おいしいリンゴの見分け方は?人気の品種や保存のコツも紹介

2020 12/01
おいしいリンゴの見分け方は?人気の品種や保存のコツも紹介

リンゴには数多くの種類があり、知れば知るほど奥深い魅力があります。リンゴが旬を迎える秋頃には「おいしいリンゴが食べたい」「どの品種にすべき?」と考える人は多いでしょう。おいしいリンゴの見分け方、そして人気の品種や保存のコツを紹介します。

目次

リンゴのこと、どれくらい知っていますか?

リンゴのこと、どれくらい知っていますか?

リンゴといえば、比較的身近にある果物の一つではないでしょうか。旬の時期は秋頃ですが、スーパーには年中並べられているため、食べたい時にいつでも手に入ります。

しかし「リンゴにはどのくらいの品種があるのか?」「そもそもリンゴはいつ日本に入ってきたのか?」など、詳しく知っている人は少ないものです。

おいしいリンゴの見分け方をチェックする前に、まずはリンゴの品種や歴史について見ておきましょう。

リンゴの品種は全部で1万5000種以上

リンゴの品種は、日本だけ約2000種類、さらに海外も入れると1万5000種類以上あります。『ふじ』『王林』『ジョナゴールド』などは一般的によく知られていますが、知らない品種の方が多いといえるでしょう。

日本では、青森県と長野県で多く生産されており、この2県だけでリンゴの全国生産量の8割弱を占めています。その背景として、それぞれの気候や地形などリンゴにとって最適な環境がマッチしたと考えられます。

世界でリンゴを多く生産している国は、中国・アメリカ・ポーランドなどです。中には、日本でなかなかお目にかかれないような珍しい品種も多く、それぞれの特徴を知るとリンゴの奥深さに魅了されることでしょう。

リンゴの歴史

初めて日本にリンゴが入ってきたのは、平安時代中期頃といわれています。当時のリンゴは、現在栽培されている品種とはまったく異なり、観賞用のリンゴでした。

食べられるリンゴが日本に広まったのは1871年、アメリカから数十種類の品種を輸入したことがきっかけです。この時、国がリンゴの苗木を全国に配布し、その後、栽培が定着していったとされています。

「1日1個のリンゴで医者いらず」という言葉がある通り、リンゴは栄養価の高い果物として、昔も今も多くの人に愛されています。

人気の品種を紹介

人気の品種を紹介

リンゴの種類は豊富にあるため、どれを選べばよいか迷ってしまう人は多いようです。リンゴについてあまり詳しくない場合は、まず人気の品種から試してはいかがでしょうか。

人気が高く万人受けしやすい品種を紹介します。

甘味が強い品種

甘味が強い品種といえば、『王林』『トキ』『サンふじ』です。

まず『王林』は、酸味がほとんどなくとても甘いリンゴです。かじった瞬間にフワッと甘い香りが漂い、リンゴ好きにはたまらないでしょう。

『トキ』は、青森を代表する黄色いリンゴです。シャキシャキした歯ざわりが特徴的で、甘味と爽やかな香りが楽しめます。甘味だけでなく食感にもこだわる人にはぴったりな品種といえるでしょう。

『サンふじ』は、国内生産量1位を誇る品種です。『ふじ』とは元々同じ品種ですが、栽培方法が異なります。甘味と酸味のバランスが絶妙で、『ふじ』よりも糖度が高く蜜が入りやすいといわれています。

適度な酸味が特徴の品種

ほどよい酸味が感じられる品種といえば、『ジョナゴールド』や『シナノゴールド』です。

『ジョナゴールド』は、『ゴールデンデリシャス』と『紅玉』をかけ合わせたアメリカ生まれの人気品種です。ほどよい酸味が特徴ですが、甘味も十分にあります。生食はもちろん、サラダに混ぜたり軽く煮たりして食べるのもおすすめです。

『シナノゴールド』は、適度な酸味とシャキッと硬めの食感が楽しめます。歯ざわりは『ふじ』や『つがる』と似ていて、食べごたえ抜群です。日本に限らず海外でも高い評価を受けています。

料理やお菓子作りに向く品種

料理やお菓子作りに最適なのは、『紅玉(こうぎょく)』と『あかね』です。

『紅玉』はアメリカ生まれの品種で、現地では『ジョナサン』という名前で親しまれています。酸味が強く煮崩れしづらいため、製菓用リンゴとして使われることが多いです。おいしいリンゴジャムやアップルパイを作る時に欠かせない品種といえます。

『あかね』は、『紅玉』と『ウースター・ペアメイン』の交配種です。酸味が強いため、生食よりも料理やお菓子作りに向いています。味や食感などが『紅玉』と似ていることから、代用品として使われることもしばしばです。

リンゴの旬はいつ?

