リンゴの種類はいくつある?品種ごとの味の違いや特徴を解説

2020 11/18
リンゴの種類はいくつある?品種ごとの味の違いや特徴を解説

リンゴには多くの品種があり、それぞれ味や食感が異なります。品種ごとの特徴を知って、自宅用にはもちろん、日頃お世話になっている人に贈ってはいかがでしょうか。『甘味』『蜜』『酸味』などカテゴリー別におすすめのリンゴを紹介します。

目次

リンゴの種類はどれくらいある?

リンゴの種類はどれくらいある?

リンゴといえば、老若男女問わず人気の果物です。「1日1個のリンゴで医者いらず」という言葉がある通り、栄養価の高い果物としても知られています。

生食としてはもちろん、アップルパイなど調理することもできるため、多めに買ってもすぐに消費してしまう家庭は多いでしょう。そのため、贈答品としても喜ばれます。

基本的にリンゴは秋から冬にかけて旬を迎えますが、スーパーの売り場には年間を通していつでも並んでいます。リンゴの種類はどのくらいあるのでしょうか。まずはリンゴの種類について紹介します。

日本だけで約2000種

日本だけでも約2000種類のリンゴが生産されています。一般的によく知られる品種には『ふじ』『王林』『シナノスイート』などがありますが、リンゴ農家でない限り、知らない品種の方が多いといえるかもしれません。

それぞれ味や食感はもちろん、大きさ・形・色など見た目も異なります。いろいろな品種を食べ比べることで、自分好みのリンゴを見つけることができるでしょう。

そのまま食べる方がよいものもあれば、調理した方が美味しいものもあり、品種によって適した食べ方は異なります。果物の中でも身近にあるリンゴですが、品種ごとの特徴を知るとその奥深さに魅了されることでしょう。

青森と長野で生産量の8割弱を占める

リンゴといえば青森をイメージする人は多いでしょう。実際、青森県のリンゴ生産量は日本全国の5割以上を占めるといわれています。『日本一のリンゴ王国』といっても過言ではないのです。

元々リンゴは1871年に日本に導入され、1875年に青森県に国から3本の苗木を配布されたのが始まりです。広い土地と、夏でも涼しい気候がリンゴに適していたため、その後リンゴ畑が増えていったといわれています。

青森県に次いでリンゴの生産量を誇るのが、長野県です。水はけのよい地形や昼夜の寒暖差など、リンゴにとって最適な条件が整っています。

青森県と長野県だけで、日本全国の生産量の8割弱を占めるというから驚きです。

海外も入れると約15000種

リンゴの品種は、海外も入れると約1万5000種類あります。日本だけで約2000種類あるものの、それ以上に多くの品種が存在しているのです。

世界でリンゴを多く生産している国は、中国・アメリカ・ポーランドなどです。中には、リンゴなのにレモンの香りがする品種、口の中でとろけるような食感が味わえる品種など、日本ではなかなかお目にかかれないものもあります。

甘味が強く酸味が少ない品種

甘味が強く酸味が少ない品種

「甘い方が好き」「酸っぱいのは苦手」という人は、王道の品種がおすすめです。名前は聞いたことがあるかもしれませんが、改めてそれぞれの特徴を知って比べてみましょう。甘味が強く酸味が少ない品種を三つ紹介します。

まろやかな甘さが魅力『つがる』

『つがる』は、1930年に青森県で『ゴールデンデリシャス』と『紅玉』をかけ合わせて誕生しました。早生品種として知られ、8月下旬から9月中旬頃に収穫されます。店によっては漢字で『津軽』と表記される場合もあります。

特徴は、まろやかな甘さとシャキシャキの歯ごたえです。果汁を多く含んでいるため、リンゴならではの瑞々しさも味わえるでしょう。甘味と酸味のバランスがとれていて、酸っぱいのが苦手な人でも食べやすい品種です。

食べ方としては、そのまま食べたりジュースにして飲んだりするのが最適です。早生品種の中で最も甘い品種といわれているため、夏〜秋の時期に甘いリンゴを贈りたい場合は『つがる』を選んではいかがでしょうか。

