スターチスの特徴や育て方。ドライフラワーで楽しむ方法も紹介

2020 11/17
スターチスの特徴や育て方。ドライフラワーで楽しむ方法も紹介

小さな花が可愛らしい『スターチス』は、ガーデニング初心者にもおすすめの花です。生花として鑑賞したあとも、ドライフラワーにすることで、きれいな花を長い期間楽しめます。特徴や育て方を知り、スターチスの自宅栽培に挑戦してみましょう。

目次

スターチスとは

スターチスとは

スターチスとは、どんな花なのでしょうか。まずは特徴や開花時期、花言葉といった基本情報を押さえましょう。

特徴や開花時期

イソマツ科・イソマツ属に分類される『スターチス』は、一年草・多年草の総称で、切り花のほかドライフラワーとしても人気の花です。

房状に咲く小ぶりな花が特徴的で、白・黄色・ピンク・紫などの色があります。和名の『ハナハマサジ(花浜匙)』や学名の『リモニウム(Limonium)』と呼ばれることもあります。

スターチスの開花時期は、春から初夏にかけての4~7月ごろで、見頃は5~6月ごろとされています。

一見花びらのように見えるカラフルな部分は、葉の変形した『ガク』という部位です。ガクの内側に咲く花は約5mmと小さいため、開花時期になったらよく観察してみましょう。

花言葉

スターチスには、全色共通の花言葉と色別の花言葉があります。

スターチス全般で共通の花言葉は『変わらぬ心』『途絶えぬ記憶』『変わらない誓い』です。ドライフラワーにしても色褪せにくいという特徴が、これらの花言葉の由来になったとされています。

色別の花言葉では、ピンクの花言葉は『永久不変』で、黄色の花言葉は『愛の喜び』『誠実』、紫の花言葉は『しとやか』『上品』です。

全般で共通の花言葉から想像される永遠のイメージも相まって、スターチスは結婚式のブーケにもよく用いられます。

主な種類や品種

主な種類や品種

スターチスには、約150の品種があるとされています。数多くの種類から、代表的なものを三つ紹介しましょう。

スターチス・シヌアータ

『スターチス・シヌアータ』は、地中海沿いの地域が原産地です。約150種類あるスターチスの中でも、日本で多く栽培されていることで知られています。

スターチスは多年草ですが、シヌアータの場合は切り花によく使われるため、一年草として扱われる傾向にあります。

宿根草で冬には枯れてしまいますが、春になれば再び芽を出します。色のバリエーションが豊富で、ピンクや黄色はもちろん、青・紫・白などにも花を咲かせます。

リモニウム・ベリディフォリウム

『リモニウム・ベリディフォリウム』は、ヨーロッパやロシアなどに分布する多年草です。

別名がいくつかあり、『カスピアスターチス』や『スターチス・カスピア』と呼ばれることもあります。いくつかある別名で耳にする機会が多いのは『宿根スターチス』でしょう。

切り花用に栽培されることが多く、スターチス・シヌアータ同様に色の種類が豊富で、さまざまな色の花を咲かせます。

リモニウム・ボンデュエリ

『リモニウム・ボンデュエリ』も多年草で、北アフリカのアルジェリアに分布しています。リモニウム・シヌアツムという品種のスターチスを本種にした花です。

花びらもそれを囲うガクも、ともに黄色です。本種より穂はやや小さめで、華奢な印象を覚えるでしょう。園芸では一年草として扱われることが多いです。

スターチスの栽培方法

スターチスの栽培方法

スターチスには『種』から育てる方法と『苗』から育てる方法の2種類があります。両方の育て方を比較し、チャレンジしやすい方法や季節に合った方法でスターチスを育ててみましょう。

種から育てる方法

種から育てる場合、9~10月ごろに種を撒きましょう。地面に直接種を撒かず『育苗箱(いくびょうばこ)』を使うのがおすすめです。育苗箱は苗を育てるのに使うもので、一般的にはプラスチック製の底が浅い箱を用います。

種からの育て方は以下の通りです。

  1. 改良用土の『ピートモス:パーライト=1:1』で混ぜた土を『育苗箱』に入れて種を撒き、土を薄くかぶせる
  2. 土が乾かないように水やりをする
  3. 数日で発芽し、葉が数枚付いたら元気のよい苗だけを『育苗ポット』に植え替える
  4. 週1回ほど薄めた液体肥料を与える
  5. 葉が約10枚まで増えたら、地面や鉢に植え替える

育苗ポットに植え替える際は、1株ずつ植えるようにしましょう。

苗から育てる方法

苗から育てる場合、10~11月ごろに苗を植え付けましょう。

鉢植えの場合、苗より1回り大きな鉢に植え付けます。地植えの場合は、株の間隔を約30cm空けて、日当たりと排水性のよい場所に植え付けましょう。約60~90cmの草丈にスターチスが成長するため、支柱で支えます。

鉢植え・地植え共通のコツは、傷めないように丁寧に根を扱うことです。根に付いた土は落とさないようにしましょう。根を切るのも厳禁です。

また、『スターチス・シヌアータ』のように、寒さに弱い品種もあります。寒くなる時期は、ビニールトンネルや敷きワラを用意して霜除けをしましょう。

育て方のポイントは?

育て方のポイントは?