リンゴの旬はいつ?

一般的にリンゴの旬といえば秋頃と考えられていますが、実は品種によって収穫時期は微妙に異なります。また、食べごろの期間が短いものもあれば長いものもあるため、知っておくとどの品種もおいしく食べられるでしょう。

リンゴの収穫時期や1年中買える理由について紹介します。

品種によって収穫時期が違う

リンゴは品種によって収穫時期が異なり、大きく四つの部類に分けられます。8月下旬までに収穫されるものを『極早生種』といい、代表的な品種は『恋空(こいぞら)』『夏緑(なつみどり)』『しおりの詩(しおりのうた)』です。

8月下旬〜9月中旬に収穫されるものを『早生種』といい、『つがる』『彩香(さいか)』『きおう』などがあります。この時期がリンゴの本格的なシーズンの始まりといえそうです。

9月下旬〜10月中旬に収穫されるものは『中生種』、ここには『紅玉』『トキ』『陸奥(むつ)』『ジョナゴールド』などが分類されます。

10月下旬以降に収穫されるものを『晩生種』といい、代表的な品種は『シナノゴールド』『サンふじ』『王林』です。

晩生種ほど旬の期間が長い

基本的にリンゴをはじめとする果物には賞味期限というものがありません。そのため「いつまでに食べればいいの?」と疑問に思う人もいるでしょう。

一般的にリンゴの賞味期限は2週間〜1カ月程度といわれています。場合によってはそれ以上経っても食べられますが、腐っている部分などは取り除いて食べるようにしましょう。

おいしく食べられる期間は、収穫時期の遅い晩生種ほど長いです。そのため、自宅用にはもちろん、大切な人にリンゴを贈る場合は、晩生種を選んだ方が喜ばれるかもしれません。

1年中買えるのはなぜ?

秋から冬にかけてリンゴは旬を迎えますが、スーパーでは1年中買うことが可能です。その理由には『CA貯蔵』という特殊な技術が関係しています。

CA貯蔵とは、Controlled Atmosphere(空気調整)の略です。酸素・二酸化炭素・窒素・温度・湿度などを調整した冷蔵庫でリンゴを保管することで、長期的に鮮度を保っています。

このような特殊な保存方法を行っているため、『ふじ』などのリンゴは収穫時期に関係なく1年中買えるのです。

旬を過ぎるとどうなる?

リンゴは旬を過ぎると、だんだんと水分や糖度が落ちます。皮がぶよぶよになったり茶色っぽく変色したりするため、見た目でも分かるでしょう。皮を押してみてシワができる場合は、旬を過ぎたサインといえます。

新鮮なリンゴはフルーティな香りがしますが、旬を過ぎると酸っぱさを感じる悪臭を放つようになります。切る前は一見普通でも、切った後に変な臭いを感じるケースもあるでしょう。この場合、リンゴが酸化していたり細菌が広がっていたりする可能性が高いです。

見た目や臭いでは分からなくても、食べてみて「変な味がする」「酸味が強過ぎる」という場合は、旬を過ぎて腐っていることが考えられます。このような時は、食べるのをやめた方がよいでしょう。

リンゴの上手な保存方法

リンゴの上手な保存方法

どうせならおいしい状態のまま、長期的に保存したいものです。一体どのように保存すれば、おいしいリンゴを長く楽しめるのでしょうか。

リンゴの上手な保存方法についてチェックしましょう。

リンゴの保存に最適な温度と湿度

リンゴの保存に最適なのは、気温0〜5℃、湿度80%程度です。リンゴは高温や乾燥を苦手とし、水分が奪われるとその分鮮度や味わいも落ちてしまいます。

長期的に保存したい場合は、低温かつ高湿度を心がけましょう。この二つのポイントさえ守っていれば、常温でも冷蔵でもどちらでもOKです。

常温で保存する時は、風通しがよく直射日光が当たらない場所を選びます。また一つずつ新聞紙などに包みポリ袋に入れて保存すると、より長持ちするでしょう。温度や湿度の急激な変化を和らげる効果を期待できるからです。

冷蔵保存なら、まず野菜室に入れることがポイントです。さらに、枝と果実を結んでいる果軸部分を湿らせたペーパーで覆い、ラップに包んで保存しましょう。この一手間で、少しでも長く保存することが可能になります。