青リンゴの代表格『王林』

『王林』は、1943年に『ゴールデンデリシャス』と『印度』をかけ合わせて誕生しました。この名前には、リンゴの中の王様という意味が込められています。

主な産地は長野県と青森県ですが、それぞれ出回る時期が異なります。長野県は11月上旬〜12月下旬、青森県は11月中旬〜8月上旬です。

青リンゴの代表格として知られていますが、その人気の秘密は独特の香りにあります。ふわっとフレッシュな甘い香りが漂い、リンゴ好きにはたまりません。

見た目が青いことから酸っぱいイメージを持っている人もいますが、実際はとても甘いリンゴです。酸味がほとんどなく、食感が柔らかいため、年配層への贈り物としても喜ばれます。

シャキシャキした歯ざわり『トキ』

2004年に青森県で誕生した『トキ』は、『王林』と『ふじ』のかけ合わせです。淡い黄色をしているため、青森県を代表する黄色リンゴとして人気を集めています。

シャキシャキした歯ざわりが特徴で、甘味の中にほどよい酸味も感じられます。交配親が王林ということもあり、爽やかな香りも楽しめるでしょう。

「甘くて食感がよいリンゴが好き」という人にはぴったりの品種といえそうです。

蜜が多くジューシーな品種

蜜が多くジューシーな品種

リンゴを切ったときに蜜がたっぷり入っていると、少し贅沢な気分が味わえます。蜜が多くジューシーなリンゴといえば、どのような品種があるのでしょうか。おすすめの品種を三つ紹介します。

甘味と酸味の絶妙なバランス『サンふじ』

『サンふじ』は国内生産量1位を誇る品種です。『ふじ』とは元々同じ品種で、どちらも『デリシャス』と『国光(こっこう)』をかけ合わせて作られました。

二つの違いは栽培方法にあり、『サンふじ』は袋をかけずに栽培し、『ふじ』は袋をかけて栽培します。このような違いがあるため、店頭ではそれぞれの名前で販売されているのです。

『サンふじ』の魅力は、なんといっても甘味と酸味の絶妙なバランスです。『ふじ』よりも糖度が高く、蜜が入りやすいといわれています。

日本に限らず世界でもトップクラスの生産量を誇るため、万人受けする品種といえるかもしれません。

群馬生まれの注目株『ぐんま名月』

近年人気が高まっているのが、群馬県生まれの『ぐんま名月』です。『あかぎ』と『ふじ』の交配種で、全体的には黄色いですが、日が当たった部分だけ赤っぽく色付いているのが特徴です。

主な生産地は青森県と長野県で、10月下旬から11月中旬に収穫されます。代表的な品種に比べると希少価値が高いため、出回る時期になる前に予約しておく人が多いようです。

蜜が入りやすく強い甘味を感じられるため、甘さ重視の人におすすめといえます。

パインのような味と食感『高徳』

名前から上品な雰囲気が漂う『高徳(こうとく)』は、1985年に誕生しました。当初、小玉で品質にバラつきがあったことから人気が出ず、一時は消滅の危機にさらされていた品種です。

しかしその後、生産者の努力によって復活を遂げ、今では人気の品種の一つとなっています。その秘密は、パインのような味わいと食感にあります。

他の品種と比べると小ぶりではあるものの、濃厚な蜜がたっぷり入っているため甘味とジューシーさがたまりません。『高徳』はスライスして食べると、その美味しさを最大限に楽しめます。

爽やかな酸味を楽しむ品種

爽やかな酸味を楽しむ品種

「さっぱりした味わいが好き」「少し酸味があった方がよい」という人もいるでしょう。爽やかな酸味が楽しめるリンゴには、どのような品種があるのでしょうか。人気品種から個性派まで、おすすめしたい三つの品種を紹介します。

米国生まれの人気品種『ジョナゴールド』

米国生まれの『ジョナゴールド』は、日本でも多く出回っているため一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。『ゴールデンデリシャス』と『紅玉』の交配によって誕生した品種で、日本には1970年に入ってきました。

『つがる』や『あかぎ』も、同じ組み合わせで作られています。数ある品種の中でも、身近な品種として多くの人に愛されているリンゴといえるでしょう。

ほどよい酸味が特徴ですが、甘味も十分にあります。シャキシャキした食感で、食べごたえも抜群です。生食はもちろん、サラダに混ぜたり軽く煮たり、さまざまな食べ方が楽しめます。

