カルミアの育て方と栽培方法|手入れの仕方や増やし方、注意点も
樹冠(枝葉が茂っている部分)から飛び出した枝を剪定バサミで切り落とし、樹形を整えます。下の方にある重なり合った枝や枯れた枝を付け根で切り、風通しと日当たりが良くなるようにしましょう。太い枝の切り口には癒合剤を塗っておくと水分の蒸発と雑菌の侵入を防いでくれ、枯れてしまうのを防げます。
カルミアの増やし方
カルミアは取り木と挿し木、種まきで増やせます。カルミアの種は販売されていないので、花が終わったら種を採っておきましょう。
カルミアを取り木で増やす方法
カルミアの取り木の適期は5〜6月ごろです。丈夫そうな枝の樹皮を、直径の2倍程度の幅で剥ぎ取ります。よく湿らせた水苔を巻きつけ、ビニールなどで覆いましょう。水苔が乾かないように水やりをして管理し、発根したら根の下部分で枝を切り落として植え付けましょう。
カルミアを挿し木で増やす方法
カルミアの挿し木の適期は5〜6月で、ほかの2つの方法よりは成功率が低めです。枝を10〜15cmほど切り取り、枝の上部分に付いている葉(全体の1/3程度)だけを残して挿し穂にします。
切り口を1時間ほど水につけておき、その後切り口に発根剤を塗ってから土に挿します。日蔭に置き、土が乾かないように水やりをしながら管理しましょう。そして発根したら土に植え付けます。
カルミアを種まきで増やす方法
カルミアの種は市販されていないので、花が咲いた後にできた種を採っておきましょう。採取直後の9〜12月か、種をサヤごと取っておいて翌年3月にまくのをおすすめします。種まきをしたら、花が咲くまでは3〜5年かかります。
川砂か細かく刻んだ水苔を育苗ポットに入れ、湿らせておきます。種が重ならないようにまき、日陰に置いて、土が乾かないように管理しましょう。発芽後は薄めた液体肥料を7〜10日ごとに1回与え、苗が十分に大きくなったら植え付けます。
カルミアを育てるときの注意点
カルミアを育てるときは害虫と病気に注意しましょう。高温多湿の環境はできるだけ避け、害虫や病変を早めに取ってしまうことが大切です。
カルミアにつきやすい害虫
カルミアは春先から秋にかけて害虫対策が必要です。寄生して汁を吸うアブラムシやカイガラムシ、グンバイムシを見つけたらすぐに駆除し、薬剤を散布して対処します。ハマキムシの幼虫を放置してしまうと葉をすべて食べられてしまうので、被害に遭った葉ごと切り取って駆除しましょう。
カルミアがかかりやすい病気
カルミアをお世話するときには、以下の病気に気をつけましょう。 ・花腐菌核病:花びらに小さな斑点ができ、それが拡大して花全体が腐ってしまう病気。花が濡れているとかかりやすいので鉢植えは雨に当たらないように管理し、終わった花はこまめに摘み取ります。 ・褐斑病;葉にできた淡褐色の斑点が広がり、枯れ落ちてしまう病気。高温多湿になると発生しやすいため、日当たりと風通しの良い場所で管理する、切り戻しで枝が混み入った場所をなくして予防しましょう。 ・ペスタロチア病:葉に灰白色や灰褐色の斑点ができ、乾燥して枯れ落ちてしまう病気。褐斑病同様の対策が有効です。
まとめ
カルミアは開花と生育を何年も繰り返す宿根草なので、ていねいにお世話すれば毎年きれいな花を楽しめます。同じ酸性の植物と寄せ植えにすると、より魅力的なお庭を演出できるでしょう。