保存時にはここに注意

季節によって保存方法を変えることも大切です。例えば真夏の場合は、どうしても室温が高くなってしまうため、常温よりも冷蔵保存した方が長持ちします。

反対に冬場は、室温が下がるため、冷暗所であれば常温で保存できます。ただし暖房のきいた部屋は、高温かつ乾燥しやすいため注意が必要です。

冷凍保存するなら

リンゴは、バナナやミカンなどのように冷凍で保存することも可能です。ただし、いくつか方法があり、それによって食感や使い方が変わります。

そのまま冷凍すると、水分が抜けたり酸化したりしないので、ジューシーな味わいと甘味をしっかりキープできます。生食で食べたい人は、この方法がおすすめです。ただし解凍して時間が経つとふにゃふにゃになる可能性があるため、食べるタイミングを見極めることが大切です。

あらかじめ切って冷凍すると、そのまますぐに食べられるため便利です。また、シャーベット感覚を楽しみたい場合は、すりおろして冷凍するとよいでしょう。

おいしいリンゴの見分け方

おいしいリンゴの見分け方

スーパーでリンゴを選ぶ時、誰しも「おいしそうなものを選びたい」と思うものです。では、おいしいリンゴを見極めるには、どのようなポイントに注目すればよいのでしょうか。

おいしいリンゴを見分けるための三つのポイントを紹介します。

色が鮮やかなもの

まず注目すべきは、リンゴの『色』です。パッと見だけでなく、お尻の方を重点的にチェックしましょう。

お尻まで赤くなっているリンゴの方が熟していておいしい状態です。真っ赤でなくても、黄色っぽくなっていたりオレンジがかっていたりすると、熟してきているサインと考えられます。

反対に、お尻の色が緑や青っぽいリンゴは、完熟していないため酸味が強い可能性があります。

青リンゴの場合は「全体的に色にムラがないか?」をチェックしてから購入しましょう。

表面にいぼりと呼ばれる凹凸があるもの

表面がツルッと滑らかな方がよいイメージがありますが、実は表面に『いぼり』と呼ばれる凹凸があるリンゴの方がおすすめです。いぼりとは、表面のボコボコした部分を指します。

ボコボコしていると、なんとなく「痛んでいる」「水分が抜けている」というイメージがあるかもしれません。しかし、実はいぼりが入ったリンゴの方が糖度が高くおいしいといわれているのです。蜜が入っている確率も高い傾向にあります。

ツルがしっかりしているもの

『色』や『いぼり』のほかに、リンゴの『ツル』にも注目しましょう。新鮮でおいしいリンゴは、ツルがピンと伸びていて弾力があります。

ツルを指で触ってみて「ふにゃっとする」「ポキっと折れそう」という場合は、別のリンゴを選んだ方がよいでしょう。慣れてくると、その感覚が徐々につかめてくるはずです。

ツルは、リンゴが栄養を取り込むための重要なパイプ役を担っています。そのため、太くてしっかりしたツルであれば、新鮮でおいしいリンゴだと判断できるのです。

また、ツルの根元部分が割れている『ツル割れリンゴ』も、完熟しておいしい状態です。見た目はあまりよくないかもしれませんが、おいしいリンゴを見分ける印として覚えておきましょう。

リンゴの簡単おすすめレシピ

リンゴの簡単おすすめレシピ

リンゴを使って料理する場合は、『紅玉』や『あかね』がおすすめです。どちらも酸味があり煮崩れしにくいため、生食よりも料理用に向いています。

もし『紅玉』も『あかね』も入手できない場合は、『ジョナゴールド』を代用することが可能です。また酸味の少ないリンゴを使う時は、レモン果汁を加えるとほどよい酸味が出て味が引き締まります。

簡単にできるリンゴのおすすめレシピを三つチェックしましょう。

優しい甘さのリンゴジャム

優しい甘さのリンゴジャムを作る場合、まずリンゴ・グラニュー糖・レモン汁を用意します。リンゴはあらかじめよく洗い水気を取っておきましょう。皮はらせん状にむいたら、捨てずに置いておきます。皮をむいたリンゴを四つに切って芯を取り除き、横1cm幅くらいに切りましょう。

鍋に切ったリンゴと皮を入れ、グラニュー糖を加えたら、2〜5時間程度おきます。その後、中火にかけましょう。

煮立ったら火を弱めてアクを取り、蓋をしてさらに15分程度煮ます。全体的に柔らかくなったことを確認して、レモン汁を加えましょう。そこから5分程度煮たら皮は取り、冷めないうちに保存容器に入れて冷ませば出来上がりです。

