アジュガの種類・品種まとめ|特徴や育て方、お手入れ方法も紹介
アジュガの基本情報と特徴
アジュガは丈夫で育てやすいのが特徴。日当たりの悪い場所でもよく育つので、裏庭にあるジェードガーデンなどにも植えられるのがメリットです。アジュガは、外来種が園芸品種として流通していますが、日本の固有種は道端などに自生していますよ。アジュガの基本情報と特徴を紹介します。
アジュガの基本情報
科・属 | シソ科アジュガ属 |
和名 | 紫陽花(アジサイ) |
英名 | Ajuga、Bugle |
学名 | Ajuga reptans |
花の色 | 紫系濃淡、ピンク |
原産地 | 日本、ヨーロッパ〜イラン |
開花時期 | 4月~5月頃 |
外来種のアジュガは、学名が「Ajuga reptans」、英名は「Ajuga」や「Bugle」です。シソ科アジュガ属の植物で、アジアやヨーロッパの温暖な地域に広く分布しています。根が浅いため乾燥には弱いですが、日当たりが悪いジメジメした環境を好みます。非常に繁殖力が強い植物ですよ。
アジュガの特徴
アジュガは大きなもので30cmほどに生長します。手間をかけなくてもどんどん繁殖する強い植物なので、ガーデニング初心者にも育てやすいのがメリットです。ただし、直射日光が長時間あたる場所に植え付けると、葉が焼けてしまうので注意が必要です。ほふく性で横に広く伸びて育つので、ガーデニングをする際のグランドカバーとして人気がありますよ。
アジュガの品種・種類
日本の在来種のアジュガは、10種類程度が存在します。「キランソウ」や「ジュウニヒトエ」などの品種が有名です。花が幾重にも重なってつく様子が、昔の着物の十二単衣を連想させることからついた、みやびな雰囲気のある名前ですね。別名は「ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)」です。外来種は、園芸品種として数種類が流通しています。葉の色やサイズ、花色は品種によってさまざまです。お気に入りのアジュガを探してみてください。代表的なアジュガの品種について詳しく紹介します。
チョコレート・チップ
「アジュガ・チョコレート・チップ」は、高さ5〜8cmほどに生長する小型品種です。葉の色は濃い紫色で、チョコレートのような茶色にも見えることから、この名がつきました。「アジュガ・チョコレート・チップ」は、広く流通しているポピュラーな品種です。花の色は青紫で、小さくかれんな花を咲かせます。小型品種なので、狭い場所の寄せ植えに最適ですよ。
マルチカラー
「アジュガ・マルチカラー」も流通量が多い人気の品種です。ホワイトとピンクの斑が入った葉を持つのが特徴。「アジュガ・マルチカラー」は季節によって葉の色が変化します。夏にはグリーンやホワイトの葉色が、秋から冬にかけてピンクや紅色に変化するのです。そのため、別名「トリカラー」や「レインボーカラー」といった名前でも呼ばれます。年間を通じての変化が楽しめる品種ですよ。
アークティック・フォックス
「アジュガ・アーティック・フォックス」は、深いグリーンの葉に、シルバーとクリームカラーの斑があるのが特徴の品種です。葉の縁が波打った形状が特徴ですよ。葉のサイズは1cmほどの小型品種で、草丈は8センチほどに生長します。「アジュガ・アーティック・フォックス」はヨーロッパが原産の品種ですので、イングリッシュガーデンのグランドカバーにもぴったりのおしゃれな雰囲気が演出できますよ。花壇の縁取りにも最適です。
バーガンディグロー
「アジュガ・バーガンディーグロー」は、その名のとおり、バーガンディーカラーの葉が美しいアジュガの品種です。ホワイトとピンクの斑があり、寒い時期にはピンクが、気温が上がると白っぽく葉色が変化します。花の色は青色です。草丈は15センチほどに成長する品種ですよ。「アジュガ・バーガンディーグロー」の草姿はロゼット状。ランナーを長く伸ばして広がりながら30cm程度まで育ちます。葉の形状楕円形やヘラ型です。季節によって変化が楽しめる、おすすめのアジュガ品種ですよ。
キャトリンズジャイアント
「アジュガ・キャトリンズジャイアント」は、草丈が最大30cmまで育つ大型品種です。ほかのアジュガ品種の2〜3倍ほどに成長するので、シェードガーデンにボリュームを出したい場合に重宝するでしょう。葉のサイズも大きく、光沢があります。グリーンの葉色で、気温が下がるとリーフカラーが深くなるのが特徴。カラーリーフとしても、シェードガーデンをおしゃれにいろどってくれるでしょう。「アジュガ・キャトリンズジャイアント」の花色は濃い紫色で、花のサイズも大型です。花の時期には、見応えのある開花の様子が楽しめますよ。
アジュガの植え方と注意点
アジュガはポット苗の状態で市場に流通しています。育てたアジュガの種から育てることもできますが、種は販売されていませんので、初めて植える場合には、市販のポット苗を利用しましょう。繁殖力が優れているアジュガは、環境に適応すると、すぐにランナーを伸ばし始めます。植え付けの際には、スペースに余裕を持たせるのがおすすめですよ。アジュガの植え方と、栽培する際の注意点を紹介します。
