ハーブの女王ラベンダーの魅力とは。名所や種類、育て方も紹介

2020 11/18
ハーブの女王ラベンダーの魅力とは。名所や種類、育て方も紹介

上品な香りと紫色の花が美しいラベンダーは、ハーブの女王として名高い植物です。品種ごとの魅力や特徴を知り、自宅栽培に挑戦してみましょう。ラベンダーの名所や、切り花やドライフラワーの楽しみ方もあわせて紹介します。

目次

ラベンダーの特徴と魅力

ラベンダーの特徴と魅力

ラベンダーは、目で見ても香りを嗅いでも楽しめるハーブとして人気があります。エレガントな雰囲気を感じさせる紫の花や、心を落ち着かせてくれる香りは、人の心を魅了してやみません。

なぜラベンダーがこんなにも人気なのか、多くの人に愛される理由を紹介します。まずは、ラベンダーの特徴を知り、その魅力について詳しく見ていきましょう。

美しい紫色の花と香りを持つハーブ

ラベンダーは心地良い香りと鮮やかな紫色が美しい人気のハーブです。本来は茎が木のように何年も生長し続ける木性植物ですが、草花として広く知られています。

ラベンダーパープルと聞くとすぐにイメージが湧くように、紫色の上品な花は見る人をうっとりさせるほど魅力的です。一面に紫の花が広がるラベンダー畑は、観光名所としても人気があります。

また、美しい花だけではなく、心を落ち着かせてくれる芳香も特徴です。特に香りが強く、花が美しいといわれている『イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)』は、数あるラベンダーの中でも人気の品種でしょう。

古代ローマから世界中で愛される植物

ラベンダーの名前にはさまざまな由来がありますが、特に有名なのが『洗う』という言葉を意味するラテン語の『lavare』です。古代ローマ時代から、ラベンダーの香料を入浴や洗濯に使用していたことから名づけられたと考えられています。

ラベンダーは、17~18世紀ごろのイギリスでは虫よけとしても使われたそうです。近代医学が発展するまでは、ラベンダーを薬としても活用していました。

その深い歴史から、長らく世界中で愛されてきた植物であることがうかがえます。

ハーブの女王とも呼ばれる

ハーブに詳しくなくても、ラベンダーを知っているという人は多いでしょう。ハーブの中でも、強い芳香で知られるラベンダーは『ハーブの女王』とも呼ばれています。

爽やかで上品な香りがするだけでなく、その香りは心や体をリラックスさせるものとして愛されてきました。ラベンダーは虫よけや疫病よけの薬として、古くから人々に癒しを与えていた植物です。

ハーブ大国といわれるほどハーブ栽培やガーデニングが盛んなイギリスでは、セージやローズマリーと並んで欠かせない植物とされています。

さまざまな花言葉

エレガントな魅力を持つラベンダーには、さまざまな意味の花言葉があります。古くから殺菌効果や鎮静効果があると重宝されてきたラベンダーには、『清潔』や『沈黙』といった花言葉がつけられました。

その他にも、『あなたを待ち続けます』というロマンチックな言葉があります。ラベンダーという名の気の弱い少女がある美しい少年に恋をしたものの、思いを告げられないまま待ち続けた結果、1輪の花になってしまったという、ヨーロッパのエピソードが元となった花言葉です。

また、その強い芳香が『なぜこんなにも香るのだろうか』と疑問を抱かせることから、『疑惑』というミステリアスな花言葉もつけられています。

品種ごとの違いを知ろう

品種ごとの違いを知ろう

ラベンダーの品種は、それぞれ花姿が異なるだけではなく、耐暑性・耐寒性の違いや開花時期、香りの強さなどさまざまな違いがあります。基本的に暑さには弱い植物ですが、好む生育環境が種類によって変化するため、育てる地域によって適した品種が異なるのです。

ラベンダーにどのような品種があるのか、それぞれの特徴を知っておくとより深く楽しめるでしょう。品種ごとの特徴や違いについて紹介します。

ラベンダーの品種は5系統

ラベンダーには、大きく分けて五つの系統があります。代表的な5系統は、最も一般的で香りが強い『イングリッシュ系』、比較的栽培しやすいとされている『フレンチ系』、香りの良さと育てやすさを兼ね備えた『ラバンディン(ラバンジン)系』、ぎざぎざとした葉が特徴の『デンタータ系』、繊細で美しい花姿を持ちながら栽培が難しい『プテロストエカス系』の五つです。