冷蔵保存なら、1〜2カ月程度持ちます。

炊飯器で手軽に作るリンゴケーキ

炊飯器を使えば、簡単においしいリンゴケーキができます。まずは、以下の材料を準備しましょう。

  • リンゴ 1個
  • ホットケーキミックス 200g
  • 牛乳 120cc
  • 卵 1個
  • 砂糖 大さじ3
  • バター 大さじ1
  • 水 大さじ1

まず、リンゴを半分に切って、一つは飾り用に皮付きのまま薄くスライスします。もう一つは皮をむいて一口サイズに切っておきましょう。

鍋に水と砂糖を入れて火にかけ、その中にすべてのリンゴとバターを入れます。全体を炒めてリンゴがしんなりしてきたら、お皿に取って冷ましましょう。ホットケーキミックス・牛乳・卵は、ボールに入れて混ぜておきます。

炊飯器の中心部に皮付きのリンゴを敷き詰め、生地と皮なしリンゴを入れてスイッチを押せば完了です。

最後につや出しとしてマーマレードジャムを塗ると、おいしそうに仕上がるでしょう。

料理に使ってもおいしいリンゴ酢

そのまま飲むのはもちろん、料理に使ってもおいしいリンゴ酢は人気があります。用意するものは以下の通りです。

  • リンゴ 1個
  • 砂糖 150g
  • お酢 300cc

まずリンゴをよく洗い水気を取っておきます。皮はむかず芯だけ取り、イチョウ切りにしましょう。切ったリンゴを保存容器に入れ、砂糖を加えて全体を混ぜたら10分程度おきます。

その中にお酢を入れて冷蔵庫で保管し、2〜3日経って砂糖が溶けたらリンゴ酢の出来上がりです。1日1回容器を少し振っておくと、砂糖が溶けやすくなります。

ソーダや牛乳と割ったり、酢の物やサラダに入れたり、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。

家庭でもリンゴ栽培はできる

家庭でもリンゴ栽培はできる

実は、家庭でもリンゴを栽培することは可能です。基本的な育て方やおすすめの品種をチェックして、自宅でリンゴを育ててみませんか?家庭でリンゴを栽培する方法を紹介します。

リンゴがよく育つ地域

リンゴといえば青森や長野など寒い地域で育つイメージがあるでしょう。実際、リンゴはマイナス30℃くらいまで耐えられるほど寒さに強いといわれています。

一方で、暑さにも比較的強い樹木です。沖縄などは厳しいですが、中国・四国地方までであれば温暖な地域でも栽培できます。

ただし真夏の暑さで弱ってしまう可能性があるため、直射日光や西日などには注意が必要です。

家庭栽培におすすめの品種

家庭でリンゴ栽培を楽しみたい時、重要なのは品種選びです。品種によっては家庭で育てるのが難しいものもあるため、注意しましょう。

おすすめは『ぐんま名月』『ジョナゴールド』『つがる』『紅玉』『ふじ』などです。これらは斑点落葉病に強い品種のため、家庭で育てやすいといわれています。

リンゴ栽培初心者の場合は『ぐんま名月』『つがる』、温暖な地域で育てる場合は『ふじ』がおすすめです。

基本の育て方

基本的にリンゴは2種類以上を近くに植えます。そのため授粉の相性を調べて品種を選ぶことが大切です。スペース的に複数育てるのが厳しい場合は、1本でも実をつけやすい『アルプス乙女』『バレリーナツリー』などを選びましょう。

リンゴは、種から育てることも可能ですが、一般的には苗から育てます。植え付けの時期は11〜3月、真冬の時期は避けましょう。地植えと鉢植えどちらでも可能ですが、日当たりのよい場所を確保することが大切です。

地植えの場合、水やりはほとんど必要ありません。真夏に日照りが続いた時だけあげれば十分です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらあげるようにしましょう。

植え付けから2年目の冬には『剪定』を行います。新しい枝の約2/3を切り落とすなど、全体の形を整えましょう。また、おいしいリンゴを収穫するには『人工授粉』『摘果』『袋かけ』も重要です。

さらに病気や害虫にも気をつけましょう。リンゴがかかりやすい病気は『斑点落葉病』『うどんこ病』『黒星病』、つきやすい害虫は『シンクイムシ』です。

まとめ

年中スーパーで購入できるリンゴですが、品種の多さやそれぞれの特徴を知ると新たな発見がたくさんあります。初めての品種を試してみたり自分好みの品種を見つけたり、食べ比べする楽しみも生まれるのではないでしょうか。

おいしいリンゴの見分け方やおすすめのレシピ、家庭での栽培方法などを参考に、リンゴのある生活を存分に楽しみましょう。

目次
閉じる