蓮の主な種類と特徴。花言葉や育て方も紹介

2020 11/18
蓮の主な種類と特徴。花言葉や育て方も紹介

蓮にはさまざまな種類があり、それぞれ花の色や花弁の形・枚数などに違いがあります。好みの蓮を育てるためにも、まずはどのような種類があるのかチェックしましょう。蓮の花言葉やその由来、育て方についても紹介します。

目次

蓮の種類について知ろう

蓮の種類について知ろう

仏教を始め、さまざまな宗教で特別な意味を持つ花とされている蓮は、古くからさまざまな種類が作られています。数多くの種類は、どのように誕生したのでしょうか?

蓮の種類は多種多様

種類がたくさんある蓮ですが、大別すると2種類に分類できます。アジア周辺で見られる『ヌシフェラ種』と、アメリカ周辺で見られる『ルテア種』です。ヌシフェラ種を『ハス』、ルテア種を『キバナハス』ともいいます。

ヌシフェラ種はピンクの花弁が特徴です。ハスの代名詞といわれている『大賀蓮』も、ピンクのグラデーションをしています。

一方、ルテア種は、キバナハスという名前から分かる通り、黄色い花弁です。『ウイスコンシン蓮』や『バージニア蓮』などがあります。

この2種類を交雑し、色・形・花弁の枚数などが異なる、さまざまなバリエーションが誕生しました。例えば、ピンクから黄色に色が変化する『ミセス・スローカム』が代表的です。

睡蓮との違い

睡蓮は見た目も名前も蓮とよく似ています。しかし、植物の種類としては別物です。蓮と睡蓮の違いを確認するためには、葉を観察します。

睡蓮の葉に『光沢』があり、深い切れ込みが1カ所入っているのに対し、蓮の葉には光沢がありません。また、睡蓮の葉と花は『水面に浮かんで』いますが、蓮は茎を高く伸ばした先で葉を広げ、花を咲かせます。

花の形状や咲いている場所が似ているため、同じ植物のように見えますが、よく観察すると異なる点があるのです。

主な種類と蓮

主な種類と蓮

では、蓮には具体的にどのような種類があるのでしょうか?色や形状により異なる種類を見てみましょう。

白蓮系統

清らかさや神聖さを感じさせる白い花弁が美しい『白蓮系統』の蓮には、江戸時代くらいから伝わる歴史の長い種類が豊富にあります。

一重で品がある様子が白蓮の貴公子といわれる『真如蓮(しんにょれん)』や、八重の花弁が華やかな『白万々(はくまんまん)』『碧台蓮(へきだいれん)』などです。

仏教で特別な花とされていることから、寺社に伝わる種類もあります。大阪府の西光寺に伝わる『西光寺白蓮(さいこうじびゃくれん)』が代表的です。

紅蓮系統

『紅蓮系統』の蓮はピンクの花弁をしています。サクラのような薄いピンクから、バラを思わせるような濃いピンクまで、バリエーション豊富な色です。グラデーションになっている種類もあります。

原始的な蓮として命名された『原始蓮』や、花付きのよさから江戸時代より人気の『毎葉蓮(まいようれん)』、中国の即非禅師により江戸時代ころに伝えられた『即非蓮(そくひれん)』などが代表的です。

他にも、小型で花付きがよい『姫蓮(ひめはす)』や、お盆の切り花としてなじみのある『誠蓮(まことはす)』も、紅蓮系統の蓮です。

小型の蓮

蓮は色だけでなく花の大きさでも分類されています。中には、花の大きさが最大でも約20cm前後の、小さな蓮もあるのです。

小型の蓮はコンパクトな鉢でも育てやすいため、栽培スペースに限りがある場合でも、チャレンジしやすいでしょう。

白い一重咲きの『廈門碗蓮(あもいわんれん)』は可憐な印象です。一方、ピンクの八重咲きがかわいらしい『八重茶碗蓮(やえちゃわんばす)』は、華やかさがあります。

花弁の先がマニキュアのようにピンクに染まった『小紅盞(しょうこうせん)』という種類もあります。

一重や八重の蓮

花弁の数によっても、蓮には種類があります。一重の蓮は20枚くらいの花弁で構成されている種類です。

シンプルで凛とした雰囲気がある花姿が特徴といえます。淡いピンクが優雅な『中国古代蓮』や、白い花弁が美しい『巨椋の白鳥 (おぐらのはくちょう)』などが代表的です。

八重の蓮は、100枚以上の花弁が華やかに咲きます。『錦蘂蓮(きんずいれん)』は、花弁の根元から先端にかけて、白から鮮やかなピンクのグラデーションになっているのが特徴です。

