バラの挿し木方法を詳しく紹介。失敗しないためのポイントとは

2020 11/18
バラの挿し木方法を詳しく紹介。失敗しないためのポイントとは

バラは緑枝挿しや休眠挿しといった挿し木が可能です。時期や枝の選び方などポイントを押さえて行えば、お気に入りのバラが咲く株を増やせます。挿し木の具体的な方法を見ていきましょう。接ぎ木・種まき・芽接ぎについても紹介します。

目次

挿し木の種類

挿し木の種類

挿し木には2種類あります。緑枝挿しという梅雨時期の挿し木と、休眠挿しという冬に行う挿し木です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

緑枝挿し

葉が茂っている生育期に行う挿し木が『緑枝挿し』です。葉が出ている状態で挿し木をするため、葉から水分が蒸発するのを抑えながら、根が出るのを促します。

緑枝挿しに向いているのは『6月中旬~7月中旬』の梅雨時期です。他の時期にも挿し木はできますが、湿度が高い季節の方が乾燥しにくく成功の確率が高まります。

休眠挿し

『休眠挿し』はバラの根が休眠期に入った冬に行います。冬季の『11~1月』に行うため、根が出るまで長い期間がかかる方法です。そのため、失敗したかもしれないと思い始めたころに、根が出ることもあります。

根が活動し始め新芽が出るよう、暖かい室内で水切れを起こさないよう根気よく管理しなければいけません。

バラの挿し木の手順

バラの挿し木の手順

バラの挿し木には2種類の方法があることが分かりました。このうち、根が出やすく栽培しやすい緑枝挿しについて手順を紹介します。

挿し木に必要なもの

作業を始める前に、まずは必要なものをそろえましょう。

土を入れ、枝を挿すための『4号ポット』は、受け皿付きだと水やりの管理がしやすくなります。受け皿がない場合には、ポットより二回りほど大きな穴のない容器を用意しましょう。

ポットに入れる『土』は無菌状態で清潔な保水性の高いタイプを選びます。鹿沼土・赤玉土・バーミキュライトなどがぴったりです。枝を挿す穴をあけるために、割り箸のような『細い棒』も用意しましょう。

『発根促進剤』は必須ではありませんが、あると根が出やすくなります。枝を土に挿す前に使いましょう。

挿し穂の準備

必要なものがそろったら、挿し木をするための枝である『挿し穂』を準備しましょう。

挿し木を成功させるには、今年出た枝の中から元気なものを選びます。まずは長めに切り取り、枝の中央部分で直径3~5mmくらいのところを挿し穂にしましょう。

先端の細い枝を使うと根が出やすいですが、発育が悪い傾向があります。反対に下の太い部分を使うと、根が出るまでに時間がかかり枯れてしまいます。

挿し穂として枝の中央部分を2~3節カットしたら、下部分の葉を全て取り、上部分の葉を半分にカットしましょう。水分が余計に蒸発するのを防げます。

土に挿す挿し穂の下部分は、根が出やすいよう切れ味のよいカッターやはさみで斜めにカットしましょう。

水挿しと土挿し

バラの挿し木をするときには『水挿し』から始めます。挿し穂を1~2時間水につけましょう。普通の水でよいですが、植物の成長を促すという炭酸水を利用することもあります。

水挿しでしっかり水あげした後は『土挿し』です。ポットに土を入れたっぷり水をかけて全体を湿らせます。挿し穂を挿すための穴を細い棒であけたら、そこへ挿し穂を挿し入れましょう。

発根促進剤を使う場合には、このタイミングで挿し穂に用います。最後にぐらつかないよう周りの土を押さえて固定すれば完了です。

植え替え・鉢上げ

挿し木をした後は、早ければ30日ほどで根が出てきます。40日を過ぎたころに、そっと苗を持ち上げて抵抗があれば、根が張っている証拠です。しっかり根が張っていれば、鉢上げして植え替えをします。

鉢上げのときには、無理に引っ張るのではなく、スコップで周りの土をほぐしながら根を傷つけないように取り出しましょう。取り出した苗は、同じ4号ポットか一回り大きなポットに植え替えます。

