オクラの育て方・栽培方法|初心者でもできる育て方のコツ
土壌作り
オクラ栽培に適した土壌は弱酸性です。自分で配合して土壌を作るときは、赤玉土:6・腐葉土:3、バーミキュライト:1、用土10Lあたり化学肥料10〜30g・石灰石10gを混ぜ合わせます。そして土壌作りには、水はけの良さも必要です。畑や庭で地植えする以外、プランターなど多湿環境になりやすい場所で育てるときは、底に発泡スチロールを細かくしたものを敷くなど、水はけを良くするようにします。
苗植え・種まきの時期と方法
オクラは、苗から育てていく苗植えと、種をまいて育てていく種まきの栽培方法があります。時期は地域によって少しずつ異なります。一般地では4月中旬~5月中旬、暖地は4月初旬~5月初旬、寒冷地は5月初旬~下旬がベストシーズンです。
苗植えのポイント
オクラの根は少なく細いので、乾いた土に植え付けると倒れてしまうため、苗付け前に土に水をやり固めておきましょう。苗ポットから出すときも、根が切れないよう優しく取り出しましょう。ポットと同じくらいの穴を掘り、植え付け周りをしっかり固定させます。オクラは直根性なので、株間はそれほど広くなくてもよいですが、25cmほどの間隔は必要です。
種まきのポイント
オクラの種は皮が硬いため、種を一晩くらい水に浸してか種まきすると発芽しやすくなります。点まきで、3~4粒を1箇所にまきます。発芽までは、土が乾燥しないようたっぷり水やりをします。本葉が1~2枚のときは3本立ち、4枚になったときに1本立ちさせましょう。
水やりの仕方
オクラは、乾燥に強い方ですが、過剰多湿な土壌環境は苦手です。水のやりすぎは立ち枯れや根腐れの要因になるので注意しましょう。種まき~発芽するまでは、水分を十分に与えましょう。発芽後は、土の表面が乾いたら水やりをします。苗植えの場合は、土の表面が乾いて乾燥してから水やりをするようにします。
肥料・追肥の与え方
オクラは、肥料の吸収力が強いので、栽培初期に与えすぎると樹の勢いが強くなりすぎ、実が付きにくくなります。植えるときに、あらかじめ土に緩効性化成肥料を混ぜておきます。草丈が10~15cmくらいに育ったところで根元に同様の物を少量与えます。実がつく収穫時期は肥料の要求度が高いため、同様の化成肥料や液体肥料を追肥するようにするようにしましょう。
草丈・花
オクラは、草丈が1m以上に育つため、倒れないように支柱を作ります。支柱は、プランター植え、鉢植え、地植えなどの栽培方法に分けて立てましょう。1本ずつ立てるか、畝の両側に1.5m間隔で立てる垣根式があります。オクラは、黄色でハイビスカスのような花を咲かせます。花が咲くと実は1日に1cmほどずつのペースで大きくなります。
収穫時期・期間
オクラは、実が成熟すると硬くなるので、大きさを見極め若いうちに収穫するのがポイントです。角オクラは約7~8cm、丸オクラは約15cmが目安になります。収穫時期の最盛期は7~8月ですが、品種や栽培地域により異なります。一般地では7月初旬~10月中旬、暖地は6月下旬~10月、寒冷地は7月下旬~9下旬に収穫できます。
オクラのプランター栽培のコツ
オクラは日当たりを好む植物なので、日当たりの良い場所であればプランター栽培でも十分収穫を楽しめます。ベランダにプランターを置く際は、日当たりの良い南向きに。ベランダに置く場合、エアコンの室外機から排出される風が当たらないように注意しましょう。
プランターサイズ
オクラは直根性で根を縦に伸ばし、草丈も1mほどになるので、プランターは深さのある大きめのサイズを用意しましょう。幅50~80cm、深さ30cm以上の横長プランターに、株間を20cm間隔であけ苗を植え付けます。苗3つくらいが目安です。種まきの場合は、土の表面を10cmほど掘下げてから種を穴に入れます。
植え替え
オクラ栽培では、連作障害を避けるため、一度栽培した土壌では育てないようにしましょう。土壌を繰り返すと害虫や病原菌が増えやすく、土の栄養分も失われます。次の年にオクラ栽培をするときは、新しい土壌を用意し、植え替えるようにしましょう。オクラと同じアオイ科の植物を栽培した土壌も避けるようにしましょう。
オクラを育てるときの注意点
良質なオクラを収穫するために、葉かきをしましょう。 1) 実の成長を促す:最初の実を収穫した後、実の下の葉、茎の頂点と実の回りの葉以外はすべて摘み取りましょう。 2) 品質良いオクラを収穫:草丈が高すぎるときは、頂点の茎を摘み取り成長をストップさせましょう。
オクラと相性のよい寄せ植え植物
オクラ栽培は、単体よりも相性の良い植物と一緒に育てると、双方に良い効果をもたらします。2種類の植物を一緒に植え付け、お互いに生育を促進させる植物や栽培方法をコンパニオンプランツといいます。
マリーゴールドと混植:病気
オクラと抜群に相性の良いマリーゴールドは、ネコブセンチュウの寄生を防護し、根腐れ・根こぶ病対策に効果を発揮します。マリーゴールドは、コンパニオンプランツとしてオクラ以外の作物にも定評があります。プランター栽培でも混植しやすい植物です
シソ・ニラ・ネギのコンパニオンプランツ:害虫
シソ・ニラ・ネギとの混植は、害虫を忌避、寄せ付けない効果があります。シソ・ニラ・ネギが持つ独特な香りは、一部の害虫にとって苦手な香りです。オクラの近くに植え付けると、害虫対策に役立ちます。シソ・ニラ・ネギはオクラ以外にもコンパニオンプランツとして効果を発揮します。
マメ科の植物:収穫アップ
枝豆のようなマメ科の植物との混植は、オクラに与える栄養成分を自生します。マメ科の根粒菌が、野菜肥料にも含まれるチッソという栄養成分を自生し、オクラに必要な栄養分を与えます。栄養分がいきわたり安いので、オクラの実の収穫アップに効果が期待できます。
オクラの栽培初心者には便利な栽培キットがおすすめ
オクラ栽培初心者には、便利に利用できるオクラ栽培キットがおすすめです。カップ入りの育苗栽培キットは、成長とともにカップごと定植できるものもあります。育苗に必要な肥料も配合されているので、すぐに始められます。通販サイトなどでもかんたんに購入できます。
まとめ
オクラは、夏野菜の中でも比較的育てやすい植物です。プランターを利用したベランダ菜園にも最適です。 1) 日当たり良く、風通しの良い場所で育てる 2) 土が乾燥しないように水やりする 3) 良質なオクラを収穫するために追肥作業 4) 病気や害虫に注意する 上記のポイントを押さえれば、初心者でも始めやすいでしょう。