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パキラの挿し木を成功させるコツとは?手順や気を付けたい注意点も

パキラは挿し木で増やせます。挿し木用にカットした枝はもちろん、剪定した枝も使用可能です。パキラの特徴を知り、タイミングやポイントを押さえることで、挿し木の成功率がアップします。具体的な挿し木の手順や注意点をみていきましょう。

パキラとはどんな観葉植物?

パキラとはどんな観葉植物?

パンヤ科パキラ属の観葉植物であるパキラは、メキシコから中米にかけてが原産地の植物です。薄く大きな葉と曲線を描く幹がおしゃれなため、インテリアとして人気があります。

パキラは丈夫で栽培しやすく、挿し木もしやすいという特徴があります。

挿し木とは

挿し木というのは、茎を切り取った『挿し穂』を土や水に挿すことで、株を増やす方法です。種まきでは増やしにくい植物を増やしたいときに用いられます。

例えば、観葉植物や多肉植物などの株を増やすときに、よく用いられる方法です。パキラも挿し木で増やすことができ、挿し穂を土や水に挿し、10~14日ぐらいすると、新たな根が出てきます。

挿し木で増やすメリット

茎を土や水に挿すだけで株を増やせる挿し木には、下記に挙げる3つのメリットがあります。

  • 栽培期間の短縮
  • 親株の遺伝子を引き継ぐ
  • 弱ったパキラを再生させられる

種まきをして株を育てる場合、大きく育つまでに時間がかかります。間引きや水やりといった種まき後の管理の手間もかかります。一方、挿し木であれば、栽培にかかる期間を1カ月ほど短くできます。

また、親株の茎を使用する挿し木では、親と全く同じ遺伝子の株を作れます。そのため、健康な株を選んで挿し木をすれば、病気にかかりにくいパキラを育てられるのです。

さらに、万一パキラが枯れそうになっていても、元気な枝さえ残っていれば、新しい株を育てて再生させられます。

剪定枝を挿し木に利用する方法

剪定枝を挿し木に利用する方法
Gardeners hand planting flowers in pot with dirt or soil.

パキラの挿し木は剪定した枝でもできます。どのように行うのでしょうか?土挿しと水挿し、2通りの挿し木の方法を見ていきましょう。

タイミングは剪定に合わせる

剪定枝を挿し木に利用する場合、挿し木をするタイミングを剪定に合わせます。

挿し木に向いているのは『5~7月』ごろです。暖かい気候を好む観葉植物のため、温度が高くなっていく季節の方が、挿し木も順調に生長します。

一方、剪定は真夏と真冬以外はいつでも可能です。中でも向いているのは『5~6月』のため、この期間に剪定し、挿し木用の挿し穂にするのがよいでしょう。

土挿しの手順

一般的な挿し木の方法は、剪定した枝を土に挿して行う『土挿し』です。根が出やすい方法のため、初めてでも成功しやすいでしょう。

まずは剪定した枝の中から、挿し穂にするものを選びます。枝をななめにカットしたら、鉢に入れた土の中へ挿して完了です。土は肥料分の入っていないバーミキュライトが向いています。

鉢底から水が出るくらいたっぷり水やりをしたら、風通しのよい明るい半日陰に置きましょう。根が出てくるまでの期間は10~14日ほどが目安です。挿し穂に新芽が出ていたら、根が出ていると考えられます。

土の下は見えないため、根が出ているか抜いて確認したくなるかもしれません。しかし、挿し穂を抜くと生長を妨げるため、新芽が出るまで待ちましょう。

水耕栽培も可能

パキラは水耕栽培でも挿し木が可能です。用意した挿し穂を、水が入ったガラス瓶などの透明な容器に挿すだけのため、手軽にできます。水耕栽培を成功させるためには、水を清潔に保つことがポイントです。

イオン交換樹脂剤やミリオンAなどの水質浄化剤を水に混ぜることで、水の腐敗を抑えられます。加えて、4~5日ほどで水を交換することも重要です。

管理する場所は、土挿しの場合と同様、明るい日陰が向いています。室内なら、カーテン越しの明かりがぴったりです。10~14日ぐらいで、小瓶の中に根が出ているのを観察できます。

成功させる重要なポイント

成功させる重要なポイント

枝の選び方やカットする長さは、挿し木の成功を左右するポイントです。しっかり根を生やし、新しい株として生長させられるよう、ポイントを押さえて挿し木をしましょう。

若くて元気な枝をチョイス

まず挙げられるポイントは『若々しい枝を選ぶ』ことです。挿し穂として使う枝は、生育旺盛な若い枝を選びます。これから生長していく枝を選ぶ方が、根が生えやすいのです。

古い枝でも挿し木はできます。しかし、生長するための勢いは若い枝より劣るため、根が出るまで時間がかかることや、場合によっては失敗してしまうこともあるのです。

枝の長さや葉にも工夫が必要

挿し穂としてカットするときに、枝の長さや葉の大きさを工夫することもポイントです。

多過ぎる葉や長過ぎる枝は、水分の蒸発が過剰になります。また、葉が多いと影が多くなったり、枝が長すぎるとバランスが悪く倒れたりする可能性もあります。

そのままでは挿し木がうまくいかないことがあるため、適切なサイズにカットします。

『枝は10~20cm』ぐらい、葉は先端から『2~3枝分』がぴったりです。また、葉が大きい場合には、半分くらいに長さをカットします。

発根促進剤を使おう

根が出やすくなるよう、『発根促進剤』を使うのもよいでしょう。水分や養分を吸収しやすくする薬剤が、根の成長を促すのです。

発根促進剤は、挿し穂の切り口に付けるタイプと、水やりの水に混ぜて使うタイプがあります。

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