すっきりした味わい『サン陸奥』

『サン陸奥(むつ)』は、1930年に青森県で誕生しました。『ゴールデンデリシャス』と『印度』をかけ合わせてできた品種で、日本だけでなく海外でも人気を集めています。海外では『クリスピン』という名前で呼ばれています。

ゴロンと大きく、一つ400〜500g程度のサイズがあります。リンゴならではの酸味があり、すっきりした味わいが特徴です。さらに、他の品種には感じられない独特な香りも楽しめます。

生食やジュースにすると美味しくいただけますが、焼き菓子に使うのもおすすめです。

知る人ぞ知る個性派『はつ恋ぐりん』

2013年に青森で誕生した『はつ恋ぐりん』は、知る人ぞ知る個性派の品種です。青森といえば『つがる』や『ふじ』などを代表とする有名な品種が数多く栽培されていますが、その中でも密かに人気を集めています。

特徴は、口に入れた瞬間に広がる爽やかな酸っぱさにあります。『紅玉』と同じくらいの酸味があるため、酸っぱいリンゴが好きな人にはおすすめです。

生食はもちろん、ジュースにしたりサラダにしたり、またアップルパイなどの焼き菓子にも向いています。

硬めの食感が魅力の品種

硬めの食感が魅力の品種

リンゴの品種によって、シャキッと歯ごたえのあるものから優しいものまで、食感もさまざまです。硬めの食感がお好みの人におすすめしたい品種を三つ紹介します。

甘味も酸味も強い『シナノゴールド』

『シナノゴールド』は、1983年に長野県で『ゴールデンデリシャス』と『千秋』をかけ合わせて誕生しました。生まれは長野県ですが、青森県で最も多く生産されています。日本だけでなく海外でも高い評価を受けている品種です。

黄色のリンゴで、甘味と酸味どちらも強いのが特徴です。さらに『ふじ』や『つがる』のように硬い食感で、食べごたえがあります。ほどよい酸味とシャキッとした食感を楽しみたい人には『シナノゴールド』がおすすめといえるでしょう。

最適な食べ方は、「生食で皮ごと食べる」もしくは「ジャムやコンポートなどに加工する」です。少し時間が経って鮮度が落ちた場合は、ジュースやスムージーにすると美味しくいただけるでしょう。

歯ごたえのある緻密な果肉『きおう』

『黄色いリンゴの王様』という意味合いを持つ『きおう』は、岩手県生まれの品種です。『王林』と『千秋』をかけ合わせて誕生しました。8月末〜9月上旬に収穫され、その後10月上旬まで販売されます。

緻密な果肉で、かじるとシャキッと歯ごたえがあります。甘味と酸味のバランスがとれた味わいで、果汁がたっぷり含まれているためジューシーさも感じられるでしょう。

他の品種では味わえない独特な風味があり、中には「梨のようだ」と表現する人もいるようです。

濃い赤色が美しい『秋映え』

濃い赤色が目を惹く『秋映え』は、長野県オリジナルの品種です。一般的な赤色ではなくワインレッドのような深い色合いで、見た目からして他とは違う雰囲気が漂います。

『シナノゴールド』『シナノスイート』と合わせて『信州りんご三兄弟』と呼ばれています。その中でも『秋映え』は収穫時期が最も早い9月下旬〜10月中旬のため、三兄弟の長男にあたります。

甘味と酸味のバランスがよく、香りも楽しめます。珍しい品種を食べてみたい」という人におすすめといえます。

お菓子作りにおすすめの品種

お菓子作りにおすすめの品種

リンゴは、アップルパイやジャムなどお菓子作りでも活躍します。そんな料理好きな人にぴったりのリンゴとは、どのような品種なのでしょうか。お菓子作りにおすすめの品種を三つ紹介します。

製菓用リンゴの定番『紅玉』

米国生まれの『紅玉(こうぎょく)』は、明治時代に日本に入ってきた品種です。現地では『ジョナサン』という名前で親しまれています。主に青森県・長野県・山形県で栽培されていて、収穫時期は10〜11月頃です。

