ポトスの特徴まとめ|種類・育て方・手入れ方法・飾り方のポイントとは
ただし、常に土が湿っていると、生育状態を悪化させます。受け皿に水がたまっていたら、必ず捨てましょう。
冬の水やりは控えめにします。表面の土が完全に乾いたのを確認して1~2日経過後に、鉢底から水が出るくらい水を与えれば十分です。
また、葉水を与えるのもポイントといえます。室内で管理していると、いつの間にか乾燥していることがあるため、小まめなチェックが必要です。
夏だけでなく冬の間も、葉が乾いていそうと感じたときや、付着したほこりが気になるときは、霧吹きをかけましょう。
土や肥料について
植え替え時に必要な土は、水はけが良く栄養分のあるものが向いています。配合は『赤玉土小粒:腐葉土:川砂=6:3:1』で混ぜましょう。より手軽に用意できる、観葉植物用の培養土を使っても構いません。
肥料は『春から秋の生育期』に与えます。緩効性化成肥料なら2カ月に1回、液体肥料なら7~10日間に1回を目安に与えましょう。液体肥料なら、水やりの水に混ぜて追肥が可能です。
さらに大きく育てたい場合には、観葉植物の置き肥を1カ月に1回与えてもよいでしょう。小さいサイズでキープする場合には、肥料を控えめにして管理します。
また、生育期が終わり冬になったら肥料は与えません。
ポトス栽培で起きるトラブル対策
ポイントを押さえて管理しているつもりでも、思わぬトラブルが発生することがあります。そこで、考えられる主なトラブルとその対策を紹介します。
元気がないときは根腐れかも
きちんと水やりをしているはずなのに「ポトスの元気がない」と感じたことはありませんか?そんなときは、『根腐れ』を起こしているかもしれません。根腐れとは根が腐った状態のことで、水の与え過ぎにより起こります。
そのままにしていると、株元まで腐り枯れてしまうこともあるのです。葉がふにゃふにゃとして柔らかい、変色している、土から腐った臭いがするなどの症状がある場合は、根腐れを疑いましょう。
根腐れの対処法は、ダメになった根を取り除くことです。1度鉢から出して、根の腐っている部分を取り除きましょう。根腐れが初期の段階であれば、腐っている部分を取り除くだけで復活するかもしれません。
害虫には乾燥対策
ポトスは虫が付きにくい植物ですが、乾燥し過ぎると害虫の被害に遭う可能性があります。主な害虫は、『カイガラムシ』や『ハダニ』です。これらを放置しておくと、葉が枯れる原因になります。
害虫対策には葉水が効果的です。定期的に霧吹きをして葉を湿らせることで、害虫による被害を予防できます。
万が一、カイガラムシやハダニが発生した場合には、水圧が強いホースを使い葉の両面から水をかけるのが有効です。その上で、専用の薬剤を散布すると駆除できます。
衛生状態を保って病気にさせない
室内に飾っているポトスの葉には、ほこりがたまりやすいです。常に汚れた状態では、ポトスの衛生状態が悪化し『炭そ病』にかかりやすくなります。
そこで、1カ月に1~2回を目安に、水浴びさせるように葉に水をかけてあげましょう。水やりでも落ちない汚れは、柔らかい布でなでるように拭き取ります。
葉をきれいに保つことで病気にかかりにくくなり、元気に育てることが可能です。
ポトスの剪定や増やし方
栽培を続けているうちに、つるが伸びてきたポトスは剪定が必要です。不要なつるを取り除くことで、形を整える役割もあります。また、剪定したつるを育てることで、ポトスを増やすことも可能です。
不要な枝や頂芽を切る
大切に育てているポトスですから、はさみを入れることに抵抗があるかもしれません。しかし、剪定は人間に例えると髪を切るようなものです。見た目を整えて清潔に保つためにも、剪定はしっかり行うようにします。
まずは、伸び過ぎたつるや込み合っているつるを切り取りましょう。
コンパクトに茂らせるには、頂芽を切り取り摘心します。全体を摘芯すると伸びるまでに時間がかかるため、バランスを見ながら進めることが大切です。
葉が落ちにくいポトスですが、何らかの理由で下葉が落ちている場合には、思い切って切り戻し更新しましょう。切り取ったつるで挿し木をしておくと、万が一株が弱った場合でも安心です。
挿し木の方法
剪定したつるを挿し木にすると、ポトスの株を簡単に増やせます。挿し木をするときには、はじめに土に挿す『挿し穂』を作りましょう。つるを葉のつけ根の少し上で切り、挿し穂として使うのがおすすめです。
葉のつけ根部分でカットするのは、新しい根が伸びてくる気根がここにあるからです。気根と葉1枚のセットで一つの挿し穂にします。
用意した挿し穂は、赤玉土・鹿沼土・バーミキュライトや、挿し木用の土に挿しましょう。鉢に用意した土を入れ、水をかけて湿らせておき、割り箸などの細い棒で穴をあけます。そこに挿し穂を入れたら完成です。
挿し木が成功すると、そこから新芽が伸びてきます。
水栽培の場合
土に挿すときと同じように、用意した挿し穂を水に漬ける『水栽培』でも新しい株を増やせます。透明な容器に水を入れて、挿し穂を入れておくだけの簡単な方法です。
根が出るまでは、2日に1回のペースで水を交換し清潔を保ちます。すると、鉢植えと同じように、根も葉もどんどん伸びていくはずです。透明な容器に入れておくと、根が出る様子も楽しめます。
おしゃれなポトスの飾り方
インテリアのアクセントになるポトスは、飾り方でがらりと印象が変わります。自宅の雰囲気に合った飾り方で、ポトスをおしゃれに楽しみましょう。
ハンギング
ポトスを飾るときには、伸びたつるが下に垂れ下がるように飾る『ハンギング』が向いています。高いところからグリーンの葉が垂れ下がっている、ナチュラルな形です。メンテナンスの際に毎回降ろさなければいけないという点は面倒ですが、ポトスの特徴を生かしたすてきな飾り方だといえます。
ハンギングできる場所がない場合は、テレビ台やチェストなどの上に飾るとよいでしょう。上に飾ることで、ハンギングのようにつるを垂らして飾れます。棚の上なら、垂らすだけでなく横にはわせて変化をつけることも可能です。
支柱を使う
他の植物に巻き付く性質を持っているポトスは、何もない場所ではだらりと垂れ下がってしまいます。しかし、支柱を立てることで『タワー仕立て』に飾ることが可能です。
ポトスを囲むように4本の支柱を立て、つるが伸びたら誘引しましょう。自然とポトスのつるが上へのぼっていき、きれいなタワーに仕上がります。