モンステラを育てるのは簡単?管理のポイントや肥料の与え方を解説

2020 11/18
モンステラを育てるのは簡単?管理のポイントや肥料の与え方を解説

南国情緒あふれるモンステラを「自分で育ててみたい」と考える人も多いのではないでしょうか?肥料の与え方やお手入れの仕方など、ポイントを押さえればガーデニング初心者でも簡単に育てられます。詳しい育て方を見ていきましょう。

目次

モンステラの基礎知識

モンステラの基礎知識

大きな切れ目が入った葉が印象的なモンステラは、エキゾチックな雰囲気が人気の観葉植物です。また、南国風のイラストやモチーフに用いられることも多く、観葉植物の中でも身近な存在といえます。

しかし、モンステラがどのような植物か詳しく知らない人も多いのではないでしょうか?実際に育てる前に特徴や注意点など、基礎知識を学びましょう。

熱帯アメリカの半つる性植物

モンステラは、サトイモ科モンステラ属に分類される植物です。熱帯アメリカが原産で、主に熱帯雨林(ジャングル)の中で自生しています。

観葉植物として流通しているのは、茎や枝が上に向かって成長する立性と、ほかの樹木につるを絡めながら成長するつる性の間の性質を持つ『半つる性』です。原産地で自生するものの主流はつる性です。

成長するにつれて、葉には切り込みを入れたかのような穴があき、独特な形になることが特徴です。ちなみに、名前の由来は、ラテン語で怪物を意味する『モンストラム』で、これは特徴的な大きな葉を広げる姿が怪物のように見えた、という説が有力とされています。

モンステラの種類

一言でモンステラといっても、約25~40種類あります。日本で流通する種類の中で、一般的なものが『モンステラ・デリシオサ』です。

大きく育つことが特徴で、大きいものだと葉の直径は1m、つたは長さ10mまで成長します。存在感のある観葉植物を育てたい人にぴったりです。

小ぶりな観葉植物が欲しい人は、『モンステラ・アダンソニー』や『ヒメモンステラ』が向いています。机や棚などの上でも育てられるコンパクトなサイズですが、寒さに弱いものが多いので、管理に注意しましょう。

『マドガズラ』という、葉に窓のような穴が開いた種類もあります。種類によって大きさや特徴も異なるため、自分好みのものを見つけて育てましょう。

モンステラの花と樹液の毒性

モンステラの花は白く、実を包み込むようにして咲きます。実はとうもろこしのような細長い形状です。

観葉植物として育てられたモンステラのほとんどは、花や実を付けることはありません。花を咲かせるためには、暖かい地域で地植えで育てる必要があります。

また、モンステラの樹液には『シュウ酸カルシウム』という毒性のある物質が含まれています。肌や粘膜に触れると、かぶれや炎症を起こすため要注意です。

葉を切る時は手に樹液が付かないように、手袋や軍手を着用しましょう。加えてペットや子どもが口にしてしまうことがないように、管理する場所にも配慮が必要です。

観賞用にもプレゼントにも

観賞用にもプレゼントにも

モンステラは鑑賞用として楽しむのはもちろん、プレゼントにも向いている植物です。鑑賞用として人気の理由とあわせて、プレゼントする時に知っておきたい花言葉についてもチェックしましょう。

耐陰性と風水での効果

湿度が高く、日当たりの悪い熱帯雨林で自生するモンステラは、『耐陰性』に優れていることもポイントです。日陰でも育つ性質のことで、直射日光が当たらない環境でも健やかに育ちます。室内のインテリアとして活用するのはもちろん、浴室に設置すれば、リゾート気分を楽しめるでしょう。

さらに、東洋の風水では、モンステラは幸運と金運がアップする観葉植物として親しまれています。気持ちを穏やかにするともいわれており、リビングのように人が集まる場所に設置すれば、その空間を落ち着きのある雰囲気に変えてくれるでしょう。

