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月下美人を育てたい人におすすめの3種。上手に育てるポイントも紹介

神秘的な魅力を持つ『月下美人(ゲッカビジン)』には、多くの種類が存在します。これから育てようと思っている人でも、事前の知識なしにはどの種類を選べばよいか分からないかもしれません。どんな種類があるかを具体的に知り、苗の購入の参考にしましょう。

月下美人はサボテンの一種

月下美人はサボテンの一種

『サボテン科・クジャクサボテン属』に分類される月下美人は、サボテンの一種です。月下美人の苗を購入する前に、この花の特徴を把握しましょう。

花の特徴

月下美人は、メキシコの熱帯雨林地帯を原産地とする多肉植物です。6~11月頃になると、直径約20~25cmの大輪の白い花を咲かせます。うまく育てれば、開花期間中に約3~4回は開花可能です。

クジャクサボテン属の多くの植物には、約2~3日間の開花日があります。それに対して、月下美人の開花日は1日です。しかも、夜間の数時間しか花を咲かせません。

自生地のジャングルでは、老木や朽木の幹などの上に月下美人は根を張り、だらりと葉を垂れ下げています。花を咲かせるには、約1~2mの高さまで成長させることが必要です。

甘く濃密な香りが特徴

月下美人は甘く濃密な香りが特徴的な植物です。やわらかく上品ながら、約10m離れていても香りに気付けるほどに『強い香り』で知られています。ジャスミンの香りに似ているともいわれ、海外では香水にも採用されています。

遠くからでも気付くほどの強い香りを放つ理由は、種を残すためです。原産地のメキシコでは、月下美人の花粉を運ぶ役割をコウモリが担います。暗闇でも迷わず月下美人をコウモリが見つけられるように、香りが強くなりました。花の色が白いのも、暗闇で目立つからだといわれています。

おすすめの種類

おすすめの種類

月下美人には、交配種を含めて数十の種類あるといわれています。どの月下美人の品種を選べばいいか迷ったときは、以下の3種類を参考にするとよいでしょう。

月下美人

『月下美人』は、ほかの品種の元になった原種です。白く薄い花びらが重なっていたり、花びらの付け根から雌しべがせり出していたりします。花にはボリュームがあり、豪華な印象を受けるでしょう。濃厚な香りから、『月来香(ゲツライコウ)』という別名を持ちます。

1回の開花時間は短いものの、アルコール漬けにして保存したり食べたりすることで、咲き終えたあとの花も楽しめます。種は市場での流通量が少ないため、自宅で栽培する場合は苗から育てるのが一般的です。

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宵待孔雀

『宵待孔雀(ヨイマチクジャク)』は、交配種の一種です。白色の花を咲かせる点は月下美人と共通点していますが、いくつかの相違点もあります。

つぼみのときはうつむいていて、開花すると強い香りを放つのが月下美人です。これに対して、宵待孔雀は上向きにつぼみが付きます。また、強い香りはしません。

開花時の特徴も、月下美人とはやや異なります。宵待孔雀は花びらが細長いです。花柱(雌しべの軸)が赤く、柱頭(雌しべの先端)が黄色いのも、宵待孔雀の特徴といえるでしょう。開花時の大きさは、月下美人よりやや小ぶりです。

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満月美人

宵待孔雀と同じで、『満月美人(マンゲツビジン)』も月下美人の交配種です。姫月下美人(ヒメゲッカビジン)という品種を掛け合わせ作られました。姫月下美人はつぼみをたくさん付け、1夜が明けても花を咲かせ続ける品種です。

花の直径は、月下美人より小さく、姫月下美人より大きい約15cmです。見た目は月下美人に似て華やかで、つぼみをたくさん付ける性質は、姫月下美人に似ています。交配親のいいとこ取りといえるでしょう。

  • 商品名:孔雀サボテン 交配種 満月美人 花なし・開花見込み株 5号鉢 月下美人の仲間 まんげつびじん
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上手な育て方のポイント

上手な育て方のポイント

ガーデニング初心者に向いた花とはいえないものの、コツさえ掴めば初心者でも月下美人を咲かせることは可能です。上手な育て方のポイントを押さえ、開花時期中に何度も花を観賞しましょう。

好みの環境を整えよう

季節によって置き場所を変える必要があるため、月下美人は地植えにせず鉢植えで育てましょう。耐寒性に乏しいため、冬場は日当たりのよい室内に置きます。春~秋は屋外で日に当て、花芽の付きをよくします。日差しのきつい夏頃は、葉焼けに注意が必要です。

月下美人を育てる土は、排水性が重要です。水はけがよくなるように、鉢の底に軽石を敷いてから土を入れましょう。

市販の用土を購入する場合、同じサボテン科のシャコバサボテン用に調合された培養土がおすすめです。自分で用土を調合する場合、『赤玉土・腐葉土・鹿沼土=5・3・2』の割合で混ぜます。

水やりや肥料のタイミング

サボテンの仲間は乾燥に強く、「水がなくても大丈夫」と思われがちですが、月下美人の場合は水分を好みます。生育期の4~10月頃は、土の表面が乾いてから、鉢底から水がこぼれるくらいたっぷりの水を与えましょう。休眠期の11~3月頃は、完全に土が乾いてから、土を湿らす程度に水やりします。

花芽をしっかり付けるため、カリウムやリン酸が豊富な肥料を選びましょう。4~9月頃の肥料は、錠剤タイプまたは粒状がおすすめです。月に1回『緩効性肥料』を与えます。10月は隔週で『即効性肥料』の液肥を与えましょう。休眠期の施肥は不要です。

まとめ

原種・交配種を合わせると、月下美人は数十の種類が存在します。咲かせる花の大きさ・香りの強さ・開花期間など、同じ月下美人でも品種によって特徴はさまざまです。月下美人を購入する前に多くの種類を把握し、お気に入りの種類を自宅で栽培しましょう。

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