金のなる木の育て方。最適な環境や水やりのタイミングを解説

2020 11/19
金のなる木の育て方。最適な環境や水やりのタイミングを解説

金のなる木は丈夫な植物ですが、育て方を間違えると調子を崩してしまうことがあります。健やかに育てるには、生育環境に適した置き場所や、水やりのタイミングを守ることが重要です。金のなる木の育て方を見ていきましょう。

目次

金のなる木はどんな植物?

金のなる木はどんな植物?

金のなる木(カネノナルキ)は、ふっくらとした小判型の葉が印象的な植物です。葉の鑑賞を楽しむだけでなく、上手に育てれば花も咲かせられます。

暑さや乾燥に強く丈夫な性質を持ち、少しくらい水やりを忘れてしまっても枯れにくいので、園芸の初心者や家を空ける時間が長い人でも育てやすい観葉植物です。どんな植物なのか、見ていきましょう。

フチベニベンケイという植物

金のなる木は、ベンケイソウ科に属する「多肉植物」で、和名を「フチベニベンケイ」といいます。

環境が合っていれば、1~3mの高さに成長することもある植物です。株が大きくなると、冬から春にかけて、ピンクや白の花を咲かせます。

原産地は南アフリカです。乾燥した地域でも生きていけるように、葉や茎の内部に水分をためこんでいます。葉は緑色をしていますが、縁が赤っぽい色になることが特徴です。

株が小さくても花を咲かせるように品種改良されたものもあり、園芸店を訪れると意外にたくさんの品種が見つかるでしょう。

名前の由来

金のなる木といっても、本当にお金が生えてくるわけではありません。

昔、ある農家でフチベニベンケイを栽培中、新芽に『五円玉』を通し、そのまま成長させたところ、葉と葉の間にお金が生えてきたように見えたことから名づけられました。

その後、さまざまな販売店で五円玉がなっているような姿に仕立てることが流行し、世間に広まっていったため、現代でも金のなる木として流通しているのです。

名前の由来には諸説あり、原産地の南アフリカが金の産地であることから名づけられた説や、葉の形が小判に似ているためという説もあります。

育て方の基本

育て方の基本

金のなる木は丈夫で枯れにくい植物ですが、育て方を間違うと枯れることもあります。上手に育てるには、置き場所や土の選び方は重要です。育て方の基本を見ていきましょう。

日当たりの良い場所で育てよう

金のなる木は、日当たりを好む植物です。耐陰性があるので、半日陰や日陰でも生きていけますが、生き生きとした姿に育てるには日当たりの確保が重要となります。

日当たりが足りないと、茎がひょろひょろと間延びした姿に育ってしまったり、葉が落ちたりすることがあるのです。

観賞価値を高めるには、日当たりの良い場所で育てます。室内でも育てられますが、春~秋の暖かい季節は屋外に出して、たくさんの日差しを浴びさせましょう。

冬場は屋内の窓辺などに置きます。冬の屋外に出しておくと、株ごと凍ってしまうことがあるので、最低気温が『0℃を下回らない場所』に置くことがポイントです。

土は水はけの良いものを

金のなる木は多肉植物なので、葉や茎に水をためておける性質を持っています。乾燥には強いですが、過剰に湿度が高い環境では育ちにくいことが特徴です。水はけが悪い土で育てると、根腐れを起こしやすいでしょう。

市販されている多肉植物用やサボテン用の培養土を使えば、簡単に育てられます。自分で土を作る場合、『赤玉土5、腐葉土3、パーライト2』の割合で配合した、水はけの良い土を使いましょう。

水やり頻度は季節で変わる

水やり頻度は季節で変わる

日当たりの良い場所を確保するだけでなく、水やりの仕方によっても丈夫に育てられるかどうかが決まります。

水のやり方を間違えると、最悪の場合、枯れてしまうこともあるのです。水やりのポイントを見ていきましょう。

過度な水やりに注意

金のなる木は乾燥や高温に耐えられる丈夫な植物ですが、水のやり方には注意が必要です。多肉植物なので、水をやり過ぎると根が腐って枯れてしまいます。

もともと、乾燥した場所で育ち、少ない雨でも生き延びられる性質を持っているので、水のやり過ぎは厳禁です。年間を通じて、『水やりの頻度は控えめ』に育てましょう。

基本は土の表面が乾燥してから、鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと水をやることです。土の表面が白っぽくなってから、水やりをします。

少ない量の水を与えるのではなく、十分に乾燥していたらたっぷりと与えるというように、メリハリをつけて水やりをすることが大事です。また、受け皿にたまった水は放置せず、すぐに捨てましょう。

夏は土が乾いたら水やりを

夏場は気温が高いため、水分が蒸発しやすいです。つい、水やりの回数を増やしたくなってしまうかもしれませんが、土が乾いたらすぐに水を与えるのではなく、『乾燥してから2日程度』の時間を置き、たっぷりと水を与えます。

乾燥には強いので、どちらかというと、水不足よりも水の与え過ぎが心配です。育てながら、水を欲しがっているタイミングを見極めましょう。

水やりをする時間は、朝の時間帯をおすすめします。午後の日差しを浴び、光合成しながら水を吸い上げてくれるでしょう。

午後の遅い時間に水を与えると、土が乾燥しにくくなってしまいます。根が水に触れている時間が長くなると、根腐れの原因となることがあるので注意しましょう。

冬はあまり水やりしなくてもOK

冬場は株が休眠するので、ほとんど水を与えません。最低気温が『20℃を下回る日』が増えてきたら、水やりを控えます。土の表面が乾燥しても、数日間は水やりをしません。

完全に乾燥し切った状態では長く生きていけないので、月に1回程度を目安に水やりをします。ただし、1カ月たっても土が乾燥していなければ、水やりしなくて構いません。

大きな鉢に植えている株ほど水持ちが良くなるので、状態をよく見て水を与える頻度を調整します。

冬は、余程日当たりが良い場所に置かない限り、土が乾燥しにくいです。置き場によっても水やりの回数が変わることを押さえておきましょう。

肥料や害虫対策

肥料や害虫対策

基本の育て方を押さえたら、肥料のやり方や害虫対策も知っておきましょう。適度に肥料を与えて育てると、丈夫に育てられます。

金のなる木だけが特に注意しなければならない害虫はいませんが、いざというときのために害虫への対策方法を知っておいて損はありません。肥料の与え方や、害虫への注意点を紹介します。