花言葉はうれしい便り

モンステラの花言葉として、日本語では『うれしい便り』『壮大な計画』『深い関係』などが代表的です。

ハワイでは葉の切れ込みから光が零れる姿から『希望の光を導く』という言い伝えがあり、英語では『dedication(献身)』という意味の花言葉が付けられています。

それぞれ意味は異なりますが、どれもポジティブな意味を持つことから、モンステラはプレゼントにぴったりの植物です。特に新築祝いや開店祝い、新しい門出を迎える人のように、『これから新しいことを始める人への贈り物』として人気を集めています。

準備するもの

準備するもの

モンステラを自宅で育てる時に、どのようなものが必要なのでしょうか?事前に準備しておきたい道具や土、肥料について見ていきましょう。

鉢やハサミ

鉢は素焼き・陶器・樹脂などさまざまな素材がありますが、好きなタイプを選んでOKです。水やりの穴があいているかどうかはチェックしておきましょう。

モンステラはとても成長が早い植物ですが、鉢植えでは急激に成長することはありません。最初はモンステラの大きさに合う鉢を用意し、その後は成長に合わせて、一回り大きなサイズを用意するようにしましょう。

また、お手入れに必要な道具として、剪定用のハサミも欠かせません。カビや病気を発生させないためにも、清潔なものを使用することがポイントです。あわせて以下の道具も用意しておきましょう。

  • 霧吹き
  • じょうろ
  • スコップ
  • 手袋や軍手

肥料や土

モンステラを育てる時は『水はけのよい用土』を用意しましょう。基本的には園芸店やホームセンターで販売される『観葉植物用土』で問題ありません。

自分でブレンドする場合は、赤玉土7割に対して、腐葉土3割を目安に配合します。加えて水はけがよくなる川砂を入れるのもおすすめです。

また、モンステラは必ずしも肥料を必要としませんが、与えるとぐんぐん成長してくれます。詳しくは後述しますが、緩効性肥料と液体肥料を用意しておきましょう。

育て方と管理のポイント

育て方と管理のポイント

湿気に強く丈夫なモンステラは、室内でも育てやすい植物です。基本的な育て方と管理のポイントを確認して、元気なモンステラを育てましょう。

植え付けや植え替え

購入した苗を植えることを『植え付け』、成長した苗を大きな鉢に入れ替えることを『植え替え』といいます。植物を育てる際に必ず必要な作業です。

まず植え付けですが、購入してきた苗をポットの中から、根と根に絡んだ土(根鉢)を崩さないように取り出しましょう。鉢の中に用土を入れ、根鉢の高さよりやや深めに土を掘り、埋め戻したら完成です。

植え替えは、生育期となる『5月~9月頃』に実施します。小さいうちは年に1回、大きくなったら2~3年に1回のペースで問題ありません。

植え替え方法は、基本的に植え付けと同じです。大きく育ちすぎた場合、鉢に移す時に入りきらなくなった根や葉を切り詰めると、鉢のサイズを小さくできます。

日当たり

熱帯雨林で自生するモンステラは、太陽の強い光が苦手です。直射日光に当たると、葉焼けを起こして枯れてしまう恐れがあります。また、耐陰性のあるモンステラですが、あまりにも日が当たらない環境で育てると、成長に影響を及ぼす可能性もあるのです。

室内で育てる時は、レースカーテンや遮光ネット越しに置くなど、適度に遮光した環境で育ててあげましょう。どうしても日当たりが悪い場所に置きたい場合は、少なくとも週に3日程度は、日当たりのよい場所に移動してあげると元気に育てやすいです。

水やり

水やりは、鉢植えの土の表面が乾いたタイミングで行います。特に夏場は土が乾きやすいため、毎日チェックするようにしましょう。

対して冬場は、モンステラの成長が鈍る時期に入り、夏よりも水分を吸収しなくなります。この時期に水をやりすぎると、土の中で、植物の成長に必要な酸素が不足し、根腐れを引き起こしかねません。

