アルメリアとはどんな花?花の特徴・花言葉・上手な育て方を紹介
アルメリアは、海に近い浜辺に自生していることから、ケルト語の「海に近い」という言葉を語源としいます。切り花に向くもの、山野草として栽培されているものがあり、花色は赤・白・ピンク。春には、かわいい小さな花がかんざしのように咲きます。
アルメリアとは?
アルメリアの花名の語源は「海に近い」です。アルメリアは沿岸の土地に自生していることから、塩分が多い土地でも元気にかわいらしく咲いています。アルメリアは、もともとヨーロッパや北アフリカ原産のイソマツ科の植物です。イソマツ科の植物の花はカサカサしていますが、アルメリアもドライフラワーのような手触りです。
一般的なアルメリアは、細く長い茎に直径2cm程度のボール状の小花を、大型種ではゴルフボール大の花をつけつけます。花色はピンク・赤・白、ライラック色とあり、3月から5月まで開花します。花色も和名はハマカンザシ、夏にも冬にも強くとても丈夫な植物です。春先からかわいらしい小花でガーデンを彩ります。
アルメリアの基本情報
アルメリアの基本情報を紹介します。
科・属 | イソマツ科、 ハマカンザシ属(アルメリア属) |
和名 | 浜簪(ハマカンザシ)、松葉簪(マツバカンザシ) |
英名 | Thrift(スリフト)、Sea thrift(海のスリフト)、Sea pink(海のナデシコ) |
学名 | Armeria(アルメリア) |
花の色 | 赤、ピンク、白 |
原産地 | ヨーロッパ、北アフリカなど(北半球に多い) |
開花時期 | 3月~5月 |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
草丈・樹高 | 30~50cm |
耐寒性・耐暑性 | どちらも 強い |
特性・用途 | 常緑性、切り花、ロックガーデン |
アルメリアの特徴
アルメリア属には約50種ほどがあります。アルメリアは平地の海岸などの岩場から、2,000m以上の高山まで分布し、草丈もさまざまです。
一般的に流通している品種は、アルメリア・マリチマ(Armeria maritima)で、園芸品種も多くあります。高山性のシュードアルメリア種(A. pseudarmeria)は草丈・花丈が50cmになるものもあり、葉も大きく、花はゴルフボール大と全体にボリュームがあり、切り花として栽培されることが多いです。ジュニペリフォリア種(A. juniperifolia)は、草・花丈は短く地面を這うように咲きます。山野草として栽培され、ロックガーデンや花壇の縁取りに向いています。
アルメリアは、春に咲く多年草ですが冬の寒さにあてるのがコツです。最近は寒さを必要としない品種も育成され、開花期間が長くなりました。種からかんたんに栽培できます。
アルメリアの開花時期・見ごろの時期
アルメリアは春が旬の花です。花持ち期間は2~5日程度ですが、切り戻しで次から次へと咲きます。
開花時期
アルメリアの開花時期は3~5月です。
見ごろの時期
アルメリアの出回り時期は3~5月です。
アルメリアの花言葉・由来
学名「Armeria(アルメリア)」はケルト語の「海に近い」という意味です。アルメリアが海岸に自生していることに由来するといわれています。
和名の「浜簪(ハマカンザシ)」は、浜辺に咲く花がまるでかんざしのように見えることから名付けられたとされています。「松葉簪(マツバカンザシ)」とも呼ばれます。
英語では「Thrift(スリフト)」「Sea thrift(海のスリフト)」「Sea pink(海のナデシコ)」などの名前があります。
アルメリアは2月29日、3月2日、3月30日の誕生花です。誕生日のプレゼントに、アルメリアの鉢や寄せ植えと花言葉を添えてプレゼントするのもいいですね。
花言葉
アルメリアの花言葉には「同情」や「思いやり」、「共感」などがあります。アルメリアの英語の花言葉は「sympathy(同情、思いやり、共感)」となっています。
花言葉の由来
アルメリアの英名「Thrift(スリフト)」には倹約や節約という意味があります。アルメリアの花言葉「共感」・西洋では「sympathy」の由来は、倹約や節約(Thrift)に共感(sympathy)するという説があります。
アルメリアの種類・品種
アルメリアの品種では、ポピュラーな「アルメリア・マリチマ」、主に切り花用として栽培される大輪の「シュードアルメリア」、草丈が5~7mmと極端に短く這うように咲く「アルメリア・ジュニペリフォリア」(山野草として扱われることが多い)があります。いずれも、暑さに強く寒さにも強いですが、蒸れには弱いです。
ほかにも、「エンゼルボール」(花が濃い桃色で中型種、草丈は30cmくらい、交配種)、「ジョイスティック・ミックス」(草丈40cm)、「バレリーナ」シリーズは「シュードアルメリア」に分類されますが、中型~大型種で、花色は赤・白のほかにライラック色のものがあります。
アルメリア・マリチマ
アルメリアは花色の濃淡や多少の大きさの違いがあるものや、白花種、斑入り葉、銅葉など、多様です。アルメリア・マリチマは一般的なアルメリアを意味しています。強健で寒さや乾燥にも強く、花の色はローズ、白色です。草丈・花丈は15cm前後となっています。
アルメリア・シュードアルメリア
シュードアルメリアの観賞用の栽培品種にアルメリア・バレリーナがあります。アルメリア・バレリーナは、ポルトガルが原産地、常緑多年草です。大型で切り花用に栽培されています。花期は3~5(~8)月、草丈は25~50cmです。花色はピンク色やローズピンク色、白色、赤色、ライラック色などの品種もあります。花の直径は約5cm、ゴルフボール大の花序をつけます。花が終わって、6~8週後に種子ができます。
アルメリア・ジュニペリフォリア
アルメリア・ジュニペリフォリアは山地の岩場に自生し茎が地上を這い、クッション状に生育、愛らしい淡桃色花を一面に咲かせます。
原産地はスペイン、ポルトガル、地中海沿岸で学名はArmeria juniperifolia、Armeria caespitosa (A.juniperifolia)です。和名はヒメハマカンザシ(姫浜簪)、マツバナデシコ(松葉撫子)、ヒメカンザシ(姫簪)です。英名はsea pink、thriftとなっています。
アルメリア・ジュニペリフォリアは、常緑多年草で自然開花期は5月~7月、草丈は5~10cm、花径は5~7mmと短いです。花色は淡桃~淡紫、白色です。散形花序という咲き方で、花軸が非常に短いため、放射状に花柄が伸びているように見えるのが特徴です。
アルメリア育て方・栽培方法
アルメリアは海岸に自生するとても強い植物です。海岸の環境がアルメリアに適した環境ですので、どんな環境なのか思い浮かべましょう。海岸は砂ですので水はけは非常によいです。夏には土や砂が非常に熱くなり放射熱もあります。まわりには木など日陰を作るものがありません。嵐では雨風が強いでしょう。アルメリアに適した環境は「日当たりがよくて風通しの良い、水はけの良いところ」です。
栽培環境
アルメリアの栽培の弱点は「蒸れ」です。強い日ざしや寒さに潮風にも強く、海辺のような砂地、岩場のようなやせ地でも育つます。ただ蒸れには弱いので、真夏の高温期には肥料を多く上げ過ぎないようにし、多湿には水やりの仕方に注意し対策をしましょう。アルメリアは日当たりが悪いとよく育ちません。根は直根性で、地中深く根が張りますが細根も多く出ます。