土は挿し木に使った赤玉土に腐葉土と培養土をプラスしたものがベストです。植え替え後はすぐに水やりをしましょう。

失敗しないためのポイント

失敗しないためのポイント

バラの挿し木を成功させるためには、管理のポイントがあります。苗の栽培とは異なるコツを見ていきましょう。

日当たりの注意点

挿し木したバラは直射日光に当たらない『明るい日陰』で管理します。直射日光が当たると乾燥しやすくなることや、ダメージを受けることがあるため注意が必要です。

屋外に置く場合には、建物の東側にできる明るい日陰が向いています。風通しがよく雨がかからない場所がベストです。

水やりについて

水やりは乾燥させないことを意識します。根が出るまでの1~2カ月は土が乾かないように管理しましょう。枝が黒ずんだり葉がしわしわになったりしないよう、たっぷり水やりをします。

常に土が湿っている状態をキープするため、通常の水やりの他に受け皿や他の容器に水をためて行う底面吸水も有効です。次の水やりまで長時間あく場合でも、底面吸水ができれば乾燥を予防できます。

受け皿や容器は汚れがたまらないよう小まめに洗うことが大切です。また、底面吸水しない場合には、土の状態を見ながらたっぷりの水やりを適宜行います。

冬期の剪定

この後の成長のために、冬には剪定を行います。剪定するのは、『挿し木から最初に伸びた枝』です。

加えて、休眠期の『12~1月』には一回り大きな鉢への植え替えもしましょう。この時期には細い根も成長しているため、赤玉土:ピートモス:赤土:もみ殻くん炭=7:1:1:1で配合した土が向いています。

剪定や植え替えはバラの成長に役立つと同時に、株の様子をチェックする機会でもあります。病害虫の有無や根の生育状態を確認し、適切な管理をしましょう。

その他の増やし方

その他の増やし方

バラの増やし方は挿し木だけではありません。挿し木で株を増やせたら、次のステップとして接ぎ木に挑戦してみてはいかがでしょうか?より専門的な増やし方も紹介します。

接ぎ木で増やす

接ぎ木は、台木という土台となる木に増やしたい株の枝を接ぎ合わせる方法です。『真冬から初春ごろ』行うのに向いています。バラで接ぎ木をする場合には、育てたノイバラを台木にします。

台木は根をよく洗い、余分な根を切り落としてから、接ぎ木する部分を水平にカットして準備しましょう。この部分へ垂直に1.5cmほどの切れ目を入れ、挿し木の挿し穂作りと同じ手順で準備した枝を接ぎ合わせます。

合わせた部分を接ぎ木用のビニールテープで5~6回巻き、はずれないよう固定して結びましょう。ここまでできたら、鉢植えにして育てます。十分大きく育ったら、大きな鉢に移すか地植えにします。

種まきや芽接ぎで増やす

専門家やベテランガーデナーが行う増やし方に『種まき』と『芽接ぎ』があります。

種まきは主に新しい品種作りで採用されている増やし方です。他のバラと受粉することがあるため、親と異なるバラに育つことがあります。今あるバラを増やしたいという場合には向いていません。

加えて、発芽させ大きく成長させるのが難しい方法です。

開花後すぐの芽を切り取って育てる方法は、芽接ぎと呼ばれています。成長していくエネルギーのある芽を接ぎ木と同じ手順で育てる方法です。そのため、接ぎ木よりも早く成長します。

しかし、芽を切り取るタイミングが難しいため、家庭でバラを増やす方法には向いていません。

まとめ

バラは緑枝挿しや休眠挿しといった挿し木で株を増やせます。

緑枝挿しでは今年伸びた元気な枝を選び、挿し木用の挿し穂にしましょう。挿し木をした後は乾燥に注意して管理します。受け皿に水をため、鉢底から吸水できるようにすると手間がかかりません。

明るい半日陰で管理することもポイントです。他にも、清潔なはさみや土を使うことも、挿し木を成功に導くコツといえます。

さらに、バラを増やす方法は、接ぎ木・種まき・芽接ぎなどもあります。ただし、これらの増やし方は難易度が高く難しい方法です。まずは比較的簡単にできる挿し木にチャレンジしましょう。

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