カモミールとは?特徴・種類・効果・使い方・花言葉・育て方を紹介
カモミールはマーガッレトに似たかわいい印象の花として観賞用にも、またリラックス効果も期待できる人気のハーブとして知られています。は花言葉は「逆境に耐える」などがあり、新生活を始める人に贈る花としても喜ばれます。ガーデニングでも育てやすい植物です。
カモミール基本情報
カモミールは、キク科に分類されるハーブで、主にジャーマンカモミールとローマンカモミールが知られています。
科・属 | キク科 、カミツレ属 / シカキク属 |
学名 | Matricaria necutita / Chamaemelum nobile |
別名 | カミツレ、カミルレ、カモマイル |
花の色 | 白色、黄色 |
種類 | 一年草 / 多年草 |
出回り期 | 10月~3月 |
原産地 | ヨーロッパ / 地中海沿岸 /アジア |
カモミールの特徴
カモミールは、春から初夏にかけてマーガレットに似た可憐な花を咲かせ、りんごのようなフルーティーな香りが特徴です。ハーブティーやポプリ、アロマなどに花壇などで土が見えている部分を埋めるグランドカバーとして、見た目の植栽レベルアップや雑草防止に役立ちます。特にローマンカモミールは、横に這うように伸びるので、グランドカバーには適役です。
カモミールの種類・品種
カモミールは、ジャーマンカモミールとローマンカモミールが代表的な2品種です。代表品種のほか、カモミールには花色や花の形状など、代表品種を変種させた種類があります。ローマンカモミールの園芸種のひとつ、ノンフラワーカモミールは、花を咲かせないカモミールで、香りも強い方です。芝生のように花壇をカーペット状に覆い、香るグランドカバーとして利用されています。ロンドンのバッキンガム宮殿にある「カモミールの芝生」が有名です。
ジャーマンカモミール
ジャーマンカモミールは一年草のハーブで、薬草茶として利用されています。特にドイツでは治療目的のための使用が承認されています。ジャーマンカモミールは市場に流通されている数も多く、カモミールと呼ばれている品種の多くはジャーマンカモミールの変種です。耐寒性があり丈夫な性質、1度植栽すると「こぼれ種」で毎年芽生えます。ジャーマンカモミールのハーブティーは、ストレスからくる胃の痛みを和らげ、蜜りんごのようなフルーティーな香りが人気です。飲用のほか、入浴剤やポプリ・アロマにも利用され、リラックス効果をもたらします。
ローマンカモミール
ローマ万カモミールは多年草のハーブでも知られていますが、周囲の植物を元気にするコンパニオンプランツとして植栽されることもあります。花の時期以外は草丈が低く、横に成長する特性からグランドカバーとしても適役です。青りんごのような爽やかな香りでハーブティーとしても楽しまれていますが、ジャーマンカモミールよりも少し苦味が感じられます。消化器系の不調や、外用で皮膚炎症に作用します。花には鎮静作用のある成分が多く含まれ、リラックス効果としてポプリやアロマ、化粧品などにも利用されています。
ジャーマンカモミールとローマンカモミールの見分け方
ジャーマンカモミールとローマンカモミールは、用途も形も似ています。代表的な2品種を見分け方は、花の香りと形状です。ジャーマンカモミールは、花だけが香り、花中央の黄色の花芯が盛り上がっています。ローマンカモミールは、花だけでなく葉や茎にも香りがあり、花中央の黄色の花芯が平らです。基本情報も異なります。
ジャーマンカモミール ・学名:Matricaria necutita ・分類:キク科 | カミツレ属 ・種類:一年草
ローマンカモミール ・学名:Chamaemelum nobile ・分類:キク科 | シカキク属 ・種類:多年草(ローマンカモミール)
ダイヤーズカモミール
ダイヤーズカモミールは、多年草のハーブで、鮮やかな黄色の花びらが特徴のカモミールです。花や葉に香りはありませんが、葉も繊細なレースのような美しい形状なので、花期も花期以外も観賞用ハーブとして楽します。 ・学名:Cota tinctoria (Syn. Anthemis tinctoria) ・別名:コウヤカミツレ(紺屋カミツレ)、ゴールデンマーガレット ・分類:キク科 | コタ属 ・原産国:地中海沿岸~西アジア ダイヤーズカモミール:Dyer’s chamomileは、「染物屋のカモミール」という意味合い通り、花から黄色の染料が採取できます。草木染とは思えないほどすばらしく鮮やかな染め上がりになります。
ダブルフラワーカモミール
ダブルフラワーカモミールは、宿根草のハーブで、花びらが幾重にも重なる八重咲、花がふっくら丸く見えるのが特徴です。ローマンカモミールの変種で、基本種よりも甘い香りでハーブティーに多く利用されています。 ・学名:Chamaemelum nobile ‘Flore Pleno’ ・分類:キク科 ・別名:カマエメルム(チャマエメルム)、フローレプレノ ・原産国:ヨーロッパ ダブルフラワーカモミールは草丈が10~20cm前後と低く、茎が地面這うように横に伸びる性質なのでグランドカバー向きです。
カモミールの育て方・栽培方法
カモミールの育て方のポイントは、品種の特徴や開花時期に合わせることです。代表的な2品種、ジャーマンカモミールとローマンカモミールも育て方のポイントが異なります。カモミールの栽培難易度はそれほど高くありません。ポイントをつかんで上手に育てれば、花の観賞~収穫、そしてハーブとしてポプリやアロマ、ハーブティーを楽しめます。
カモミールの植え方
カモミールの植え方は、カモミールの分類や性質により2種類に分かれます。カモミールは品種により異なる植物なので、植え方にも違いがあります。 ・ジャーマンカモミール (一年草):種まきから育て、植え替え不要 ・ローマンカモミール (多年草):苗付けから育て、植え替えが必要