世界三大花木ジャカランダ。特徴や育て方、日本での名所を紹介
植え替えは『5月上旬~9月下旬』が適しています。冬の寒い時期や、夏の暑さが厳しいころは根に負担がかかるため、避けましょう。
剪定
樹形を整えるため、伸びた枝を整える剪定も行います。適切に剪定することで、株の日当たりや風通しの改善につながり、健康に栽培しやすくなるのです。
剪定は『5~6月』に行います。冬の剪定は寒さで枯れる原因に、夏の剪定は活発な成長により樹形がさらに乱れる原因になるからです。
伸びすぎた枝を切り詰める『切り戻し』という方法による剪定は、樹形を整えると同時に、枝の数を減らし栄養を集中させる働きがあります。
増やし方
ジャカランダは『挿し木』という方法で株を増やせます。『5月中旬~7月』が適期のため、剪定した枝を使用すると無駄がありません。挿し木は下記の手順で実施します。
- 剪定した枝を10~15cmに切る
- 下葉1/3ほどを落とす
- 先端部の葉を1/2ほどカット
- 鉢に入れた赤玉土やバーミキュライトに用意した枝を挿す
- 鉢を明るい日陰に置く
- 乾燥しないよう水やりをする
- 約1~2カ月で根が出る
根が十分に出たら、鉢に植え替えるタイミングです。植え替え後、1~2週間は明るい日陰で管理し、新しい葉が出たら日当たりのよい場所に移動させましょう。
日本にあるジャカランダの名所3選
寒さに弱いジャカランダは、日本の冬が苦手です。そのため、自宅で育てて花を咲かせるのは難しい植物といえます。しかし、日本国内であっても、気候によっては花が咲く地域もあるのです。
日本国内でジャカランダの花を観賞できる名所を紹介します。
宮崎県日南市『ジャカランダの森』
『ジャカランダの森』は、宮崎県日南市にある日本で唯一のジャカランダの群生林で、約1000本のジャカランダが植えられています。
花が咲き見頃を迎えるのは5月下旬~6月末です。海をバックに咲く青紫色の花は、ジャカランダの森ならではの景色といえます。
日南市にジャカランダの群生林ができたのは、1964年にブラジル県人会のメンバーから苗木をプレゼントされたことがきっかけです。栽培するための試験を繰り返し、現在のような森になりました。
美しいジャカランダを多くの人に楽しんでもらえるよう、開花する時期には、例年お祭りやライトアップが行われています。
- スポット名:ジャカランダの森
- 住所:宮崎県日南市南郷町贄波3236-3
- 電話番号:0987-64-0012
- 公式HP
長崎県雲仙市『ジャカランダ通り』
長崎県雲仙市にある小浜温泉には『ジャカランダ通り』と呼ばれる場所があります。見どころは、樹齢40年を超える日本一大きなジャカランダです。開花し6月中旬ごろに見頃を迎えます。
このジャカランダが植えられたのは、1960年代にエチオピアで暮らしている男性から「島原半島にジャカランダの花を咲かせてほしい」という願いが届いたことがきっかけです。
現在では、梅雨時期の風物詩として定着しています。
- スポット名:ジャカランダ通り
- 住所:長崎県雲仙市小浜町
- 電話番号:0957-74-2672(小浜温泉観光協会)
- 公式HP
静岡県熱海市『ジャカランダ遊歩道』
例年、5月中旬ごろから開花し始め、6月中旬に満開を迎えるのは、静岡県熱海市の『ジャカランダ遊歩道』です。約4000平方mの敷地内に、10mほどの高木を始めとする107本が植栽されています。
ジャカランダ遊歩道が整備されたのは、ポルトガルのカスカイス市と国際姉妹都市が提携されたことがきっかけです。開花状況は毎年異なり、6月のほか、9・10月に2度目の開花が見られることもあります。
- スポット名:ジャカランダ遊歩道
- 住所:静岡県熱海市東海岸町~渚町
- 電話番号:0557-86-6218 (熱海市役所 観光建設部 公園緑地課 維持管理室)
- 公式HP
まとめ
ジャカランダは世界三大花木の一つです。ラッパ型の青紫色の花がブドウのようにたくさん連なり開花します。日本の桜のように開花を心待ちにする人が多く、南半球の桜とも呼ばれている植物です。
寒さに弱いため、日本国内で開花する場所は限られています。国内では、5月下旬~6月ごろに鑑賞できる場所があるため、美しい花を見たい場合は鑑賞スポットに足を運んでみましょう。
自宅では、羽のような形の葉を観葉植物として育てることが可能です。南国のムード漂う青々としたグリーンを楽しんでみてはいかがでしょうか。