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アザレアの育て方と栽培方法|手入れの仕方や増やし方、注意点も

アザレアとは

アザレアとは

大きな華やかな花を春に咲かせるアザレア。19世紀の初めにベルギーや周辺のヨーロッパで観賞用の鉢の花として出回り始めた花です。実はアザレアは日本や中国などのツツジを、ヨーロッパに輸出して鉢植え用として改良された品種で、元はアジアの花です。常緑性のツツジはすべてアザレアと呼ばれます。交配された品種はヤマツツジの仲間で、日本と中国以外でも台湾やフィリピン、ベトナムなどにも分布しています。

アザレアの基本情報

アザレアの基本情報です。

科・属ツツジ科ツツジ属
和名ツツジ
英名Azalea
別名セイヨウツツジ、オランダツツジ
学名Rhododendron
花の色白、赤、ピンク、紫、オレンジ、複色など
原産地日本、中国
開花時期4月下旬~5月中旬

アザレアの特徴

アザレアは、日本のツツジを交配させてできた品種なので、開花時期は日本と同じ4月〜5月にかけて大輪の花を咲かせます。耐寒性も、耐暑性もほどほどで冬は霜が降りるような場所には植えないようにしましょう。アザレアは、低木で成長しても1~1.5mほどの大きさにしかなりません。剪定すると樹木でも育てやすい品種です。春から秋にかけてはツツジと同じようなお手入れで栽培できます。

アザレアの種類・品種

アザレアは、アジアの生息域で約95種類ほど分布しています。アザレアの交配に使われたのは、ケラマツツジ(R.scabrum)、サツキ、大紫、白琉球などがあります。また、中国からはタイワンヤマツツジ(R.simsii)がヨーロッパに渡りました。園芸品種も数多くあり、鉢花としても大輪の花を部屋で眺めて楽しめます。

アザレアの主な品種を紹介します。

ロマンス・パール

ロマンス・パールは、学名が「Rhododendron ‘Romance Pearl」で、ベージュに近い薄いピンクの半八重の大きな花が咲く品種です。淡い色なのでやさしく、しかし大輪で華やかな印象を与えます。アザレアらしい種類といえるでしょう。

ロザリー

ロザリーは、学名が「Rhododendron ‘Rosalie」で、紫に近いピンクの大輪の花を咲かせます。花弁の上の方に斑点があるのが特徴です。一重の花びらがひらひらと風に吹かれて揺れる姿はとてもきれいです。ロザリーの白い花はステラ・マリス(Stella Maris)と呼ばれます。

越の淡雪

越の淡雪は学名が「Rhododendron Koshi no Awayuki」。半八重で大きな白い花を咲かせます。花弁の上の方に黄緑色の斑点があり、より花の白さを際立たせています。アザレアの花の色の中では白色は、実はあまり多くありません。ほかには、晴朗という花びらの一部に赤い筋が入る種類もあります。

アザレアを育てるのに必要な準備と適した環境

アザレアを育てるのに必要な準備と適した環境

アザレアを育てるときの適した環境や用意するべきものを紹介します。アザレアはもともとツツジの改良品種です。日本に自生していた花なので、初心者にも育てやすい花といえるでしょう。ただし、それぞれの植物が成長しやすい環境を整えてあげないと、生育が良くなかったり花のつきが悪くなったりします。アザレアが育ちやすい環境を整えてあげましょう。

日当たり・置き場所

アザレアは鉢植えの場合は、窓際など日が当たる室内に置きましょう。暖房などは特に必要ありません。エアコンの風が当たると乾燥してしまい、つぼみが落ちてしまったり、咲いている花も傷んでしまったりするので気をつけてください。

気温が高くなってくる4月以降は、屋外で育てられます。日当たりがよく風通しのいい場所に置きましょう。夏場は日差しが強すぎると葉焼けを起こしてしまうので、明るい日陰に置いてください。涼しくなってから日なたに移動させましょう。寒さを経験させた方がいいので、11月下旬ごろまでは屋外に置いておき、冬は室内で育てましょう。

用土

アザレアに適した用土は、市販の園芸用の培養土でもいいですが、腐葉土に赤玉の小粒と鹿沼土の小粒を混ぜてピートモスを少し入れた用土もおすすめです。水はけがよい酸性の土を使ってください。