5系統はさらに細かく分類されますが、自分好みのラベンダーを探したい時は、この5種類の品種の特徴を知っておくと良いでしょう。

品種ごとの特徴

イングリッシュ系は耐寒性に優れた品種です。乾燥や寒い気候には強い品種ですが、暑さに弱いため暖かい気候の地域で栽培するのは難しいでしょう。

フレンチ系は耐暑性に優れた品種です。香りはやや弱い印象ですが、温暖な気候や乾燥した環境でも比較的に栽培しやすい品種といえます。

ラバンディン系は耐寒性・耐暑性に優れ、初心者でも育てやすいラベンダーです。デンタータ系も同様に育てやすい品種で、寒さにやや弱いものの、関東では冬も咲かせられます。

プテロストエカス系は数あるラベンダーの中でも、特に気温の影響を受けやすい品種です。栽培が難しい品種といわれているため、上級者の人におすすめのラベンダーといえます。

いつか行きたいラベンダーの名所

いつか行きたいラベンダーの名所

一面に広がるラベンダー畑はうっとりしてしまうほど美しく、見る人の心を癒してくれる場所です。紫色のじゅうたんのように広がる絶景と、かぐわしい花の香りが訪れた人を楽しませてくれます。

一度は行きたいラベンダーの名所について、人気のスポットを見ていきましょう。ラベンダーが好きな人は、ぜひ参考にして訪れてみてはいかがでしょうか。

ラベンダー畑といえば「北海道美瑛町」

ラベンダーの花の名所としてまず思い浮かべる人が多いのが、北海道ではないでしょうか。中でも富良野・美瑛は、ラベンダーの名所として毎年多くの観光客が足を運んでいます。

6月下旬から7月下旬までラベンダー畑を楽しめて、7月中旬ごろが見ごろです。ラベンダーの聖地とも呼ばれている『ファーム富田』や、日本最大級のラベンダー畑が広がる『ラベンダーイースト』など、北海道に行けば美しいラベンダー畑をめいっぱい満喫できます。

首都圏から好アクセス「佐倉ラベンダーランド」

首都圏からラベンダーを目当てに出かけるなら千葉県にある『佐倉ラベンダーランド』がおすすめです。佐倉ラベンダーランドでは、濃紫早咲・おかむらさき・グロッソといった、千葉県の気候に合わせた3種類のラベンダーが栽培されています。

7000平方mもの農園に5500株のラベンダーが咲く景色は、北海道に行かなくてもラベンダー畑を堪能できるでしょう。のどかな雰囲気に癒されたい人におすすめのスポットです。

西日本最大級「ラベンダーパーク多可」

関西方面の人がラベンダーを見に行くなら、西日本最大級のラベンダーの名所である『ラベンダーパーク多可』が人気です。3.5haのラベンダー畑には、ストエカスラベンダー・イングリッシュラベンダー・ラバンディンラベンダーの3種類が揃っています。

淡いラベンダーパープルの色合いがインスタ映え間違いなしの『ラベンダークリームソーダ』など、ラベンダーグルメも注目のスポットです。

自宅栽培の始め方

自宅栽培の始め方

ラベンダーの栽培は、初心者にとっては思っていた以上に難しいと感じるケースが多いものです。基本的には暑い場所を嫌うラベンダーですが、好む生育環境が品種ごとに異なり、開花時期も違います。

きれいなラベンダーを栽培するためにも、品種の違いやそれぞれに適した手入れの仕方を知っておくことが重要です。自家栽培で失敗してしまった人や、これから自家栽培に挑戦するという人はぜひ参考にしてみましょう。

難易度は中級。育てやすい品種がおすすめ

ハーブの中でも有名な存在であるラベンダーですが、実は栽培は簡単なものではありません。一度植えたら次の年にも花を咲かせますが、枯らさずに育てるためにはあらかじめ育てやすい品種を選ぶことが大切です。

