クレマチスを挿し木で増やす方法!おすすめの時期から注意点を紹介

2020 11/13
クレマチスを挿し木で増やす方法!おすすめの時期から注意点を紹介

クレマチスは比較的育てやすく種類も豊富にあるため、ガーデニングの定番ともいえる植物です。日頃の世話や剪定によって長期間楽しむことができるうえ、「挿し木」をすれば増やすことも可能です。挿し木におすすめの時期から注意点まで詳しく紹介します。

目次

クレマチスの挿し木をする方法【準備編】

クレマチスの挿し木をする方法【準備編】

挿し木とは、今生えているつるの一部をカットして、土に植えたり水に入れたりして植物を増やすことをいいます。剪定したつるを使えるため無駄がなく、お金をかけずに増やすことができます。

では、具体的にどのような作業をすればよいのでしょうか。挿し木に必要なアイテムからチェックしていきましょう。

必要な道具

クレマチスの挿し木は土に挿す方法と水に挿す方法がありますが、以下では土に挿して増やす場合のアイテムを紹介します。

  • 挿し穂
  • 切れ味のよいハサミ
  • 空き瓶もしくはペットボトル
  • 割り箸
  • 植木鉢
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石

挿し穂とは、挿し木するために剪定したつるや葉のことをいいます。挿し穂の作り方については次章で詳しくチェックしましょう。

ハサミの切れ味が悪かったりさびていたりすると、植物の繊維を押しつぶしてしまい枯れたり病気になったりする原因になります。あらかじめ切れ味のよいものを選びましょう。ハサミの代わりにカッターでも構いません。

土は赤玉土もしくは鹿沼土などがおすすめです。どちらの場合も小粒タイプを選ぶとよいでしょう。

挿し穂の作り方

挿し木のファーストステップは、挿し穂を作ることです。

まず、比較的新しく元気なつるを選んで2節くらいを目安にカットしましょう。先端の葉を取り除き、下のほうについている葉は切り落としてしまいます。さらに、切り口部分は吸水しやすいよう斜めにカットしておきましょう。

その後、空き瓶やペットボトルなどに水を入れ、その中に挿し穂をつけて30〜60分程度おけば完了です。

パーライトなど用土もチェック

挿し木を成功させるために、用土選びは重要です。土なら何でもよいわけではなく、挿し木に最適とされる用土を使うことが大切なのです。

ポイントは、新しく清潔で病原菌がいない・養分がない・水はけがよいことです。古い土は植物の生育を邪魔する細菌が繁殖している可能性があり、あまりおすすめできません。また、養分の多い土は発根しにくく枯れやすいため避けたほうがよいでしょう。

挿し木におすすめなのは、赤玉土や鹿沼土のほかにパーライト・ピートモス・バーミキュライトなどです。これらを配合して使うことが好ましいですが、ガーデニング初心者におすすめの方法として挿し木専用の土を購入する手もあります。

クレマチスの挿し木をする方法【実践編】

クレマチスの挿し木をする方法【実践編】

挿し木の準備が整ったら、次はいよいよ実践にうつしていきましょう。きちんと準備できていれば、その後はそれほど難しくありません。ガーデニング初心者でも比較的スムーズに行えます。

クレマチスの挿し木方法には、土に挿す方法と水に挿す方法があります。それぞれの特徴を知った上でお好みの方法を選びましょう。腰水や鉢上げについても紹介します。

方法1:発根が見える水挿し

挿し穂を水に入れて発根させる方法を「水挿し」といいます。根の状態を目で確認できるため、発根したかどうか気になってしまう人には水挿しがおすすめです。

水を入れたペットボトルに挿し穂を入れて、毎日水を入れ替えます。水の量は少なめ、挿し穂の切り口部分が浸かる程度で構いません。多く入れすぎると根腐れしてしまう可能性があるため注意しましょう。

つるが長くてペットボトルからはみ出てしまう場合は、壁などに立てかけておきます。十分に発根したら、元の場所に植え替えましょう。

方法2:用土に挿す挿し木

用土に挿す場合は、挿し穂を吸水させている間に植木鉢を準備します。植木鉢に鉢底石と鉢底ネットを入れて、その中に土を流し入れます。ここで土をよく湿らせておくのがポイントです。

次に、割り箸を使って挿し穂を入れるための穴を作ります。その穴に吸水した挿し穂を入れ、ぐらつかないよう土でしっかり固定させましょう。このとき、挿し穂の切り口部分が傷つかないよう丁寧に行うことが大切です。最後にたっぷり水をあげたら完了です。

水やりは「腰水」がおすすめ

植木鉢ごと水に浸して鉢底から水を吸わせる方法を「腰水」といい、発根を促したり植木鉢の温度を下げたりする効果があるといわれています。発根しにくい場合は、腰水を試してみましょう。

植木鉢より大きめの容器や受け皿などに1〜2cm程度水を張り、その中に植木鉢ごとつけます。つけておく時間は用土の種類にもよりますが、土の表面が濡れてきたら終了のサインと思ってよいでしょう。

長期間の腰水は、根腐れを起こしたり土が腐敗したりする原因になります。くれぐれもそのまま放置しないよう気を付けてください。

夏に腰水する場合は、日陰を選ぶ・定期的に水を替えるなどの工夫が大切です。冬は、温度が下がりすぎて植物が吸水できないことがあるため、屋外での腰水には十分気をつける必要があります。

根が出たら鉢上げを

挿し木したつるを植え替えることを「鉢上げ」といいます。しっかり発根したら元の場所に戻すなど植え替えの作業に入りましょう。挿し木から発根までの期間は、2〜3週間程度が目安です。

