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コブシ(辛夷)の花言葉|英語の意味や花言葉の由来、開花時期も紹介

春に花を咲かせるこぶし。白く愛らしい花を咲かせるこぶしは、昔から日本人に好まれている植物です。また、こぶしは薬にもなり、日本人の生活とも密接に関わっています。この記事では、こぶしの花言葉やその由来、伝説などをご紹介します。

コブシ(辛夷)の花言葉

コブシ(辛夷)の花言葉

コブシの花言葉は、「信頼」、「愛らしさ」、「友愛」、「友情」、「歓迎」です。

コブシの英語の花言葉

コブシは英語で「Magnolia kobus」といいます。英語の花言葉は特にありませんが、コブシの仲間である海外のMagnoliaという花は「尊厳」と「貴族」を象徴しています。

コブシの花言葉の由来

コブシはつぼみが子どもの握りこぶしのような形をしていることから、「愛らしさ」という花言葉が生まれました。また、真っ白な花を咲かせ、その曇りのなさが「友情」「友愛」などの花言葉になりました。

コブシ(辛夷)の花名の由来

コブシ(辛夷)の花名の由来

コブシの花名の由来はコブシのつぼみや果実が人間のこぶしのような形をしているからです。

コブシ(辛夷)が誕生花なのは何日?

コブシは、1月29日、2月6日、3月8日、3月24日の誕生花です。

コブシ(辛夷)の基本情報

科・属モクレン科・モクレン属
和名コブシ(辛夷)
別名       タウチザクラ(田打ち桜)、タウエザクラ(田植え桜)など
英名Kobushi magnolia
学名Magnolia kobus
花の色白色
原産地日本、韓国
開花時期3月~5月

コブシの別名

コブシは「タウチザクラ(田打ち桜)」や「タウエザクラ(田植え桜)」とも呼ばれます。コブシの開花が、田植えの準備を始める目安となったことに由来します。 また、古名では「ヤマアララギ(山蘭)」や「コブシハジカミ(辛夷椒)」と呼ばれることもありますが、コブシのつぼみや果実を噛むと辛味があるためこのような呼び方になりました。

コブシとモクレン(木蓮)の見分け方

コブシとモクレンの花はよく似ており、特に白木蓮は花の色が白いためコブシと間違われやすいようです。コブシのほうがモクレンより花が小さく、薄い花びらです。また、コブシはモクレンに比べ花びらが開いて開花し、花の下に小さな葉がつきます。

コブシの開花時期

コブシの開花時期は3月~5月です。桜と同様、春を告げる花でもあります。日本人は古くから、コブシの花が咲いたのを見て春の訪れを知り、田植えの準備を始めました。「花がたくさん咲けば豊作」など、コブシの咲き方で今年の作物の実りを占うような習慣も存在します。稲作だけではなく、野菜の植え付けや味噌・醤油のしこみなども、コブシの花が咲くのを合図に始めていたようです。

コブシ(辛夷)の種類

コブシ(辛夷)の種類

シデコブシ

シデコブシは愛知県、岐阜県及び三重県の一部に分布する日本の固有種です。園芸用の苗木は売られているため公園や庭木として見かけることもありますが、自生するシデコブシは準絶滅危惧種となっています。花びらがしめ縄に使われるひらひらした紙のシデ(紙垂)に似ているため、シデコブシという名前になりました。花径は7〜12cmほどで、3〜4月に白やピンク色の花を咲かせます。

キタコブシ

キタコブシはその名の通り北の地域で咲くコブシの変種です。北海道と本州中部以北の日本海側で咲くこの花は、通常のコブシよりも葉や花が大きく、4~5月に白色もしくは淡い紅色の花を咲かせます。 北海道のアイヌ民族はキタコブシを「オマウクシニ(いい香りが通っている木)」「オプケニ(放屁する木)」とも呼びます。アイヌ民族はキタコブシの木の皮を煮てお茶にしたり、薬として飲んだりしていました。この香りには魔除けの力があると信じられ、流行り病が流行したときは水桶に入れる地域もありました。

コブシの用途

庭木や街路樹として植えられることの多いコブシですが、解熱や鎮痛、鼻炎などに効く「辛夷(シンイ)」という漢方薬としても使われてきました。中国の「辛夷」はコブシによく似たモクレンやハクモクレンを指します。中国の「辛夷」が日本に渡ってきたとき、すでに同様の効果があり使用されていた日本原産のコブシが代わりとされるようになったのです。 コブシの花は香水の原料に、樹皮をつけたままの木は茶室の柱になることもありました。その他にも木炭の材料となったり、漆器の素地として使われたり、実を染料にしたりしていました。昔から生活に欠かせない植物だったことがわかります。

コブシの言い伝え・伝説

コブシの言い伝え・伝説

熊本にはコブシにまつわるこんな物語があります。壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人たちは、熊本の山奥にたどり着きました。翌朝目覚めると、周囲の山に源氏の軍勢の印である無数の白旗があがっています。もはやこれまでと自ら命を絶った落人たちでしたが、実はその白旗は、コブシの白い花だったのです。

コブシの育て方

コブシはスペースがあり特に問題がない場合は剪定が必要ありません。また、半日陰でも成長しますが、なるべく日当たりの良いところに植えてあげると良いでしょう。寒さに強いため、防寒などは必要ありません。ただし、寒冷地の植え付けの場合は、2月下旬から3月の適期ではなく、十分気温があがった4月中旬以降に行ったほうがよいでしょう。

コブシの種付け、水やり、増やし方

コブシの種は秋に採取し、乾かさないように保管して翌年の3月中旬以降にまきます。シデコブシは接ぎ木して増やします。やせ地や乾燥した土地ではなく、腐葉土などのやや湿潤な土地を好みます。適切な土壌であれば、水やりは必要ありません。種を植えてから5〜7年くらいで花が咲きます。

コブシと同じ科の花

コブシと同じ科の花

コブシと同じモクレン科の花に、タイサンボクやユリノキがあります。 タイサンボクは常緑樹で、6月~7月に白い大きな花を咲かせます。タイサンボクの花言葉は「前途洋々」、「威厳」です。花が美しいうちに花びらを盃に浮かべてお酒を飲むと、不老長寿になるという言い伝えがあります。 ユリノキは球根で育つ百合とは無関係の花木で、5~6月頃にチューリップのような黄緑色にオレンジ色の模様の入った花を咲かせます。ユリノキの花言葉は「見事な美しさ」、「田園の幸福」、「幸福」です。また、たくさんの花蜜を出し、満開時には樹の下に花蜜がこぼれるほどです。木は建築や楽器の材料など様々な用途がありますが、近年では原木の不足によって高値で取引されています。

まとめ

コブシの花言葉は、「信頼」、「愛らしさ」、「友愛」、「友情」、「歓迎」です。つぼみが子どもの握りこぶしのような形をしていることから、「愛らしさ」という花言葉が生まれ、真っ白な花の曇りのなさが「友情」「友愛」などの花言葉になりました。また、コブシは英語で「Magnolia kobus」といいます。コブシの仲間である海外のMagnoliaという花は「尊厳」と「貴族」を象徴しています。 開花時期は3月~5月で、日本では春の訪れを告げる花として親しまれています。庭木や公園の木、街路樹として植えられていることも多いので、ぜひ探してみてください。

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