スターチスを育てるには、いくつかのポイントがあります。正しい育て方を把握し、きれいな花を咲かせましょう。

栽培する環境

スターチスを栽培する環境は、『日当たり』と『風通し』のよい場所にしましょう。地植えの場合は、日当たりと風通しに加えて『水はけ』にも気を配って栽培場所を決めます。

日当たりがよい場所といっても、スターチスは高温多湿を好みません。夏場に直射日光が当たる場所や、雨ざらしになる場所は避けましょう。

スターチスには耐寒性があるものの、霜に当たると傷んだり枯れたりしてしまいます。

鉢植えの場合、寒い季節は日当たりのよい室内で育てるのがおすすめです。地植えの場合は、霜の当たらない場所がよいでしょう。霜の降らない場所がなければ、ビニールトンネルや敷きワラで保護します。

適した用土

スターチスの栽培に適した用土は『排水性のよいアルカリ性の土』です。

鉢植えの場合、市販の草花用の培養土を使うか、基本用土や改良用土をブレンドしたものを使います。土をブレンドする場合『赤玉土中粒・腐葉土・ピートモス=5・3・2』の割合で混ぜましょう。

地植えの場合、スターチス栽培の用土を作るのに約2週間かかります。

まずは苦土石灰(くどせっかい)を庭の土に混ぜ、約1週間寝かせましょう。苦土石灰の量は、用土1Lにつき約2gです。腐葉土と堆肥を寝かせた土に混ぜ、再び寝かせます。約1週間寝かせたら、ようやく用土の準備が完了です。

水やり方法

スターチスの水やり方法は、栽培方法によって異なります。地植えの場合、特に水やりをする必要はありません。鉢植えの場合、適度なペースでの水やりが必要です。つぼみを付ける3~4月ごろは、乾かし気味でも構いません。

スターチスは過度な湿気に弱いため、表面が乾いたら水やりする程度のペースがよいでしょう。

水を与えすぎると、葉と葉の間隔が必要以上に空いてしまう『徒長(とちょう)』の原因になります。徒長すると植物は病気や害虫への抵抗力が弱くなるため、健康的に花を育てるなら徒長させないよう注意しましょう。

肥料の与え方

スターチスを育てる場合、頻繁に肥料を与える必要はありません。肥料を与える時期は、地植えなら10~11月の年1回、鉢植えなら10~11月と3~5月の年2回です。

10~11月の植え付けの時期は、緩く効力が続く肥料を用土に混ぜます。『チッ素・リン酸・カリ=1・1・1』が成分比の例としてあげられるでしょう。肥料にチッ素が多いと、葉が付きすぎて花が付きづらくなってしまうため、注意が必要です。

鉢植えの場合、追肥として春に液体肥料などを与えます。スターチスは多肥を好まないため、生育状況を確認しながら肥料を与えたり、肥料の分量を調整したりしましょう。

スターチスでドライフラワーを作ろう

スターチスでドライフラワーを作ろう

生花のときから水分量の少ないスターチスは、ドライフラワー用の花として人気です。作り方や保管方法を参考にして自宅でドライフラワーを作り、開花時期のあともきれいな花を楽しみましょう。

乾燥しても花色を保てる

ドライフラワーにスターチスが用いられる理由は『乾燥しても花色を保てる』ことです。

元々の花の水分量が少ないため、水分を飛ばすのに時間がかかりません。鮮度を保ったままドライフラワーにできるため、色も生花に近い状態をキープできます。

ピンク・黄色・青・紫・白など、カラーバリエーションの豊富さも、選ばれる理由の一つといえるでしょう。

また、小さな花も使い勝手がよく便利です。ほかの花を引き立てる脇役として使う以外に、主役に大量のスターチスを使ってボリューミーに仕上げてもよいでしょう。

作り方は簡単つるすだけ

ドライフラワーの作り方は、いくつかの方法があります。その中でも初心者におすすめなのが『花をつるすだけの方法』です。

花びらや葉などが重ならないよう形を整えたら、枝や茎を縛って一つにまとめます。逆さにしてつるし、数日~数週間ほど乾燥させればドライフラワーが完成します。つるす場所は、直射日光の当たらない風通しのよい場所がおすすめです。

きれいなドライフラワーを作るコツは、摘みたての新鮮なスターチスを使うことです。切り落としたそのときから劣化が始まってしまうため、いち早く乾燥させて新鮮な状態でキープさせる必要があります。

上手な保管方法

ドライフラワーを長持ちさせるには、いくつかコツがあります。

まず、カビが生えるのを防ぐためにも、高温多湿な環境での保管は避けましょう。乾燥不足もカビの原因の一つです。生花を乾燥させるときに、しっかり水分を飛ばすよう注意しましょう。

ドライフラワーにカビが生える原因は、水分だけではありません。ホコリも一因として考えられます。カビの原因になるだけでなく、ホコリがたまると見た目もよくありません。ホコリ除けでケースや額縁に入れて飾ってもよいでしょう。

また、日光や蛍光灯の光は、ドライフラワーが色褪せる一因です。鮮やかな色を長持ちさせるなら、暗めの場所に保管しましょう。

まとめ

スターチスは、切り花やドライフラワーとして人気です。肥料や水を頻繁に与える必要がないため、ガーデニング初心者にもおすすめの花といえるでしょう。生花とドライフラワーで2度楽しめるため、お得感もあります。

特徴や育て方の正しい情報を学び、自宅でスターチス栽培に挑戦してみましょう。

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