カタクリ(片栗)の花言葉・由来|花の特徴や誕生花は?怖い意味も?
初春に咲いて春の訪れを知られてくれるカタクリ。うつむいて花を咲かせることが特徴的で、日本でも古来から人々に親しまれてきました。そんなカタクリにはどんな花言葉が存在するのでしょうか?由来やカタクリにまつわるその他豆知識も合わせて紹介します。
カタクリ(片栗)の花言葉の意味と由来
カタクリにはどのような花言葉が存在するのでしょうか?由来なども合わせて紹介します。
カタクリ全般の花言葉
カタクリには、「初恋」「寂しさに耐える」「嫉妬」などの花言葉が存在します。
カタクリの花言葉の由来
それぞれの花言葉の由来を紹介します。
花言葉「初恋」
花言葉「初恋」は、うつむいて咲く様子が、まるで恥じらってしまい自分の想いを上手く伝えられない、せつない初恋の気持ちを連想させることに由来するとされています。 日本が原産地とされるカタクリは、『万葉集』などの和歌にも、控えめで可憐な花(少女として詠むなど)として親しまれています。
花言葉「寂しさに耐え抜く」
花言葉「寂しさに耐える」も同様に、下を向いてうつむいて咲く様子に由来します。また一説には、地中で休眠する期間が長いカタクリの特徴も関係しているともいわれています。
花言葉「嫉妬」
木陰や山中で密かに花を咲かせるカタクリには、「嫉妬」といった花言葉も存在します。うつむいて咲く姿や紫色のとがった花の形を嫉妬の炎に見立てていることが由来といわれています。
カタクリの西洋(英語)の花言葉
カタクリの花言葉は英語で「First love(初恋)」「Endure loneliness(寂しさに耐える)」「jealousy(嫉妬)」です。
カタクリ(片栗)の花名(和名・英名・学名)と由来
カタクリの和名・英名・学名にはそれぞれどのような由来が存在するのでしょうか?
カタクリの花名(和名)とその由来
カタクリはこの植物の和名です。
日本人とカタクリの歴史は長いこともあり、この和名がつけられた起源は諸説あります。
- 籠が傾いたように咲く花姿から「かたかご(堅香子)」と呼ばれていた
- 小さな百合に似ていることから「かたこゆり」と呼ばれていた
- 鹿子模様の葉を一枚だけつける特徴から「かたはかのこ(片葉鹿子)」と呼ばれていた
昔の日本人がつけたこれらの呼び名が転じて、現代の和名「カタクリ」が誕生したとされています。
カタクリの花名(英名)とその由来
英名は「Katakuri」「Dogtooth violet(犬歯のスミレ)」です。
和名と同じように呼ばれるのは、原産地が日本であるためだと考えられます。また、「Dogtooth violet」は、カタクリの花びらが犬の歯のように見えることに由来します。
カタクリの花名(学名)とその由来
カタクリの学名は「Erythronium japonicum(エリスロニウム・ジャポニカム)」です。
「Erythronium」は、ギリシア語で赤を意味する「erythros」が語源で、ヨーロッパ原産のカタクリの原種が赤い花を咲かせることに由来しています。
カタクリ(片栗)と万葉集
日本では古くから自生するカタクリは、奈良時代の万葉集にも詠まれています。ここでは、その中でも有名な貴族・歌人である大伴家持の作品を紹介します。
少女たちが集まってにぎやかに水をくむ姿を、群生するカタクリの姿に託して詠んだ歌です。大伴家持の優れた感性が表れている、非常に素敵な作品ですね。
カタクリと片栗粉
精製量が少ないため、現在流通している片栗粉の多くはジャガイモ(ばれいしょ)やサツマイモから抽出されるデンプン粉で作られています。しかし、かつてはカタクリの鱗茎(球根)から抽出されるデンプン粉が用いられていたのです。そんなばれいしょでん粉が未だに片栗粉と呼ばれているのには、一体どんな背景があるのでしょうか?
誕生花がカタクリ(片栗)なのは何日?
カタクリは、1月28日、3月24日の誕生花です。
カタクリ(片栗)の基本情報
カタクリの基本情報は以下の通りです。
科・属 | ユリ科・カタクリ属 |
和名 | カタクリ(片栗) |
英名 | Japanese dog’s tooth violet |
学名 | Erythronium japonicum |
花色 | 紫・白・ピンク・黄 |
原産地 | 日本、東アジア |
開花期 | 3月~4月 |
カタクリの季節・開花時期
カタクリは日本各地で栽培されています。花が咲く季節はまだ寒さが感じられる初春ですが、温暖な場所では3月下旬が見頃であったり、比較的寒い地域では6月頃であったりと、場所や地域によっては見頃になる時期が異なります。