アジュガの植え方
アジュガは乾燥に弱く、湿度が適度にある環境を好む植物です。アジュガはシェードガーデンに向いているといわれているのは、そのためなのです。長時間、直射日光が当たる場所に植えるのは避け、プランターや鉢植えにする場合には、風通しがよい場所におくとよいですね。生長して葉が混み合うと、灰色カビ病などの原因となります。余裕を持って植え付けて、生長しやすい環境にしてあげましょう。シェードガーデンのグランドカバーとしてはもちろん、葉色が美しいアジュガは、コンテナの寄せ植えのアクセントとしても活躍するでしょう。
アジュガの注意点
アジュガは乾燥を嫌うので、土が乾燥している場合にはじゅうぶんに水やりをするのが栽培のコツです。生長が早いので、葉が混み合ってきたら、適度に間引くのがおすすめですよ。ランナーを伸ばし過ぎて、寄せ植えのほかの植物の生育を阻害する場合には、こまめに剪定して繁殖域をコントロールしてあげることも必要です。春先から夏には、ハダニやアブラムシが発生しやすくなります。見つけたらすぐに駆除し、必要に応じて薬剤を使用したいですね。
アジュガの育て方と増やし方
アジュガは生命力の強い植物です。丈夫で増やしやすく、用途も広いので、ガーデニングシーンで活躍するでしょう。葉色や花色も品種によってさまざまなので、異なる品種を寄せ植えにすると変化に富んだ美しさが楽しめますよ。花の時期以外にも、葉色が変化する品種では、カラーリーフとしてジェードガーデンのアクセントに役立ちます。アジュガの育て方と、増やし方を紹介します。
アジュガの育て方
アジュガは暑さや寒さにも比較的強い植物なので、乾燥に気をつけていれば、初心者でもラクに管理できるのが特徴です。アジュガは繁殖力に優れているため、肥料はあまり必要としません。液肥や置き肥を使う場合には、規定量よりも少なめにするのがよいでしょう。寒冷地で地植えをする場合には、冬季には霜対策として、必要に応じて敷き藁などで対策をしてください。植え替えはあまり頻繁に行う必要はありません。植え付けから5年程度経過して、花付きや生長が悪くなったら、土の入れ替えか植え替えを検討するとよいですね。
アジュガの増やし方
アジュガを増やす方法には、株分けのほかにも、種から育てる方法と、葉挿しで増やす方法があります。株分けは、ランナーの子株の根がついた部分を植え付けるだけ。種から育てる場合には、発芽までは土が乾燥しないように注意が必要です。生命力の強いアジュガは、葉挿しでも増やすことが可能な珍しい植物です。葉挿しをする方法は、みずみずしい葉を切り取って、ポットや小さめの鉢に挿しておくだけです。しばらくすると葉から根が出てくるので、植え付けたい場所に植栽してあげましょう。
アジュガの花と、アジュガの楽しみ方
アジュガは、葉色が豊富な植物なので、年間を通してリーフプラントとして楽しめるのが特徴です。花期にはかれんな花をいっせいに咲かせますので、ジェードガーデンの華やかな美しさを、存分に満喫できるでしょう。アジュガの花色や花のサイズは、品種によってさまざまです。いくつかの品種を寄せ植えすれば、さらに変化に富んだ開花が期待できそうですね。アジュガの花の特徴と、楽しみ方を紹介します。
アジュガの花
アジュガはほふく性の植物なので、ランナーを横に広く伸ばして生長します。開花時期が近づくと、地をはうランナーから花茎が真っすぐ立ち上がってきます。茎の先に、穂上のつぼみがつきますよ。アジュガの開花時期は、4〜5月頃です。いつもはカラーリーフとして楽しんでいたアジュガの栽培域が、いっせいに咲き乱れる花で美しいグランドカバーに変化するでしょう。アジュガの花は、品種によって花色やサイズが異なります。品種によって異なる花色を、開花時期には存分に楽しんでくださいね。
アジュガの楽しみ方
アジュガは、シェードガーデンのグランドカバーだけでなく、寄せ植えや花壇の縁のアクセントとしても活躍するのが特徴です。ガーデニングビギナーでも栽培しやすいので、初めての寄せ植えにもおすすめですよ。小さめのポット苗も市販されていますので、いくつかの品種を購入すると、季節ごとの葉色の変化を楽めるでしょう。花芽がついた苗を購入すれば、初心者でも気軽に開花を楽しめます。開花時期には、花のじゅうたんのような神秘的な美しさを堪能してみてください。
まとめ
育てやすく、増やすのも容易なアジュガを植え付ける際には、強い日差しが長時間当たる場所を避けるのがおすすめです。日光に当たりすぎると、葉色があせてしまう原因となりますよ。アジュガは地植えが可能な植物なので、ガーデニングを楽しむ際に、幅広い用途に活躍してくれるでしょう。生長が早い場合には、茎を間引いて、風通しをよくしてあげたいですね。斑色品種のアジュガに斑がない葉がでた場合には、伸びる前に切り取ることで、繁殖を防げますよ。花がらはこまめに取るようにし、開花時期が終わったら、花茎は根元から切り取ってください。蒸れやすい夏の時期の、病気の予防に役立ちます。アジュガの魅力をしっかりと活かせる、ジェードガーデンや寄せ植え作りに挑戦してみましょう。