボカドの種を、とがっている方を上にして植えるだけです。種のとがっている部分を土から少し出して植えるのがポイントといえます。

種まきが終わったら、種や土が乾燥しないように水をたっぷり与えて完了です。気温20℃以上で発芽する点は水耕栽培と同じなので、鉢植え栽培の場合も5~9月に始めるとよいでしょう。

植え替えは生育に合わせて行おう

大きく成長してきたら、アボカドの『植え替え』をしましょう。最初の植え替えのタイミングは、種まきから半年たったくらいです。最初の鉢より一回り大きな鉢へ植え替えます。

植え替えの際は、根を傷つけないように細心の注意を払いましょう。根に付いている土は、ある程度残した状態で新しい鉢へ植え替えます。水をたっぷり与えたら、植え替え完了です。

最初の植え替えの後は、成長度合いを見ながら2年に1度を目安に植え替えましょう。鉢の底から根がはみ出ていたら、植え替えるのによいタイミングです。季節は5~6月が向いています。

観葉植物として鉢植えで育てる場合、好みの大きさになるまで、植え替えごとに鉢を一回り大きくしましょう。

日々のお手入れ方法

日々のお手入れ方法

種から育てたアボカドを元気な状態で栽培し続けるためには、日々のお手入れが大切です。コツを押さえたお手入れ方法で、アボカドを順調に育てましょう。

水やりの方法

アボカドは水を好みます。そのため、鉢植えで栽培する場合には、たっぷり水やりをしましょう。『土の表面が乾燥している』『葉がしおれたように下を向いている』などの状態は、水やりのサインです。

特に、生育期の3~9月ごろは水切れしやすいため、小まめな水やりを心がけましょう。

基本的には水を好みますが、冬場の水やりは控えるのが正解です。寒い季節に水分が多い状態が続くと、根腐れを起こしやすくなります。根腐れが原因で枯れることもあるため、水を控えるのです。

また、地植えしたアボカドは、地面に根付いていれば、水やりする必要はありません。ただし、夏の暑さが続く場合には、様子を見ながら水やりをしましょう。

肥料の与え方 

順調に栽培するためには、肥料を与えることも大切です。特に、生育期の3~9月ごろは栄養が必要なタイミングのため、『緩効性の化成肥料』を3・9月に1回ずつ与えます。分量は規定量でOKです。

与える肥料は、肥料の3要素である窒素・リン酸・カリウムが同割合で配合されているものか、リン酸の割合が少し高めのタイプを選びます。

また、開花時期である5月ごろも、肥料をたくさん必要とするタイミングです。この時期には、液体肥料をプラスして与えるとよいでしょう。

剪定

生育旺盛なアボカドは、そのままにしておくと、枝葉が増え過ぎることがあります。そのため、4~6月ごろに『剪定』しましょう。

込み合っている枝や伸び過ぎている枝を根元から切り、株の風通しと幹への日当たりを確保するのです。

また、鉢植えで栽培している場合には、理想の大きさまで育ったところで、植物の成長を止める摘心を行います。頂点を摘み取ることで、上へ伸びていかないようにするのです。

摘心をしない場合、アボカドは鉢植えでも2m近く育ちます。目安としては、高さ30~40cmくらいになったところで摘心を行い、枝が横方向に広がるよう樹形を整えるとよいでしょう。

育てる際に注意すること

育てる際に注意すること

環境を整えるとどんどん大きく育つアボカドですが、注意すべき点もあります。大切に育てたアボカドを枯らさないためにも、次の注意点に気を付けることが大切です。

冬の防寒対策

中央アメリカ原産のアボカドは、暑い地域の植物です。その成長には、15~33℃くらいの温度が適しています。耐寒性はありますが、寒過ぎる環境ではうまく栽培できません。そのため、冬には防寒対策が必要です。

気温が5℃以下になる場合、特に幼木のうちは寒さに耐えられない可能性がありますし、成長後も霜が降りるほどの寒さは悪影響になることがあります。

そのため、普段は屋外で栽培している場合でも、寒さの厳しい冬場は室内で栽培するのがよいでしょう。

病害虫にも気を付けよう

お手入れの仕方によっては、アボカドが病害虫の被害を受けることがあります。アボカドの代表的な病気は『炭そ病』です。葉にできた斑点が広がっていき、葉が枯れてしまいます。

害虫では、植物の葉の裏に寄生する『ハダニ』や、茎や葉に寄生する『カイガラムシ』の被害を受けやすいでしょう。どちらも栄養を吸い取り、アボカドを弱らせます。

ハダニは繁殖力が強く、増えることで被害が広がりやすい害虫です。また、カイガラムシは成虫になると殻をかぶり薬剤が効かなくなります。どちらの害虫も、できるだけ早い段階で駆除することが大切です。

これらの病害虫は、枝葉が密集していると発生しやすくなります。対策として剪定もしましょう。

まとめ

アボカドは、食べ終わった後の種から栽培ができます。果実の収穫には向きませんが、涼し気な葉がインテリアにぴったりの観葉植物として楽しめるのです。

栽培する方法は、根の成長の様子も観察できる水耕栽培と、手軽にできる鉢植え栽培の2種類があります。発芽には気温20度以上になることが必要なので、5~9月に育て始めるとスムーズです。

加えて、生育期にはたっぷりの水やりや、適切な分量の施肥をしましょう。日当たりのよい場所で栽培し、冬は防寒対策をすることも大切です。

日々のお手入れで環境を整えてあげると、元気で大きな観葉植物として成長するでしょう。

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