夏の高い気温や湿度に耐えられる品種を選ぶようにしましょう。比較的に育てやすいといわれているラバンディン系やフレンチ系、デンタータ系などがおすすめです。

特に、東京など関東近郊で育てる場合は、暖かい場所でも育てやすい品種を選ぶことで上手にラベンダーを咲かせられます。

原産地に合わせたお手入れが重要

ラベンダーは、品種によって好む環境や手入れの仕方が異なります。栽培するラベンダーの原産地に合わせて、水やりや肥料の頻度を決めることが大切です。

基本的にラベンダーは、あまり水を与えすぎず、乾燥気味に育てます。ラベンダーは夏の湿度が低く、雨の降らない地域が原産地です。

そのため、水を与えすぎてしまうと根腐れを起こし、枯れてしまいます。また、他のハーブと同じようにあまり肥料は必要としないため、春と秋に1回ずつ緩効性肥料をまくようにすると良いでしょう。

自宅栽培でよくあるトラブルを防止するポイント

自宅栽培でよくあるトラブルを防止するポイント

自宅栽培で育てていた人が、なぜかラベンダーを枯らしてしまったという話は珍しくありません。ラベンダーは何度も繰り返し咲く多年草ですが、手入れの仕方を間違ってしまうと枯れてしまうことがあります。

特に栽培初心者の場合は、トラブルを防止するポイントや、正しい手入れの仕方を知っておく必要があるでしょう。ラベンダーを上手に咲かせるための手入れのポイントを紹介します。

適切な剪定を行う

ラベンダーは湿度を嫌う植物のため、花を伸ばしっぱなしにしてしまうと風通しが悪くなり、花が弱って枯れてしまいます。適切な剪定を行うことで、風通しが良くなり蒸れるのを予防できるでしょう。

花が咲いたら剪定を行い、負担をかけないようにすると次の年も美しく花を咲かせてくれます。花が咲き始めたら、伸びた茎ごと早めに収穫するようにしましょう。

肥料を与えすぎない

ラベンダーなどのハーブは、肥料をあまり必要としない植物です。ラベンダーも他のハーブ同様に肥料を過剰に与える必要がなく、与えすぎてしまうと枯れてしまう場合があるため注意しましょう。

ラベンダーの肥料は、春と秋の2回に緩効性肥料を与える程度で構いません。植え付ける時に元肥として与え、秋に施肥としてまくだけで十分です。

肥料を与えすぎてしまうと、肥料の成分が生長の妨げになり『肥料焼け』を起こしてしまいます。葉や茎が水分を吸収できなくなり、枯れてしまう原因になるため、肥料を与えすぎないようにしましょう。

水やりは根元から

元々、夏は雨が降らず湿度の低い場所が原産のラベンダーは、乾燥気味の生育環境を好む植物です。蒸れや水の与えすぎは大敵のため、水やりの仕方は気を使うようにしましょう。

乾燥気味の環境で育てることを意識し、土の中が乾いたら水を与えるようにします。ラベンダーの葉には微細な毛が生えているため、葉の上から水を与えてしまうと水分が蒸発せず、蒸れの原因になるので注意しましょう。

水やりは根元に行うようにするのがポイントです。

ラベンダーの切り花を美しく飾るコツ

ラベンダーの切り花を美しく飾るコツ

ラベンダーは地植えや鉢植えだけではなく、切り花としても好まれています。ラベンダーの切り花は日持ちをさせるのが難しいため、美しい状態を長持ちさせるための手入れ方法をチェックしておきましょう。

ラベンダーの切り花を飾る時の手入れ方法や、アレンジメントのポイントを紹介します。癒しの香りと品の良い紫が印象的なラベンダーの花を、美しく部屋に飾ってみましょう。

水切りをしっかり行う

切り花でラベンダーを楽しむ際に、アレンジを長持ちさせる上で『水切り』をしっかり行うことが大切です。他の植物を切り花にする時と同様に、ラベンダーも水切りを行って、水をあげるようにしましょう。

水切りのやり方は、水を張ったバケツやボウルの中で茎を斜めにカットするだけでOKです。また、鉢や地植えからラベンダーを切る際は、新しく伸びた茎部分を切るようにしましょう。