酸味が強く煮崩れしにくいことから製菓用リンゴとして使われることが多く、お菓子作りには欠かせません。ジャムやアップルパイなどの定番はもちろん、『紅玉』を使った珍しい料理に挑戦したい人にもおすすめです。

オーストラリア生まれ『グラニースミス』

『グラニースミス』は、オーストラリア生まれの品種です。マリア・アン・スミスというおばあちゃんによって発見されたリンゴであることから、このような名前がつけられています。

見た目は、まん丸というより縦長の形をした青リンゴです。そのまま食べると酸味が強く感じられるため、どちらかというと調理用リンゴに向いています。

加熱することで香り高くなるため、アップルパイには最適といえるでしょう。実際、東京都内を中心に展開している『グラニースミス』という名前のアップルパイ専門店は、とても人気を集めています。

イギリスではおなじみ『ブラムリー』

イギリスで『クッキングアップルの王様』として愛されている『ブラムリー』は、1808年に誕生しました。イギリスで生産されるリンゴの40%以上を占めています。日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、料理用リンゴとして高い評価を受けているのです。

そのまま食べると驚くほど酸味がありますが、リンゴらしい豊かな風味が感じられます。また、その香りは加熱後も続くため、アップルパイや焼きリンゴなどを作るには最適なのです。

お菓子だけでなく、肉料理にかけるソースにもおすすめです。

種類によって賞味期間が変わるので注意

種類によって賞味期間が変わるので注意

リンゴは種類によって賞味期限が違うことを知っているでしょうか。知らずに放っておくと腐らせてしまうこともあるため注意が必要です。リンゴの賞味期限と長持ちさせるコツについてチェックしましょう。

リンゴの収穫時期は4種類

リンゴの収穫時期は、大きく4種類に分けられます。8月下旬までに収穫されるものを『極早生種』といい、代表的な品種は『恋空(こいぞら)』『夏緑(なつみどり)』です。

8月下旬〜9月中旬に収穫されるものを『早生種』といい、『つがる』や『きおう』などがここに分類されます。9月下旬〜10月中旬に収穫されるものは『中生種』と呼ばれ、代表的な品種は『紅玉』『トキ』『ジョナゴールド』などです。

10月下旬以降に収穫されるものを『晩生種』といい、『サンふじ』や『王林』が含まれます。

それぞれの収穫時期を把握しておくことで、食べごろや賞味期限が分かりやすくなるでしょう。

早生種は賞味期間が短い

一般的にリンゴの賞味期限は2週間〜1カ月程度です。場合によってはそれ以上経っても食べられますが、腐っている部分などは取り除いて食べるようにしましょう。生食ではなく、ジャムやコンポートなど加熱調理して食べるという方法もあります。

また、賞味期限は収穫時期によって変わります。例えば、8月下旬〜9月中旬に収穫される『早生種』は、賞味期限が短くなりがちです。一方、10月下旬以降に収穫される『晩生種』は日持ちしやすいため、この違いを知っておくとよいでしょう。

リンゴを長持ちさせるコツ

リンゴを常温保存する場合、風通しがよく直射日光が当たらない場所に置いておくことが大切です。また一つずつ新聞紙などに包んで保存すると、より長持ちします。真夏の時期には、常温保存が難しいため、冷蔵保存した方がよいでしょう。

冷蔵保存する場合、まず野菜室に入れることがポイントです。さらに、枝と果実を結んでいる果軸部分を湿らせたペーパーで覆い、ラップに包んで保存しましょう。この一手間で、少しでも長く保存することが可能になります。

食べかけのリンゴは、しっかりラップに包んで冷蔵保存するようにしましょう。

まとめ

一般的によく見かけるリンゴといえば『ふじ』『王林』『ジョナゴールド』などがあります。しかし、リンゴの品種は想像以上に多いため、自分好みのリンゴを見つけたり、大切な人への贈り物を探したりする場合には、それぞれの特徴を把握しておいた方がよいでしょう。

品種によってサイズや色など見た目はもちろん、味・香り・食感などさまざまな違いがあります。生食としてはもちろん、ジュースやお菓子にしていただくなど、最適な食べ方も異なるのです。

わざわざ青森県や長野県などの産地に行かずともネットで簡単に注文できるため、まずは気になる品種から試してみてはいかがでしょうか。

目次
閉じる