土に挿している場合、発根したかどうか確認しづらいため掘り起こしてしまうケースがありますが、これは植物を弱らせる原因になります。つるや葉が枯れていないようであれば成長していると捉えて、気長に待ちましょう。

水に挿している場合、土に挿す場合と比べて吸水力がやや弱いため、鉢上げした後の水やりはこまめに行うことが大切です。水不足は、クレマチスを枯らしてしまう原因になります。

クレマチスの挿し木を成功させるポイント

クレマチスの挿し木を成功させるポイント

挿し木によってクレマチスを増やしていくためには、いくつかポイントをおさえておく必要があります。どのような点に気をつければよいのでしょうか? 挿し木を成功させる秘訣を紹介します。

置き場所は半日陰で

挿し木してある植木鉢やペットボトルは、直射日光の当たらない明るい場所に置きましょう。半日陰くらいの場所を選ぶのがポイントです。例えば、東向きの窓辺や風通しのよいベランダなどがおすすめです。

環境によっては、発根の時期が遅れたり根が弱ったりすることも考えられます。特に、夏場の直射日光が当たる場所や冬場の寒く暗い場所などは十分注意しましょう。

剪定時のはさみはよく切れるものを

つるを剪定するときは、よく切れるはさみもしくはカッターを使うことが大切です。切れ味のよいものを使って斜めにスパッと切ると、植物の繊維を押しつぶさないため発根しやすくなります。できれば、切り口の断面が広くなるよう意識しましょう。

さらに、切る前に「清潔な状態か」もチェックします。目には見えませんがウイルスなどが付着していることがあり、それがクレマチスにもうつってしまう可能性があるからです。ほかの植物にも使っている園芸用はさみの場合、消毒してから使うことをおすすめします。

挿し木を失敗してしまう例とは?

挿し木を失敗してしまう例とは?

挿し木に挑戦したものの「枯れてしまった…」「発根しない…」というケースがあります。あらかじめ失敗してしまうパターンをチェックしておき、挿し木を順調に行いましょう。

適さない時期に挿し木をした

一般的に挿し木に適した時期は5〜9月といわれていますが、クレマチスの場合は、4〜7月と9〜10月頃を目安にしましょう。

適さない時期に挿し木してしまうと、失敗する可能性が高くなります。例えば、気温が高く日が強い真夏・気温が低く乾燥する真冬などはおすすめできません。せっかく剪定したつるが枯れて無駄になってしまう可能性があるため、挿し木するときは時期を選ぶことが大切です。

ただし適さない時期に挿し木してしまった場合でも、霧吹きの回数を増やしたり新聞紙で覆ったり、細かな温度調整をすることでカバーできることもあります。発根を促す専用薬剤なども利用するとよいでしょう。

挿し木を乾燥させてしまった

挿し木を乾燥させてしまうと、発根しにくくなります。吸水力が弱まってつるや葉もしおれてきてしまうでしょう。このような状態になると、クレマチスを増やすという目的が果たせなくなります。

挿し木を成功させるポイントは、水やりの仕方です。単にたっぷり水をあげればよいというわけではなく「そろそろ水分がなくなりそうだな」というタイミングを見極めることが大切です。一見難しそうに感じるかもしれませんが、慣れてくると感覚がつかめるでしょう。

挿し木は、気温や湿度によっても乾燥してしまうことがあります。どうしても乾燥が気になる場合は、置き場所を変えるなど一度環境を見直してみましょう。

挿し木の成功率を上げるおすすめ促進剤

挿し木の成功率を上げるおすすめ促進剤

挿し木の成功率を上げるために「促進剤」を使うのもおすすめです。しかしガーデニング初心者の場合、多数ある促進剤を前に「どれにすべき…?」と迷ってしまうのではないでしょうか。挿し木におすすめの促進剤を紹介します。

住友化学園芸「ルートン」

「ルートン」は、挿し木の発根を促す粉末タイプの植物成長調整剤です。α-ナフチルアセトアミドを主成分としています。

クレマチスにはもちろん、ほかの庭園樹にも使えるためガーデニング用に一つ常備しておくと安心です。15gと少量で小さいパッケージなので、場所も取りません。

使い方はとても簡単で、粉末のまま挿し穂の切り口部分に薄く付けるだけです。水と混ぜてペースト状にしてから付ける方法もあります。どちらにしても多量に使用しないよう注意しましょう。また、食用の植物には使用できません。

バイエルクロップサイエンス「オキシベロン液剤」

「オキシべロン液剤」も、同じく挿し木の発根を早めるのにおすすめです。インドール酪酸という植物ホルモンを配合した液剤で、一度に多くの挿し穂を処理できます。500mlと大容量タイプなので、ガーデニング好きにおすすめといえそうです。

植物の種類によってはそのまま使用できますが、基本的には希釈してから使います。花き類は水1リットルに対して200〜400倍、樹木類は40倍に薄めてから使用しましょう。より詳しく知りたい場合は、公式サイトにて希釈倍数や使用方法をチェックしてください。

まとめ

クレマチスは、代表的なガーデニングプランツの一つです。イギリスでは「つる植物の女王」と呼ばれるほど人気が高く、ガーデニング好きな人なら一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

クレマチスにはさまざまな種類があるため、一度育て始めると「もっと増やしたい」「範囲を広げたい」と思う人も多いです。そのような場合は、挿し木に挑戦しましょう。基本的な手順を踏みコツさえつかめば、初心者でも気軽に楽しめます。

挿し木でクレマチスの苗をさらに増やし、ガーデニングを存分に楽しみましょう。

目次
閉じる