また、白の花弁が折り重なる『西湖蓮(さいこれん)』は、ウェディングドレスのような優美さがあります。

蓮の花言葉

蓮の花言葉

栽培する花を選ぶときには、花言葉もポイントです。蓮にはどのような花言葉があるのでしょうか?由来とともに紹介します。

花言葉は清らかな心

泥の中から天に向かってすっと伸びた茎と、その先に咲く花の姿は、古くより特別なものと考えられてきました。そのため、世界中のさまざまな宗教で、蓮は特別な花とされているのです。

花言葉にも、そのような特別な花という雰囲気を感じさせるものばかりが、付けられています。『清らかな心』『神聖』『雄弁』『沈着』などです。

由来について

『清らかな心』という花言葉は、泥水の中から誕生し、清らかな花が咲くことから付けられました。仏教で、仏の知恵や慈悲を蓮の花で表すことも由来といわれています。

また、生まれたばかりのブッダの足跡に蓮の花が咲き、その上で『天上天下唯我独尊』と言ったことから、『神聖』という花言葉が生まれました。

エジプト神話が起源の花言葉は『雄弁』です。蓮は、神・オシリスにささげられる花として、エジプト神話に登場します。オシリスが雄弁であったことから、蓮の花言葉になったのです。

古代中国では、徳と品を併せ持つ人格者を君子として尊びました。冷静沈着な君子の様子を蓮と重ね合わせ『沈着』という花言葉に結びついたといわれています。

蓮を育てる方法

蓮を育てる方法

大きな池に咲いている印象のある蓮ですが、鉢に植えれば自宅でも栽培可能です。植え付けの仕方や栽培に適した環境を知ることで、きれいな蓮を咲かせましょう。

種まき・苗植え

蓮は種からも苗からも育てられます。

種から栽培する場合には、『4~5月』が適期です。まずは、種が吸水できるよう、硬い殻を削らなければいけません。とがっているのとは逆側を、中身が見えるまで削ります。

その後、水を入れた透明な容器に種を入れ、十分生長したら植え付けます。目安は、種を水に浸してから約2週間後、葉が2~3枚開き、根が約5cmに生長してからです。

苗から育てる場合には『3~4月』が植え付けに向いています。レンコンの状態の苗をよく洗い、田んぼの土を入れた鉢へ新芽が上を向くように植え付けるのです。最後に、水を鉢の縁まで張ります。

日当たりや温度、水

蓮の栽培に適しているのは、『日当たりのよい温かい場所』です。直射日光が半日以上当たる場所に鉢を置いて育てます。

日当たりや温度と同時に、水の管理にも注意しましょう。最低でも土の表面から10~15cmほど水を入れます。蒸発や蓮が吸水することで、水の量が減るため、小まめに確認して継ぎ足します。

じょうろを使い、あふれさせるようにして継ぎ足すと、表面に汚れが浮かぶのを予防できます。このとき、バケツにくみ置きした水を使うと、鉢の中の水温が下がるのを防げます。

水の交換は、鉢の中のバクテリアや微生物を減らし、水を腐りやすくするため、植え替えのときのみ行うお手入れです。日常的なお手入れでは行いません。

注意すべき病害虫

お手入れの状況によっては、病害虫が発生することもあります。例えば、水が不足すると、地中の細菌が地下茎に入り込み『腐敗病』にかかることがあるのです。

また、光合成ができず枯れてしまう『鉄欠乏症』の恐れもあります。鉄分が不足しないよう、微量の栄養素を含む肥料を与えたり、鉄くぎを鉢に入れたりして予防しましょう。

代表的な害虫には『ボウフラ』や『アブラムシ』がいます。ボウフラは蚊の幼虫で、産卵を防ぐのが難しい害虫です。鉢の中でメダカを飼育すると、ボウフラを食べてくれます。

アブラムシは4~6月ごろに寄生しやすい害虫です。殺虫剤による駆除をしたり、ガムテープで取り除いたりして、対処します。

まとめ

蓮は大きく分けると、ヌシフェラ種とルテア種に分類可能です。この2種類の交雑により誕生した種類もたくさんあります。色・形・花弁の枚数・大きさなどが異なるバリエーション豊かな種類があるのです。

よく似た花を咲かせる睡蓮ですが、種類は全く異なります。葉の様子を観察すると分かるため、迷った場合には、水面に光沢のある葉が浮いているのが睡蓮、茎が伸び空中で葉を広げているのが蓮と判断しましょう。

種からも苗からも育てられる蓮は、日当たりさえよければ自宅でも栽培可能です。育て方のポイントを押さえれば、好みの蓮を栽培できます。

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