水やりのペースを2~3日に1度に抑えて、土を少し乾燥させるようにしましょう。冬場だけでなく、水のやりすぎは植物が枯れる原因のため注意が必要です。

また、モンステラは湿度の高い環境で育つことから、適度に湿気のある環境を好みます。葉が乾燥しないように、霧吹きで表面を濡らしてあげるとよいでしょう。

剪定

成長したモンステラをそのままにすると、伸びた葉のせいで、シルエットや風通しが悪くなります。健やかに育てるためにも、不要な葉や茎、根を切り取る『剪定』を忘れないようにしましょう。

モンステラの剪定は、生育期にあたる『5~9月頃が目安』です。この時期に剪定することで、切断面から病気が入りにくく、害虫被害も予防できます。

きれいに剪定するコツは、太いつるの節付近にある、白い粒を斜めにカットすることです。この粒は新しい目が出る成長点に該当します。加えて外向きになるようにカットすると、新しい葉がきれいに開きやすいです。

なお、剪定する際は、毒性のある樹液に触れないように気を付けましょう。

トラブルへの対処

トラブルへの対処

実際に育て始めると「葉の色が変わってしまう」「虫が発生して気になる」など、トラブルが発生することも珍しくありません。いざという時に慌てないですむように、よくあるトラブルの例とその対処法をチェックしましょう。

葉のトラブル

活気に満ちた緑色の葉をしていたにもかかわらず、成長の最中で葉が黄色く変化してしまうことがあります。考えられる原因は、まず水分不足です。反対に水のやりすぎで根腐れを起こした場合も、葉が黄色くなります。

土の表面を確認して、乾燥している場合はたっぷりと水を与えましょう。湿気が多い場合は、植え替えの際に腐った根を切り取り、新しい根を育てるようにします。

この他にも日照不足や乾燥した風が当たることにより、葉が黄色くなる場合もあります。モンステラを設置する環境を見直し、明るい日陰に移動させましょう。

茎や幹のトラブル

茎や幹が、ぶよぶよと柔らくなったり、黒く変色してしまうことがあります。これは寒さや根腐れが原因の可能性が高いです。

対処方法としては、幹全体が腐る前に、腐っている部分を切り取り、硬い幹だけを残します。幹全体をよく観察して、柔らかくなっている部分だけをカットしましょう。

また、茎や幹が細く、折れそうな形状で成長した場合も、同じように細くなり始めたところから思い切ってカットすることをおすすめします。

害虫について

葉が大きく広がるモンステラは、ほこりが溜まりやすいです。ほこりに引き寄せられるようにして、『ハダニ』という害虫が発生することがあります。

ハダニは葉の裏に棲み着くことが多いので、定期的に観察するようにしましょう。また、乾燥を好むため、霧吹きで葉を濡らすことにより退治・予防できます。あまりにも数が多いようであれば、殺虫剤でまとめて駆除しましょう。

夏場には『カイガラムシ』が発生しやすいです。カイガラムシの糞が原因で病気を発症することもあるため、見つけ次第、早めに駆除する必要があります。

小さいうちは殺虫剤で駆除できますが、成虫になると薬剤が効きません。歯ブラシやティッシュで直接落としましょう。

モンステラの増やし方

モンステラの増やし方

モンステラを増やしたい時は『株分け』という方法を実施します。やり方は2通りあり、実施に最適な時期は『5~9月頃』です。具体的な増やし方を見ていきましょう。

茎の切り方

モンステラを増やす準備として、まず茎を切り取る作業があります。茎の根本部分にハサミを当て、ざっくりと切り取りましょう。土に張っている気根も切ります。

切り取った茎をよく見ると、葉が左右に伸びている部分があります。この部分を『節』といい、一つの茎に対して一つの節が残るように調整しましょう。

残った葉から水分が逃げ、茎が乾燥してしまいます。切り取る際に葉は全て落としてしまいましょう。茎を切る時は、切れ味のよい剪定バサミを用意しておくと、スムーズに作業が進みます。

