モンステラとはどんな植物?特徴から育て方・増やし方も紹介!
室内で育てる時は、レースカーテンや遮光ネット越しに置くなど、適度に遮光した環境で育ててあげましょう。どうしても日当たりが悪い場所に置きたい場合は、少なくとも週に3日程度は、日当たりのよい場所に移動してあげると元気に育てやすいです。
水やり
水やりは、鉢植えの土の表面が乾いたタイミングで行います。特に夏場は土が乾きやすいため、毎日チェックするようにしましょう。
対して冬場は、モンステラの成長が鈍る時期に入り、夏よりも水分を吸収しなくなります。この時期に水をやりすぎると、土の中で、植物の成長に必要な酸素が不足し、根腐れを引き起こしかねません。
水やりのペースを2~3日に1度に抑えて、土を少し乾燥させるようにしましょう。冬場だけでなく、水のやりすぎは植物が枯れる原因のため注意が必要です。
また、モンステラは湿度の高い環境で育つことから、適度に湿気のある環境を好みます。葉が乾燥しないように、霧吹きで表面を濡らしてあげるとよいでしょう。
剪定
成長したモンステラをそのままにすると、伸びた葉のせいで、シルエットや風通しが悪くなります。健やかに育てるためにも、不要な葉や茎、根を切り取る『剪定』を忘れないようにしましょう。
モンステラの剪定は、生育期にあたる『5~9月頃が目安』です。この時期に剪定することで、切断面から病気が入りにくく、害虫被害も予防できます。
きれいに剪定するコツは、太いつるの節付近にある、白い粒を斜めにカットすることです。この粒は新しい目が出る成長点に該当します。加えて外向きになるようにカットすると、新しい葉がきれいに開きやすいです。
なお、剪定する際は、毒性のある樹液に触れないように気を付けましょう。
モンステラを育てる際によくある病気と害虫への対処法
実際に育て始めると「葉の色が変わってしまう」「虫が発生して気になる」など、トラブルが発生することも珍しくありません。いざという時に慌てないですむように、よくあるトラブルの例とその対処法をチェックしましょう。
葉のトラブル
活気に満ちた緑色の葉をしていたにもかかわらず、成長の最中で葉が黄色く変化してしまうことがあります。考えられる原因は、まず水分不足です。反対に水のやりすぎで根腐れを起こした場合も、葉が黄色くなります。
土の表面を確認して、乾燥している場合はたっぷりと水を与えましょう。湿気が多い場合は、植え替えの際に腐った根を切り取り、新しい根を育てるようにします。
この他にも日照不足や乾燥した風が当たることにより、葉が黄色くなる場合もあります。モンステラを設置する環境を見直し、明るい日陰に移動させましょう。
茎や幹のトラブル
茎や幹が、ぶよぶよと柔らくなったり、黒く変色してしまうことがあります。これは寒さや根腐れが原因の可能性が高いです。
対処方法としては、幹全体が腐る前に、腐っている部分を切り取り、硬い幹だけを残します。幹全体をよく観察して、柔らかくなっている部分だけをカットしましょう。
また、茎や幹が細く、折れそうな形状で成長した場合も、同じように細くなり始めたところから思い切ってカットすることをおすすめします。
害虫について
葉が大きく広がるモンステラは、ほこりが溜まりやすいです。ほこりに引き寄せられるようにして、『ハダニ』という害虫が発生することがあります。
ハダニは葉の裏に棲み着くことが多いので、定期的に観察するようにしましょう。また、乾燥を好むため、霧吹きで葉を濡らすことにより退治・予防できます。あまりにも数が多いようであれば、殺虫剤でまとめて駆除しましょう。
夏場には『カイガラムシ』が発生しやすいです。カイガラムシの糞が原因で病気を発症することもあるため、見つけ次第、早めに駆除する必要があります。
小さいうちは殺虫剤で駆除できますが、成虫になると薬剤が効きません。歯ブラシやティッシュで直接落としましょう。
モンステラの増やし方
モンステラを増やしたい時は『株分け』という方法を実施します。やり方は2通りあり、実施に最適な時期は『5~9月頃』です。具体的な増やし方を見ていきましょう。
茎の切り方
モンステラを増やす準備として、まず茎を切り取る作業があります。茎の根本部分にハサミを当て、ざっくりと切り取りましょう。土に張っている気根も切ります。
切り取った茎をよく見ると、葉が左右に伸びている部分があります。この部分を『節』といい、一つの茎に対して一つの節が残るように調整しましょう。
残った葉から水分が逃げ、茎が乾燥してしまいます。切り取る際に葉は全て落としてしまいましょう。茎を切る時は、切れ味のよい剪定バサミを用意しておくと、スムーズに作業が進みます。
無理にねじ切ろうとすると、茎の断面が潰れてしまうため注意しましょう。
茎挿し
モンステラを増やす方法の一つ目が『茎挿し』です。やり方はとても簡単で、切り取った茎を土に植え戻します。
まず増やす用の鉢を用意して、底に『鉢底石』を入れましょう。軽石や黒曜石などの素材で作られた石で、鉢の中の通気性を高めてくれます。
鉢の半分を目安に用土を入れたら、その上に茎を倒れないように配置して、さらに土をかけていきましょう。最後に水をしっかりと与えます。新芽が出るまでは土が乾かないように、水やりを欠かさないようにすることが大切なポイントです。
茎伏せ
モンステラを増やす二つ目の方法が『茎伏せ』です。名前の通り、土台となる土を用意して、伏せるように寝かせて増やします。
茎挿しと同じく、鉢底石と土を入れた鉢を用意しましょう。その上に茎を伏せるように平置きします。この時、葉の切り口が上を向くように置くことがポイントです。茎の下半分が隠れるように土を被せたら、新芽が出るまで水をたっぷり与えます。
土の代わりに水苔を使用して茎伏せすることも可能です。基本的なやり方は同じで、土と同じく、苔を乾燥させないように注意を払いましょう。
正しい肥料の与え方
上手に育てるためには、正しい肥料の与え方を守ることが大切です。適切な与え方を知ることで、大きく育てたり、反対に小さく育てたりできます。
適切に与えるためのチェックポイント
モンステラは生育期である5~9月頃に肥料を与えましょう。肥料は『固形肥料』と『液体肥料』の大きく2種類あります。
固形肥料の場合は、効果が長くゆっくり続く『緩効性肥料』を2カ月に1度のペースで与えましょう。液体肥料は、すぐに効果が現れ、効果は1週間程度しか持続しません。10日に1度のペースで与えるとよいでしょう。