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オリヅルランの育て方と栽培方法|ランナーの子株での増やし方を紹介

オリヅルランは一年中緑の葉を楽しめる観葉植物で、横に伸びる花茎「ランナー」を伸ばして子株をつけます。吊り鉢に植えると、細長い葉と垂れ下がるランナーが美しいインテリアになってくれます。ランナーを切って子株を植えると、オリヅルランを増やせます。

オリヅルランを育てる前に知っておきたいこと

オリヅルランを育てる前に知っておきたいこと

オリヅルランは名前に「ラン」と付くものの、ラン科ではなくキジカクシ科の植物です。ランナーという細長い茎の先につける子株が折り鶴のように見えることが、和名の由来になっています。

熱帯地方原産の植物ですが日陰と寒さにそこそこ耐えられて、繁殖力が高いので、園芸初心者でもかんたんに育成して増やせます。

オリヅルランの基本情報

オリヅルランの基本情報は以下の通りです。

科・属キジカクシ科、オリヅルラン属
和名オリヅルラン(折鶴蘭)
英名Spider plant
学名Chlorophytum
花の色
原産地アフリカとインドを中心とした熱帯
開花時期不定期

オリヅルランの特徴

オリヅルランは細長い班入りの葉が特徴で、株元から放射状にたくさん伸びています。春〜秋にランナー(地面を這って伸びる茎)の節に白い花を、先端には子株(小さな苗)を付けます。日本では関東以南であれば屋外でも越冬可能な程度の耐寒性がありますし、冬に地上部が枯れたとしても根茎が生きていれば春にはまた新芽を出します。

NASAの実験によるとオリヅルランは空気中のホルムアルデヒドを吸収でき、空気清浄効果があることがわかっています。屋内では観葉植物として一年中緑を楽しめますし、草丈は10cm前後なので鉢やハンギングなどでお部屋にも飾りやすいのが魅力です。

オリヅルランの種類と選び方

オリヅルランの種類と選び方

オリヅルランは品種により見た目や性質、大きさなどが異なります。以下には代表的な3種類のオリヅルランを紹介します。

・ソフトオリヅルラン:最もポピュラーな品種で、細長く伸びる葉の外側に白い班が入ります。緑と白とのコントラストは和風やクールモダンなどさまざまなインテリアと相性良し。乾燥と寒さに強く、ランナーをよく出すので育てやすいでしょう。

・シャムオリヅルラン:葉が短めで株全体が小さく、ランナーは出しません。光沢のある葉が茂り、コンパクトな草姿なので、小鉢を部屋置きにするのがおすすめです。10℃以下の環境では枯れてしまうので、冬場の温度管理には気をつけましょう。

・ナカフヒロハオリヅルラン:ソフトオリヅルランよりも葉の幅が広く、中央に黄白色の班が入っているインテリアグリーンとして人気の品種。ほかの品種よりも少々ひ弱で、ランナーはさほど出ません。

オリヅルランを育てる時に必要な準備

オリヅルランを育てる時に必要な準備

オリヅルランはできるだけ陽の光が当たる場所で育てましょう。屋外または屋内の明るい場所で育てるのがおすすめです。観葉植物用の土を用意し、苗を購入するだけで手軽に始められます。

日当たり・置き場所

オリヅルランは日陰でも育ちますが、日光に当てると生長が鈍らず、より元気に育ちます。生長期は屋外で育てるのが一番ですが、屋内管理ならガラス越しに陽の光が当たる場所に置きましょう。日光が足りていないとランナーから子株が出にくくなり、徒長してだらしない草姿になってしまいます。

販売されているオリヅルランの苗はビニールハウス育ちのものが多く、直射日光には慣れていません。強い光を当てると葉焼けを起こすので、屋外に出すなら陽の光に徐々に慣らすのをおすすめします。

用土・土作り

オリヅルランは花苗用や観葉植物用の土で十分に育ちます。自分で配合するのであれば、小粒の赤玉土5:腐葉土3:川砂2の割合にしましょう。鉢に土を入れる前に軽石や鉢底石を敷き、水はけが良くなるようにします。オリヅルランをハンギング仕立てにする場合は、ヤシガラチップを混ぜる方法もあります。

