アボカドの育て方・栽培方法|適した環境やお手入れ方法、注意点も紹介
また、地植えしたアボカドは、地面に根付いていれば、水やりする必要はありません。ただし、夏の暑さが続く場合には、様子を見ながら水やりをしましょう。
肥料の与え方
順調に栽培するためには、肥料を与えることも大切です。特に、生育期の3~9月ごろは栄養が必要なタイミングのため、『緩効性の化成肥料』を3・9月に1回ずつ与えます。分量は規定量でOKです。
与える肥料は、肥料の3要素である窒素・リン酸・カリウムが同割合で配合されているものか、リン酸の割合が少し高めのタイプを選びます。
また、開花時期である5月ごろも、肥料をたくさん必要とするタイミングです。この時期には、液体肥料をプラスして与えるとよいでしょう。
剪定
生育旺盛なアボカドは、そのままにしておくと、枝葉が増え過ぎることがあります。そのため、4~6月ごろに『剪定』しましょう。
込み合っている枝や伸び過ぎている枝を根元から切り、株の風通しと幹への日当たりを確保するのです。
また、鉢植えで栽培している場合には、理想の大きさまで育ったところで、植物の成長を止める摘心を行います。頂点を摘み取ることで、上へ伸びていかないようにするのです。
摘心をしない場合、アボカドは鉢植えでも2m近く育ちます。目安としては、高さ30~40cmくらいになったところで摘心を行い、枝が横方向に広がるよう樹形を整えるとよいでしょう。
アボカアドを育てる際に注意すること
環境を整えるとどんどん大きく育つアボカドですが、注意すべき点もあります。大切に育てたアボカドを枯らさないためにも、次の注意点に気を付けることが大切です。
冬の防寒対策
中央アメリカ原産のアボカドは、暑い地域の植物です。その成長には、15~33℃くらいの温度が適しています。耐寒性はありますが、寒過ぎる環境ではうまく栽培できません。そのため、冬には防寒対策が必要です。
気温が5℃以下になる場合、特に幼木のうちは寒さに耐えられない可能性がありますし、成長後も霜が降りるほどの寒さは悪影響になることがあります。
そのため、普段は屋外で栽培している場合でも、寒さの厳しい冬場は室内で栽培するのがよいでしょう。
病害虫にも気を付けよう
お手入れの仕方によっては、アボカドが病害虫の被害を受けることがあります。アボカドの代表的な病気は『炭そ病』です。葉にできた斑点が広がっていき、葉が枯れてしまいます。
害虫では、植物の葉の裏に寄生する『ハダニ』や、茎や葉に寄生する『カイガラムシ』の被害を受けやすいでしょう。どちらも栄養を吸い取り、アボカドを弱らせます。
ハダニは繁殖力が強く、増えることで被害が広がりやすい害虫です。また、カイガラムシは成虫になると殻をかぶり薬剤が効かなくなります。どちらの害虫も、できるだけ早い段階で駆除することが大切です。
これらの病害虫は、枝葉が密集していると発生しやすくなります。対策として剪定もしましょう。
まとめ
アボカドは、食べ終わった後の種から栽培ができます。果実の収穫には向きませんが、涼し気な葉がインテリアにぴったりの観葉植物として楽しめるのです。
栽培する方法は、根の成長の様子も観察できる水耕栽培と、手軽にできる鉢植え栽培の2種類があります。発芽には気温20度以上になることが必要なので、5~9月に育て始めるとスムーズです。
加えて、生育期にはたっぷりの水やりや、適切な分量の施肥をしましょう。日当たりのよい場所で栽培し、冬は防寒対策をすることも大切です。
日々のお手入れで環境を整えてあげると、元気で大きな観葉植物として成長するでしょう。