種の準備

アザレアは、種ではなく苗が売っているのでそのまま植え付けして育てられます。春頃になると園芸店やホームセンターなどでアザレアの苗が売られるようになります。植え付けは購入して植えつけるのがかんたんなので始めやすくなっています。苗を選ぶときには、葉の裏表をよく見て虫がついていないか、病気になっていないか確認して選びましょう。

一般的にはアザレアは種から育てることはしません。

アザレアの育て方・栽培方法

アザレアの育て方・栽培方法

アザレアの育て方や栽培方法を見ていきましょう。比較的育てやすい花ですが、肥料や水やり、植え替えなどをしっかり行うことで、次の年もつぼみをたくさんつけてくれるでしょう。

アザレアの種まき、苗木の植え付け時期と方法

種から育てる場合は、3月~4月頃に種まきをしましょう。アザレアを種で増やすことは一般的ではありませんが、種から育てて増やしたい場合には、花が咲いた後の種を取っておいて、種まきの時期になってから土に蒔きましょう。

苗木を植え付けて育てる場合は、5月〜6月頃に植え付けます。梅雨に入る前に植え付けを行ってください。購入した苗木を使う場合は、乾きやすい用土に植えられていることが多いので、土を落としてから保水性に優れた土を足してから植えてください。

アザレアの土作り・水やり・肥料の与え方

アザレアには酸性の土がおすすめです。鹿沼土小粒3、赤玉土小粒3、腐葉土2、ピートモス2の割合の混合土、または市販の山野草培養用土と草花栽培用の用土を半分ずつ混合したものを用います。水やりは成長期の春は毎日あげましょう。夏は高温になるので朝と夕方2回水をあげます。秋は1日一回、冬場は土の表面が乾いたらあげてください。

肥料はアザレアを植え替えるときに緩効性肥料を置き肥します。10月頃までは、1カ月に1度くらいのペースで置き肥を追加しましょう。

アザレアの植え替え・鉢替えの時期と方法

アザレアの植え替えは、購入してきたら花後の3月〜4月頃に行いましょう。市販のアザレアは乾きやすい土に植えられていて鉢いっぱいに根が張っているものが多いので、ついている土を3分の一程取り除いてから、ひと回り大きな鉢に植え替えしてあげましょう。翌年からは2年に1回程、5月〜6月上旬の時期に植え替えを行います。

アザレアの手入れ・剪定・切り戻しの時期と方法

アザレアは花が咲いてから5月〜6月の梅雨入り前に剪定を行います。夏をすぎてしまうと、花芽を切ってしまうので次の年の花咲きがよくなくなってしまいます。アザレアはツツジと同じように枝数が多いので、刈り込みができます。2年目以降は植え替えるタイミングで剪定も一緒に行うやり方がおすすめです。

アザレアの塩水補給と追肥の与え方

アザレアは生育期には特に水分をこまめにあげてください。土の表面が乾いていたらたっぷり水をあげましょう。また、肥料の追加は、夏が終わって9月から10月頃に与えます。リン酸分が多く含まれる緩効性化成肥料や、固形の油粕などがおすすめです。花芽の形成が終わった秋に肥料を与えることで、翌年のつぼみの成長を助けます。

アザレアの収穫時期と方法

アザレアを増やしたいときは、挿し木に使うための枝を収穫します。時期は花が咲き終わったあとの6月〜7月がいいでしょう。開花後の伸びて硬くなった枝を選んで10cmほど切って、枝先の葉を4~5枚ほど残しておきましょう。

アザレアの増やし方

アザレアの増やし方

アザレアは、挿し木で増やせます。挿し木用に6cmほど切った枝の、切り口を斜めに切って発根促進剤または植物成長調整剤に少しつけておきます。その後、鹿沼土を入れた鉢に棒で穴を開けて挿し木2~3cm位の間隔で植えていきます。隣の葉と触れないようにしましょう。水をあげてから、日陰で風の当たらないところに根付くまで置いておきます。

1カ月くらいすると芽が出てきます。芽が育ってきたら9月頃に鉢に植え替えてください。挿し木の場合も土の表面が乾燥しないように十分に水をあげましょう。

アザレアを育てる際に気をつけたい病気や害虫

アザレアを育てる際に気をつけたい病気や害虫

アザレアがかかる病気には、葉に褐色の斑点が現れる褐斑病、葉が黒くなってしまい枯れてしまう疫病、地面付近に白い菌糸が貼られる白絹病などがあります。

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