無理にねじ切ろうとすると、茎の断面が潰れてしまうため注意しましょう。

茎挿し

モンステラを増やす方法の一つ目が『茎挿し』です。やり方はとても簡単で、切り取った茎を土に植え戻します。

まず増やす用の鉢を用意して、底に『鉢底石』を入れましょう。軽石や黒曜石などの素材で作られた石で、鉢の中の通気性を高めてくれます。

鉢の半分を目安に用土を入れたら、その上に茎を倒れないように配置して、さらに土をかけていきましょう。最後に水をしっかりと与えます。新芽が出るまでは土が乾かないように、水やりを欠かさないようにすることが大切なポイントです。

茎伏せ

モンステラを増やす二つ目の方法が『茎伏せ』です。名前の通り、土台となる土を用意して、伏せるように寝かせて増やします。

茎挿しと同じく、鉢底石と土を入れた鉢を用意しましょう。その上に茎を伏せるように平置きします。この時、葉の切り口が上を向くように置くことがポイントです。茎の下半分が隠れるように土を被せたら、新芽が出るまで水をたっぷり与えます。

土の代わりに水苔を使用して茎伏せすることも可能です。基本的なやり方は同じで、土と同じく、苔を乾燥させないように注意を払いましょう。

正しい肥料の与え方

正しい肥料の与え方

上手に育てるためには、正しい肥料の与え方を守ることが大切です。適切な与え方を知ることで、大きく育てたり、反対に小さく育てたりできます。

適切に与えるためのチェックポイント

モンステラは生育期である5~9月頃に肥料を与えましょう。肥料は『固形肥料』と『液体肥料』の大きく2種類あります。

固形肥料の場合は、効果が長くゆっくり続く『緩効性肥料』を2カ月に1度のペースで与えましょう。液体肥料は、すぐに効果が現れ、効果は1週間程度しか持続しません。10日に1度のペースで与えるとよいでしょう。

「たくさん使えばより植物が元気になりそう」と考える人もいるかもしれません。しかし、与えすぎると逆に元気を失い、枯れてしまいます。適切な量を、適切な頻度で与えましょう。

また、肥料を混ぜると、化学反応を起こして有害ガスを発生する危険性があります。同時に複数の肥料を使うのは厳禁です。

大きく育てたい場合

肥料は植物の栄養となるものです。人間が栄養を摂ると成長するように、植物も効果的に栄養を吸収すれば、大きく成長します。

大きく育てたい場合は、5~7月は固形肥料、8~9月は液体肥料を与えましょう。固形肥料は、鶏糞や魚粉など有機物を使用しているものが多く、臭いが強いものがあります。

室内で育てることを考えると、臭いが少ない肥料を選ぶ他、無機物由来の化成肥料を使用するとよいでしょう。

小さく育てる場合

室内で育てる場合、あまり大きく育つと管理が大変です。小さく育てたいのであれば、肥料を控えめに与えるようにしましょう。

成長ペースがゆっくりになり、小さく育てられます。固形肥料は5~7月に1度、液体肥料は成長を観察しながら、適度な量を与えましょう。

水だけで元気に育っているようであれば、固形肥料は控えて、液体肥料だけを与えるのも手です。また、基本的にモンステラは肥料がなくても育つ植物ですが、弱っているようであれば、適度に肥料を与えて育てましょう。

植え替えや株分けの時の注意点

肥料はいつ与えてもよいわけではありません。必要のない時に肥料を与えると、植物に負担がかかってしまうこともあるのです。

植え替えの時は肥料を与えても問題ありません。根が傷んでいたり弱っていたりするようであれば、植え替えから1~2週間後に適量を与えます。

茎挿しや茎伏せのような株分けの時は、肥料を与えることは控えましょう。根の働きが弱ったり植物が枯れてしまう原因になりかねません。

まとめ

きれいなモンステラを育てれば、おしゃれなインテリアとして活躍してくれます。また、ポジティブな花言葉を持つことから、大切な人へのプレゼントにもぴったりです。

成長が早い植物のため、定期的に株分けや剪定を行うことも忘れないようにしましょう。小まめに手入れをすることで、好みの大きさに調整できる点もメリットです。

目次
閉じる