スターチスの特徴や育て方。ドライフラワーで楽しむ方法も紹介
鉢植えの場合、市販の草花用の培養土を使うか、基本用土や改良用土をブレンドしたものを使います。土をブレンドする場合『赤玉土中粒・腐葉土・ピートモス=5・3・2』の割合で混ぜましょう。
地植えの場合、スターチス栽培の用土を作るのに約2週間かかります。
まずは苦土石灰(くどせっかい)を庭の土に混ぜ、約1週間寝かせましょう。苦土石灰の量は、用土1Lにつき約2gです。腐葉土と堆肥を寝かせた土に混ぜ、再び寝かせます。約1週間寝かせたら、ようやく用土の準備が完了です。
水やり方法
スターチスの水やり方法は、栽培方法によって異なります。地植えの場合、特に水やりをする必要はありません。鉢植えの場合、適度なペースでの水やりが必要です。つぼみを付ける3~4月ごろは、乾かし気味でも構いません。
スターチスは過度な湿気に弱いため、表面が乾いたら水やりする程度のペースがよいでしょう。
水を与えすぎると、葉と葉の間隔が必要以上に空いてしまう『徒長(とちょう)』の原因になります。徒長すると植物は病気や害虫への抵抗力が弱くなるため、健康的に花を育てるなら徒長させないよう注意しましょう。
肥料の与え方
スターチスを育てる場合、頻繁に肥料を与える必要はありません。肥料を与える時期は、地植えなら10~11月の年1回、鉢植えなら10~11月と3~5月の年2回です。
10~11月の植え付けの時期は、緩く効力が続く肥料を用土に混ぜます。『チッ素・リン酸・カリ=1・1・1』が成分比の例としてあげられるでしょう。肥料にチッ素が多いと、葉が付きすぎて花が付きづらくなってしまうため、注意が必要です。
鉢植えの場合、追肥として春に液体肥料などを与えます。スターチスは多肥を好まないため、生育状況を確認しながら肥料を与えたり、肥料の分量を調整したりしましょう。
スターチスでドライフラワーを作ろう
生花のときから水分量の少ないスターチスは、ドライフラワー用の花として人気です。作り方や保管方法を参考にして自宅でドライフラワーを作り、開花時期のあともきれいな花を楽しみましょう。
乾燥しても花色を保てる
ドライフラワーにスターチスが用いられる理由は『乾燥しても花色を保てる』ことです。
元々の花の水分量が少ないため、水分を飛ばすのに時間がかかりません。鮮度を保ったままドライフラワーにできるため、色も生花に近い状態をキープできます。
ピンク・黄色・青・紫・白など、カラーバリエーションの豊富さも、選ばれる理由の一つといえるでしょう。
また、小さな花も使い勝手がよく便利です。ほかの花を引き立てる脇役として使う以外に、主役に大量のスターチスを使ってボリューミーに仕上げてもよいでしょう。
作り方は簡単つるすだけ
ドライフラワーの作り方は、いくつかの方法があります。その中でも初心者におすすめなのが『花をつるすだけの方法』です。
花びらや葉などが重ならないよう形を整えたら、枝や茎を縛って一つにまとめます。逆さにしてつるし、数日~数週間ほど乾燥させればドライフラワーが完成します。つるす場所は、直射日光の当たらない風通しのよい場所がおすすめです。
きれいなドライフラワーを作るコツは、摘みたての新鮮なスターチスを使うことです。切り落としたそのときから劣化が始まってしまうため、いち早く乾燥させて新鮮な状態でキープさせる必要があります。
上手な保管方法
ドライフラワーを長持ちさせるには、いくつかコツがあります。
まず、カビが生えるのを防ぐためにも、高温多湿な環境での保管は避けましょう。乾燥不足もカビの原因の一つです。生花を乾燥させるときに、しっかり水分を飛ばすよう注意しましょう。
ドライフラワーにカビが生える原因は、水分だけではありません。ホコリも一因として考えられます。カビの原因になるだけでなく、ホコリがたまると見た目もよくありません。ホコリ除けでケースや額縁に入れて飾ってもよいでしょう。
また、日光や蛍光灯の光は、ドライフラワーが色褪せる一因です。鮮やかな色を長持ちさせるなら、暗めの場所に保管しましょう。
まとめ
スターチスは、切り花やドライフラワーとして人気です。肥料や水を頻繁に与える必要がないため、ガーデニング初心者にもおすすめの花といえるでしょう。生花とドライフラワーで2度楽しめるため、お得感もあります。
特徴や育て方の正しい情報を学び、自宅でスターチス栽培に挑戦してみましょう。