肥料は4~7月に与える

金のなる木は、多くの肥料を必要としない植物です。肥料をたくさんやり過ぎると枯れてしまうので、与え方には注意しましょう。

『4~7月の生育期』に1度、「緩効性化成肥料」か「油かす」を根元からできるだけ離れた場所に施すことが基本です。

もしくは、2週間に1回程度の割合で、薄めた液肥を水やりの代わりに与えましょう。休眠期には肥料は与えません。

カイガラムシに注意

カイガラムシは観葉植物・野菜・果樹など、多くの植物につく害虫です。たくさんの種類がいますが、『白っぽい小さな粒状の虫』が葉や茎についていたら、カイガラムシの可能性が高いでしょう。

動くタイプもいれば、脚がなく動かないタイプもいます。いずれの種類も植物の汁を吸って弱らせるので、見つけ次第捕殺しましょう。

カイガラムシがついている範囲が狭い場合、ヘラでこそげ落とすか、水で洗い流すと効果的です。

広い範囲に発生してしまった場合、殺虫剤や木酢液を葉や茎に直接スプレーしましょう。あらかじめ、根元にまいて使用するタイプの薬剤を使用し、害虫を寄せ付けない方法もあります。

植え替えや増やし方

植え替えや増やし方

金のなる木を丈夫に育てるには、適度な植え替えをすることが大事です。同じ鉢でずっと育てていると、根がいっぱいになってしまい、成長を妨げてしまいます。

また、挿し木で簡単に増やせるので、自分で育てた植物を増やす喜びを実感できるでしょう。植え替え方や増やし方を紹介します。

植え替えのタイミングは2~3年に1回

金のなる木が大きくなったら、大きい鉢に植え替えましょう。そのまま育てると、根がいっぱいになって「根詰まり」を起こしてしまいます。鉢底を見て、根が出ていたら植え替えが必要です。

少なくても、2~3年に1度の割合で植え替えを行いましょう。もとの鉢より『一回り大きな鉢』に植え替えることが基本です。

あまりに大きな鉢に植えると、土がなかなか乾かず根腐れすることもあります。同じ大きさの鉢で育てたい場合、伸び過ぎた根を切り、葉を剪定して数を減らしてから同じ鉢に植え替えましょう。

増やし方は挿し木が一般的

金のなる木は剪定で切った芽を利用し、挿し木で増やせます。『4~10月頃』が挿し木に向いている時期です。簡単に増やせるので、ぜひ挑戦してみましょう。

  1. 切った芽を風通しの良い場所に置き、切り口を乾燥させる
  2. 川砂や多肉植物用の土の上に挿す
  3. 水を与えずに管理すると1カ月程度で根が出てくる
  4. 根付いたら鉢に植え替える

挿し木のほかにも、葉挿しで増やせます。摘み取った葉の切り口を乾燥させ、川砂や多肉植物用の土を入れた平皿に浅く挿し、水を与えずに管理するだけです。

新しく出てきた葉が十分に育ったら、古い葉を切り離して鉢に植え替えましょう。

葉や茎が枯れる原因は?

葉や茎が枯れる原因は?

順調に育っていたのに、急に葉や茎が枯れてくることがあります。植物が急に枯れる原因は、環境の変化や育て方が関係している場合が多いです。

早い段階で原因を知って対処すれば持ち直せるので、様子がおかしいと思ったら世話の仕方を変えましょう。葉や茎が枯れる原因を紹介します。

葉が落ちてしまう

金のなる木の葉が落ちてしまう場合、『日照不足や水の与え過ぎ』が原因となっている場合が多いです。葉が落ちてきたら、置き場所や水やりの頻度を見直しましょう。

また、成長して鉢の中が根でいっぱいになってしまうと、根が酸素不足に陥り葉が落ちることもあります。

一般的に、購入してから2~3年たつと植え替えが必要です。一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをしましょう。

茎がひょろひょろになる

日照不足や肥料の与え過ぎによって、茎がひょろひょろと長く育ってしまうことがあります。見た目が良くないだけでなく、病害虫に負けやすくなってしまうので、健康状態に気を配りましょう。

日当たりの良い場所で管理すると、茎が間延びせず丈夫に育てられます。冬場に肥料を与えると株に負担がかかるので、4~7月の生育期に与えましょう。

肥料を与え過ぎると、最悪の場合、枯れてしまいます。必要な時期に適量を与えることが大事です。

まとめ

金のなる木は、日当たりの良い場所で水やり頻度に注意しながら育てると、丈夫に育ちます。季節によって、水の与え方を変えることが重要です。

年間を通して水やりを控えめに育てることと、休眠期は水をほとんど与えずに育てることを押さえておきましょう。冬場は霜にあてないように、屋内の窓辺など、日当たりが確保できる場所で育てます。

また、日当たりが悪い場所で育てると、ひょろひょろとした姿に育ってしまったり、病害虫が発生しやすくなるので注意しましょう。

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