水仙(スイセン)とは?花の特徴・花言葉・育て方を紹介!
春の訪れを知らせてくれる水仙(スイセン)は凛とした美しさがありながらも、どこかはかなげな印象のあるお花です。球根草花で、環境が合えばお庭に植えておくだけでどんどん増えてくれます。そんなスイセンですが、毒を持っているという危険な一面もあります。スイセンの特徴や花言葉、育て方を紹介します。
水仙(スイセン)の特徴と基本情報
水仙(スイセン)の開花時期や見頃の季節
科・属 | ヒガンバナ科・スイセン属 |
和名 | 水仙 |
英名 | Narcissus |
学名 | Narcissus |
花の色 | 白、オレンジ、黄 |
原産地 | スペイン、ポルトガル、北アフリカ |
開花期 | 2~4月 |
スイセンは多年草の球根植物で、開花時期は2~4月が多いですが、品種によっては11月下旬ごろから花を咲かせ始めます。日本水仙はお正月のお花として人気ですね!よい香りを漂わせるお花で、香水等に使われることもあります。お家で育てる際には水仙の持つ毒性に注意しましょう。葉はニラ、球根はタマネギに似ていますので、誤って食べることのないよう、畑の近くには植えないようにしましょう。
ちなみにスイセンは中国名の「水仙」を音読みしたものです。「水仙」という名前は中国古典の「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という一説に由来しています。
水仙(スイセン)の花言葉と由来
水仙(スイセン)全般の花言葉、英語での花言葉
水仙(スイセン)全体の花言葉は「自己愛」「うぬぼれ」「自尊心」です。
水仙(スイセン)の英語の花言葉は「self-love(自己愛)」「egotism(自己中心、うぬぼれ)」「unrequited love(報われぬ恋)」です。日本語の花言葉と同じですね!
水仙(スイセン)の色別の花言葉
白色の水仙(スイセン)の花言葉は「神秘的」「尊敬」です。
黄色の水仙(スイセン)の花言葉は「愛してほしい」「私のもとへ帰って」です。この切ない花言葉はギリシャ神話がもとになっています。
水仙(スイセン)の品種別の花言葉
ラッパズイセン(喇叭水仙)
ラッパズイセン(喇叭水仙)の花言葉は「尊敬」「報われぬ恋」です。
「尊敬」は立派な花冠の様子から、「報われぬ恋」はナルキッソスの神話からつけられました。
クチベニズイセン(口紅水仙)
クチベニズイセン(口紅水仙)の花言葉は「素敵な装い」「詩人の心」です。
クチベニズイセンはその名前の通り、花冠のふちが赤く縁どられており、まるで口紅をしているかのように見えます。おしゃれをしていることから「素敵な装い」、花冠がまるで詩人が話しているように見えることから「詩人の心」という花言葉がつけられたと言われています。
スイセンの花言葉の由来など、詳細を知りたい方はこちらの記事をご一読ください!
水仙(スイセン)の種類、品種
スイセンは1万種類以上の園芸品種が出回っているとされています。大きく二つに大別でき、一つは12月頃から房状に咲き始めるニホンスイセン系統、もう一つは2~3月頃に茎に対して一つの大きな花を咲かせるラッパスイセン系統です。花色は黄色または白がメインです。
二ホンスイセン
スイセンの中でも開花時期の早い品種です。花径3~4cm程の小ぶりな花を一つの茎にたくさん咲かせます。ニホンスイセンは強い香りを持っているのが特徴で、暖かな沿岸地域では野生で生えているところも見られるでしょう。房総、淡路島、隠岐の島などの群生地が有名です。
ジェットファイヤー
ジェットファイヤーは草丈が低めのミニサイズの品種で、コンテナ等にも植えやすい原種系の品種です。花は黄色でカップが濃い黄色またはオレンジ色をしています。かわいらしいサイズですので、鉢植えにしたり、切り花としてお部屋に飾るのにも向いています。
ピンクチャーム
ピンクチャームは大カップ咲きの洋種スイセンの一種で、大きな白い花びらに薄いオレンジ色のカップが特徴です。華やかでパッと人目を惹きますのでガーデニングの主役にぴったりです。
アバロン
アバロンも大カップ咲きの洋種スイセンの一種で、大きく華やかな花はお庭のシンボルフラワーにもなるでしょう。咲き始めは花びら、カップともに黄色ですが、咲き進むにつ入れてカップが白色に変化するのを楽しめます。
エルリッチャー
白色で八重咲きの花を持つエルリッチャーは、カップの印象が強いスイセンとは少し見た目が異なります。ゴージャス感のある花は中型で、香りも楽しむことができます。1月頃に咲く品種で英名は「Early cheer(ひと足早い春の喜び)」。そこから日本語表記としてアーリーチアー、エルリッチャーとなったようです。
水仙(スイセン)の栽培方法、お手入れ方法
水仙(スイセン)を育てるときのポイント
スイセンは初心者でも簡単に花を咲かせることができるお花ですので、細かい点を心配しなくても大丈夫です。お家で育てる際は次の2点を心がけましょう。
- 元気のある球根を選ぶ…ずっしりと重たく、球根がフニャフニャとしていないもの、表面にキズがないものを選びましょう。
- 日当たりの良い場所で育てる… 光合成によって養分を作り、球根にためる球根植物のスイセンにとって日当たりはとても重要です。
水仙(スイセン)の育て方
スイセンはしっかりとした球根を選び、植え付けの時期を間違えなければかなりの高確率で元気に育ってくれます。地植え、プランター、鉢植えどちらの場合も10~11月頃に植え付けを行ってください。土は水はけのよい土が合います。
地植えの場合
植え付けの1週間ほど前に土づくりを行います。
日当たりがよく水はけがよい場所を選び、たい肥や腐葉土を混ぜこんでおきます。水はけが悪いかもしれない場合は川砂も加えます。元肥として緩効性肥料を混ぜて置きます。
球根の植え付けは球根の2~3倍の深さが目安です。球根と球根の間隔は球根2~3個分の余裕を持たせます。
上穴を掘り、土をかぶせて植え付けは完了です。植え付け後はたっぷりと水をあげましょう。
プランター、鉢植えの場合
地植えの場合同様、スイセンは水はけのよい土を好みます。
園芸店で売られている球根用の土または花用の培養土を準備します。自分でブレンドする場合は赤玉土6:腐葉土3:パーライト1の割合で混ぜておきます。
鉢に鉢底ネット、鉢底石を入れ、鉢の上部が10cm程空くくらいまで土を入れます。
鉢上の場合、根を十分に張らせるため球根1個分の浅植えにします。