新しく伸びた葉のすぐ上部分でカットすれば、再び花を咲かせます。ラベンダーを長く楽しみたい場合は実践してみましょう。

毎日の水換えと切り戻し

切り花にした花を美しくキープするためには、毎日の水換えと茎の切り戻しが重要なポイントです。花瓶に入れた水は、目で見ただけでは分からない汚れや雑菌、バクテリアの繁殖などが起きている場合があります。

生けたラベンダーを長く楽しむためには、1~2日に1回は水を交換すると良いでしょう。水換えをするついでに、花瓶の中も洗剤で洗うと清潔な状態が保てます。

また、水を交換する際は、水切りの時と同じように水中で茎をカットすると、花が水を吸いやすくなるためぜひ試してみましょう。

アレンジメントのポイント

切り花のラベンダーをアレンジメントにして飾る場合に、注意した方が良いのが花を生ける時の水位です。ラベンダーを花瓶やグラスに飾る時は、水位を低くして茎全体が水に浸からないようにしましょう。

茎が水に浸かってしまうと、汚れが出やすくなり、バクテリアの繁殖に繋がります。枯らさずに美しい状態で飾るためにも、水に浸けすぎず浅めの水位で飾るようにしましょう。

ラベンダーに他のハーブを組み合わせて飾りミックスされた香りを楽しんだり、スワッグとして吊るして飾ったりするのもおしゃれです。

ドライフラワーにして長く楽しもう

ドライフラワーにして長く楽しもう

ラベンダーは、ドライフラワーにすると長く楽しめるハーブです。特徴的な芳香を楽しむのはもちろん、インテリアのおしゃれなアクセントとしても役立ちます。

鉢植えとして栽培したラベンダーを使ってドライフラワーを作れば、生花の美しさを堪能した後も香りやかわいい紫の花を満喫できるでしょう。ラベンダーのドライフラワーの活用方法や作り方について詳しく説明します。

香りも楽しめるポプリがおすすめ

ハーブなどを乾燥させて作るポプリは、ラベンダーの香りを存分に堪能できるアイテムです。ラベンダーの花を目で楽しんだ後は、ポプリを作ることをおすすめします。

ポプリはフランス語で『ごった煮』を意味する『pot pourri』が語源で、16世紀ごろのイギリスで作られ始めました。自分で作るポプリは花や葉を無駄にすることがなく、贈り物にしても喜ばれます。

ルームフレグランスにしたり、バッグにしのばせてラベンダーの香りを上品にまとったりすれば、優雅な気分にさせてくれるでしょう。

作り方は3種類

ポプリには、乾燥した花や葉を使うドライポプリや、材料を漬けて作るモイストポプリの二つがあります。ポプリに使うドライフラワーの作り方は、花を吊るして作る『ハンギング法』、乾燥剤を使用する『シリカゲル乾燥法』、水に生ける『ドライ・イン・ウォーター法』の3種類です。

ハンギング法は、切り花を直射日光の当たらない風通しの良い場所に吊るして乾燥させます。乾燥剤であるシリカゲルを使用する方法は、タッパーなど密閉できる容器にシリカゲルを入れ、ラベンダーをそこに埋めて作るやり方です。

手軽に作りたい場合はハンギング法、花の色を残したい場合はシリカゲル乾燥法を試してみましょう。ドライ・イン・ウォーター法は、ラベンダーのドライフラワー作りでは避けた方が良いでしょう。

2~3分咲きで刈り取るのがおすすめ

ラベンダーのドライフラワーを作る場合は、2~3分咲きで刈り取るのが適しています。満開になるまで育ってしまうと、花が落ちやすくなったり、枯れ始めて花の色が悪くなるためおすすめできません。

ラベンダーの香りや紫色の花の雰囲気を楽しむなら、よく晴れた日の朝に、2~3分咲きで刈り取ると良いでしょう。

まとめ

何かとストレスがたまりがちな現代人にとって、花は癒しを与えてくれる存在です。中でもラベンダーは、可憐な花や芳香のリラックス効果に期待が持てます。

自宅栽培や切り花で楽しんだり、ラベンダーの名所を訪れてみたりすると気分をリフレッシュできるでしょう。ぜひ、ラベンダーの花の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

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