苗の準備

オリヅルランは、苗を購入して育て始めるのが簡単です。葉の先が茶色くなっていないもの、病害虫に侵されていないものかを確認しましょう。

オリヅルランの育て方・栽培方法

オリヅルランの育て方・栽培方法

オリヅルランの生長期の春〜秋には水やりをし、肥料を足して元気な株に育てましょう。冬は水やりの頻度を減らし、肥料は控えておきます。生長の早い植物なので、鉢植えの場合は1〜2年に1回は植え替えをしましょう。

オリヅルランの苗の植え付け時期と方法

オリヅルランの苗の植え付けは真夏以外、春〜秋の生長期が適期です。鉢を用意したら底に鉢底ネットと鉢底石を入れ、鉢の1/3の高さまで土を入れます。オリヅルランの苗をポットや鉢から抜き、根の周りの土を手で揉みながら落とします。

鉢の中心に苗を置き、鉢の縁から2〜3cm下くらいまで土を足しましょう。このとき根を傷つけないように、土の表面を割り箸でつついてやると鉢全体に土が行き渡ります。最後に鉢底から水が流れるまで、たっぷりの水をあげましょう。

オリヅルランの水やり・肥料の与え方

オリヅルランは根が太く、水を蓄えられるようになっています。乾燥には強めなので、過湿にならないように注意が必要です。花壇などに地植えしている場合は雨だけで十分ですが、とくに乾燥が気になるときだけ水やりをします。

鉢植えのオリヅルランは、春〜秋の生育期は土がやや乾いたら水やりをしましょう。鉢底の穴から水が出る程度にたっぷりの水をやりますが、受け皿に溜まった水は根腐れしないようにすぐに捨てます。冬は乾燥気味を心がけ、表土が乾いてから3〜4日経過してから水やりをします。

春〜夏にはオリヅルランに肥料をあげて、葉の色ツヤを良くしましょう。春には元肥になる緩効性肥料を与え、夏を越えるまでは2週間に1回、薄い液肥をプラスします。生育が止まっている冬は、肥料をあげる必要はありません。

オリヅルランの植え替え・鉢替えの時期と方法

オリヅルランの植え替えや鉢替えは5〜9月が適期です。生長が早く、根がすぐに鉢の中で詰まって枯れてしまうため、1〜2年に1回を目安にしましょう。

水やりを控えて土を乾燥させてから、植え付けと同様に作業します。黒ずんだ腐った根は、この機会に剪定バサミで切り取っておきましょう。

オリヅルランの手入れの時期と方法

オリヅルランの葉先が枯れているときは、根詰まりや水分不足が心配されます。根詰まりしていると水をあげても土が吸収せず、株が枯れてしまうおそれがあるので植え替えます。

葉の枯れた部分だけをハサミで切り、見た目を整えておきます。切り口はまっすぐではなく葉の形に合わせるようにすると、違和感なく仕上げられます。全体が枯れてしまった葉は、根元から切り取っておきましょう。

オリヅルランの増やし方

オリヅルランの増やし方

オリヅルランは、株分けとランナーにできる子株とで増やせます。どちらの方法でもすでに根が生えているため、切り分けて鉢に植えるだけでOKです。

オリヅルランの株分けの方法

オリヅルランの株分けの適期は生長期の5〜9月です。植え替えのついでに株分けもすると、効率的に作業できます。

新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、1/3の高さくらいまで土を入れます。古い鉢からオリヅルランの株を抜いて、根についた土を1/3程度落としましょう。黒く変色した根は腐っているので剪定バサミで切り落とし、株元の葉の分かれ目で裂けるよう、剪定バサミで根を切って分けます。分けた株はそれぞれ植え付け、たっぷりと水をあげましょう。

オリヅルランのランナーにできる子株で増やす方法

子株を1つ植えるなら3〜4号鉢を、3つ植えるなら5号鉢を用意しましょう。新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、1/3〜1/2の高さくらいまで土を入れます。

葉の色が濃く、根が生えている子株を選び、ランナーを3cmほど付けて切り取りましょう。葉の生え際が少々埋まるように子株を植え付け、たっぷりの水をあげます。

オリヅルランのランナーの子株の育て方

オリヅルランのランナーの子株の育て方

オリヅルランのランナーにできた子株は、ハイドロカルチャーや水栽培でも育てられます。水洗いで子株の土を落としてから、ガラス容器などに植え付けましょう。

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