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ポトスの水やりのポイントを解説。元気なつるや葉を育てよう

観葉植物として人気のポトスですが、元気に育てるにはいくつかのコツがあります。その一つが、水やりです。何となくの習慣として水やりをするのではなく、ポイントを押さえた水やりをしましょう。季節別の育て方なども紹介します。

ポトスと水やり

ポトスと水やり

多湿を好むポトスには、たっぷりの水やりが必要です。水やりのポイントを知るために、まずはポトスの特徴と水やりの目的について見ていきましょう。

葉の寿命が長いポトス

亜熱帯地方原産のポトスは、葉の寿命が長いのが特徴です。観葉植物の多くは、新しい葉が出ると古い葉が枯れていきますが、ポトスは枯れずに残ります。数年間育てていても、1枚も葉が落ちないことがあるほどです。

鉢植えで栽培していると、ぐんぐんとつるを伸ばす様子に「成長が早い」と感じるでしょう。しかし、一般的な鉢植えで見られる葉は『幼葉』と呼ばれるものです。成葉が見られることはまずありません。切れ込みが入り1mもの大きさに成長する成葉は、原産地で自生しているポトスにのみ見られる姿です。

栽培環境下では、かわいらしい卵型の幼葉をいろいろな仕立て方で楽しめます。支柱を立ててつるをはわせたり、ハンギングで上からつるしたり、ハイドロカルチャーとして飾ったりできるのです。

植物栽培は水やりが重要

水やりの目的は、単に水分を与えることだけではありません。植物の成長に必要な水を吸収させる他、根が呼吸するために必要な酸素を届ける・暑い日に株や土の温度を下げる・葉に付いた汚れを落とすといった役割があるのです。

そのため、ただ毎日決まった量の水を与えるだけでは、十分とはいえません。まずは、植物や土の様子を『観察』して水やりの必要性を判断しましょう。同時に、葉の色や病害虫の有無などもチェックします。

よく観察してからの水やりを習慣付けることで、ポトスの変化に気付きやすくなります。

水やりのポイントは?

水やりのポイントは?

具体的に、ポトスの水やりはどのような点に注意して行えばよいのでしょうか?ポイントを押さえておくことで、適切な水やりができます。

土が乾いたらたっぷりの水を

水やりのポイントは、土が乾いたのを確認後、たっぷり水やりをすることです。土が湿っているような場合は、水やりをしません。天候や気温によっては、水やりを休む日もあるのです。

土が乾く前に水を与えると、土が常に湿った状態になり、根が呼吸できなくなってしまいます。反対に乾燥が長く場合、水やりを怠ると脱水症状を起こしかねません。乾いた状態と湿った状態を適切なスパンで繰り返すよう、水分の管理をしましょう。

水やりが必要かどうかの判断は、土に触れてチェックします。土が乾き、指にあまり付かないなら水やりのタイミングです。割り箸を土に挿して引き抜き、湿り気の有無を見る方法もあります。

ハイドロカルチャーは水がなくなってから

土の代わりに、粘土を高温で焼いた小さな石を使い、植物を育てる方法をハイドロカルチャーといいます。

ハイドロカルチャーで育てる場合は、容器内の水がなくなってから『2~3日』が水やりのタイミングです。外から見て、水がなくなっているのを確認してから水やりをしましょう。

不透明な容器を使用している場合には、水位計が便利です。植え付ける際に器の底に合わせて水位計をセットしておくと、中の水がどのくらい残っているかが分かります。

また、水を多く入れ過ぎた場合には、余分な水を捨てて調整しましょう。

霧吹きによる葉水も大切

水やりだけではなく、霧吹きで葉に水分を与える『葉水』もポトスには欠かせないお手入れです。特に、エアコンで乾燥しがちな室内では、水やりをすると同時に葉の状態もチェックして葉水を与えましょう。

葉水はほこり対策としても有効です。小まめに霧吹きをすることで、葉の表面に付着したほこりを落とせます。

根腐れには注意

植物への水やりは、水や酸素を根に届ける役割を担っています。ポトス栽培においても、健康に育てるために必要な管理の一つです。ただし、やり過ぎは『根腐れ』の原因になるため注意しましょう。

根腐れとは、水やりのし過ぎで土が湿った状態が続き、根が呼吸できずに腐ることです。水やりをしているのに「ポトスの元気がない」と感じたら、根腐れを起こしているのかもしれません。

具体的な症状は、葉が柔らかくふにゃふにゃしている・葉が茶色や黄色に変色している・土が臭う・コバエが増えたなどです。これらの状態は、根腐れの可能性が高いでしょう。

万が一症状が出たときには、ポトスを鉢から出して根を確認します。根腐れの部分が少量であれば、腐った部分を整理し植え替えることで回復するかもしれません。

季節別の注意点

季節別の注意点

水やりは常に一定の量を与えていればよいというわけではありません。季節や温度に合わせて最適な水やりの方法があります。季節ごとのポイントを押さえて、常にぴったりの水やりをしましょう。

夏の場合

ポトスの生育期である夏には『たっぷりの水やり』が基本です。土の表面が乾いていることを必ず確認し、鉢の底から水が流れ出るくらい水やりをします。

受け皿にたまった水をそのままにしておくと、根腐れの原因になりかねません。たまった水は、必ず捨てましょう。また、水やりの時間帯は気温が高くなる前の午前中が向いています。

また、定期的な葉水の補給は、みずみずしい葉を保つポイントです。霧吹きで与える他、屋外に出してシャワーのように上から水を浴びせてもよいでしょう。

冬の場合

生育期が終わり、成長スピードが緩やかになる冬は、ポトスが必要とする水分量がぐっと減ります。そのため、冬の水やりは『控え気味』に管理するのがポイントです。

夏と同じペースで水やりをすると、根腐れにつながるため注意しましょう。水やりのタイミングは『土の表面が乾いて1~2日経過後』です。鉢底から水が出てくるまでたっぷり与えます。

冬のポトスは室内で管理するため、エアコンの影響で葉が乾燥することもあるでしょう。土がまだ湿っており、葉にだけ水分を与えたいときには、霧吹きで葉水を与えます。

乾燥し過ぎはトラブルの元に

乾燥し過ぎはトラブルの元に

亜熱帯原産で多湿を好むポトスは、乾燥させ過ぎると病害虫発生のリスクが高まります。トラブルを避けて元気に育てるためには、過度に乾燥しないよう管理することが大切です。

葉の乾燥は害虫被害の原因に

ポトスの葉が乾燥すると、害虫の被害に遭いやすくなります。代表的なのは、植物に寄生して枯らせる『カイガラムシ』や、葉裏に寄生し栄養を吸収することで葉緑素を抜く『ハダニ』などです。

これらは乾燥した状態で発生しやすくなるため、定期的な葉水で予防しましょう。

害虫が発生したときには、水圧の強いジェットホースが役立ちます。鉢を屋外へ出し、上からも下からも水をかけるのです。勢いよく水をかけた後は、専用の薬剤で害虫を駆除します。

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