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カキツバタ(燕子花)の花言葉|由来や誕生花、怖い意味はある?アヤメとの見分け方も解説

カキツバタの花言葉は怖い?由来や誕生花、アヤメとの見分け方も解説

凛とした姿が美しいカキツバタ。万葉集に掲載されている歌にも取り入れられていることからもわかるように、古くから日本人に親しまれているお花です。どんな花言葉を持っているのか、見ていきましょう。カキツバタと似ているアヤメとの見分け方も紹介します。

カキツバタ(燕子花)の花言葉と由来

カキツバタ(燕子花)の花言葉と由来

カキツバタの花言葉

カキツバタの花言葉は「高貴」「思慕」「幸せは必ず来る」です。

カキツバタの花言葉の由来

高貴

カキツバタは万葉集にも登場するほど、古くから日本にあるお花です。その昔、紫は高貴な人が身に着ける色とされており、位の高いお坊さんの袈裟は紫色でした。このことから、紫色をしたカキツバタに「高貴」という花言葉がつけられました。

思慕

由来は定かではありませんが、二つの説があります。

一つはカキツバタが水辺にたたずむ可憐な女性が片思いの人を恋しく思っている様子に似ているという説です。しっぽりとした美しさのカキツバタなので、納得できる説ですね!

もう一つは在原業平が詠んだ歌にちなむという説です。 「唐衣 きつつなれにし つまあればはるばるきぬる たびをしぞおもふ」 現代語訳では、「(すっかり身になじんだ)唐衣のように、(長年なれ親しんだ)妻が(都に)いるので、(妻を残したまま)来てしまった長い旅路(のわびしさ)を、しみじみと思う」という内容です。この歌には折句という技法が使われており、かきつばたという5文字を和歌の5・7・5・7・7の頭文字に置いています。 からころも きつつなれにし つまあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ このことから、都にいる妻を思う気持ちとして「思慕」がカキツバタの花言葉になったと言われています。

幸せは必ず来る

カキツバタは漢字で「燕子花」と書かれることもあるように、ツバメの姿に似ていると考えられていました。ツバメは幸運を運んでくれる縁起の良い鳥ということから「幸せは必ず来る」がカキツバタの花言葉になったと言われています。

カキツバタの英語の花言葉

カキツバタだけでなく、カキツバタを含むアヤメ種全体(アイリス)に「message(メッセージ)」「hope(希望)」「faith(信頼)」という花言葉がつけられています。

カキツバタに怖い意味の花言葉はある?

カキツバタには怖い花言葉はありません。 同じアヤメ科 アヤメ属であるイエローアイリスには「復讐」という花言葉がありますので、カキツバタには怖い花言葉があると思っている方はこちらと混同しているかもしれませんね!

カキツバタ(燕子花)とアヤメ(菖蒲)の見分け方

カキツバタ(燕子花)とアヤメ(菖蒲)の見分け方
ハナショウブ

カキツバタと似ている花としてアヤメがあります。違いを言おうと思ってもなかなか難しいですよね。他にも似ているとされる、ショウブ、ハナショウブの特徴をまとめましたので参考にしてくださいね!

カキツバタアヤメショウブハナショウブ
アヤメ科アヤメ科サトイモ科アヤメ科
群生地湿地畑、草原などの乾燥した場所沼、ため池などの水辺乾燥地、湿地
葉などの特徴幅が広く、葉脈が目立たない細長く、葉脈が目立たないつやがあり香りが強い表に1本、裏に2本の葉脈がある
花の特徴花びらの根元に白い模様花びらの根元に網目模様花は黄緑色の楕円形で、花びらがない花びらの根元に細長い黄色の模様
開花時期5月中旬5月上旬5~7月5月中旬~6月下旬

カキツバタとアヤメは花の模様で見分けることができそうです。ショウブの花の形は他の3つと全然違うというのは驚きですね!

5月には各地で菖蒲まつりが開催されます。もともとは端午の節句でショウブの葉を使ったショウブ湯に入るのですが、葉の形が似ているハナショウブの方がいつの間にか有名になっていったという経緯があるそうです。

カキツバタ(燕子花)の基本情報・特徴

科・属アヤメ科アヤメ属(アイリス属)
和名燕子花、杜若(とじゃく)、貌佳草(カオヨグサ)
英名Water iris、Rabbitear Iris
学名Iris laevigata
花の色紫、青紫、白
原産地日本、朝鮮半島、中国、シベリア
開花期5~6月

カキツバタ(燕子花)が国花の国は?

カキツバタ(燕子花)が国花の国は?

正確にはカキツバタではありませんが、アイリスを国花とする国は次の通りです。

クロアチア(ペルニカ)、フランス、ヨルダン(ブラックアイリス)

カキツバタ(燕子花)が誕生花なのは何日?

カキツバタは4月17日、4月29日の誕生花です。

カキツバタ(燕子花)に関する豆知識

カキツバタの名前の由来は?

昔、日本ではカキツバタからとれる染料で衣服を染めていました。そのことから「書き付けに使う花」⇒「書き付け花」⇒「かきつばた」と変化していったと言われています。

慣用句「何れ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)」の意味は?

アヤメもカキツバタもどちらも美しいお花ですが、ちょっと見分けがつきにくいお花同士でもありますよね。このことからどちらも美しくて甲乙つけがたいこと、選択を迷うという意味の「何れ菖蒲か杜若」という慣用句が生まれました。

「杜若」と「燕子花」。カキツバタはなぜ二通りの漢字があるの?

花言葉の由来「幸せは必ず来る」でもご紹介したように、カキツバタの姿がツバメの子供が飛んでくる様子に似ていることから「燕子花」という漢字が当てられたと言われています。 ちなみに英語では「Rabbitear Iris(うさぎの耳のアイリス)」と呼ばれることもあり、カキツバタをうさぎの耳と見立てていたようです。国によってだいぶとらえ方が違っておもしろいですね!

一方「杜若」は中国語が起源のようですが、定かではありません。もともと「杜若」はツユクサ科の「ヤブミョウガ」のことを指しており、花を見間違えたか、なんらかの原因でカキツバタに転じたようです。

いずれにせよ二つともカキツバタと読みますので、どちらを使っても大丈夫です!

カキツバタを読んだ万葉集の歌

先ほど在原業平が詠んだ歌では折句としてカキツバタが使われていますが、万葉集ではカキツバタを詠んだ歌が7種もあります。このことからも人気のお花だったことがわかりますね!現代語訳と合わせてご紹介します。

常ならぬ人国山の秋津野のかきつはたをし夢に見しかも(作者不明)

…人国山(ひとくにやま)の秋津野(あきつの)のカキツバタを夢に見ました。

住吉の浅沢小野のかきつはた衣に摺り付け着む日知らずも(作者不明)

…住吉の浅沢小野のカキツバタで染めた服を着る日はいつになるのでしょう。

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