トマトの栽培方法を紹介。家庭菜園でできる植え付けや育て方の注意点
トマトを家庭菜園で育ててみたいと思う人も多いでしょう。トマトは初心者には栽培が難しいといわれがちですが、トマトの状態を把握し、適切な作業を行っていれば、おいしいトマトは十分育てられます。植え付けから育てるまでの注意点について解説します。
ベランダ菜園でトマトを育てよう
ベランダ菜園でトマトを育てたいと思っても、苗をいつどのように選んで購入すればよいか分からない人もいるのではないでしょうか。
トマトは品種によって栽培が難しい品種もあるため、ベランダ菜園にはじめて挑戦する人は苗をどう選ぶかも大切です。
苗の購入時期
トマトの苗は、5月上旬ごろに購入するのがおすすめです。種から育てたいという人もいるかもしれませんが、種から育てるのは難しいため、初心者の場合は苗から購入しましょう。
苗は種と比べると値段が高いですが、初心者でも育てやすいです。また、トマトはある程度成長すれば、挿し木をして増やせるため、収穫量を増やすことも期待できます。
苗はどう選ぶの?
ベランダ菜園の初心者であれば、ミニトマトの苗を購入するとよいでしょう。ミニトマトは栽培難易度が低く、剪定などの作業がないため、初心者でも挑戦しやすいです。
トマトの苗は緑の色が濃く、子葉がついているものを選んでください。葉の厚みがあるものがよいですが、触るのはトマトに悪影響となってしまうため、極力触れないようにします。苗の先端の新芽に勢いがあるものは、生育が早いことが期待できます。
虫がついておらず、蕾や花がついているものであれば安心です。苗によっては蕾や花をつけず実がならない場合もありますが、すでに花や蕾があるものであれば、そのような心配はありません。
栽培に必要なものを選ぶポイント
ベランダ栽培でトマトを育てるのに必要なものは、プランター、用土、支柱です。しかし、何でもよいわけではなく、トマトに合ったものを選ばなければいけません。
栽培に必要なものと選ぶポイントを解説します。
プランター選びは深さが大切
ミニトマトの根は横と縦に伸びるため、ある程度大きなプランターが必要です。高さ、幅、奥行きが最低でも30cm以上あるものを選びましょう。
プランターが小さいと十分に根を張れず、実の大きさや収穫量に影響します。素材はプラスチックや陶器、テラコッタ、木製のものなどがあります。材質によって多少の違いはありますが、どれを選んでも大きな問題はありません。
用土はバランスのいいものを
用土は野菜用の土を選びましょう。元肥が入っているものであれば、肥料を混ぜずに済みます。トマト栽培用の土もあるため、そちらを使うとよいかもしれません。
鉢底の石も排水性を確保するために必要です。パーライトや日向石、軽石などがありますが、どの種類でも問題なく利用できます。
支柱も初めから準備しておこう
トマトは育ってくると支柱が必要になるため、最初から支柱を購入しておきましょう。支柱は苗一つに対して、75cmのものを1本、120cmのものを3本購入しておきましょう。
支柱は、トマトの茎が折れないよう支える役割があります。ある程度まで大きくなったら、3本の支柱をやぐらのように立てて枝を支えるようにしてください。
トマトの植え付け手順
トマトを生長させるためには、植え付けのときにトマトを傷つけないようにすることが大切です。ここでは、トマトを植え付ける手順を解説します。
土の量に注意しながら土台づくり
まずはプランターに土を入れて、苗を植えるための土台を作りましょう。まずはプランターをきれいに洗っておき、プランターの底に鉢底石を敷き詰めてください。その上に土をのせていきます。このとき、水をあげたときに土が流れないよう、土を入れる量は調整します。
肥料が含まれていない土の場合はこのタイミングで土と肥料を混ぜ合わせてください。
苗に吸水させてから植え付け開始
土台の準備が完了する2時間ほど前に、苗にたっぷりと水をあげましょう。水をしっかりとあげると、ポットから苗が簡単に抜け、苗が傷つくのを予防できます。
土に苗が入るくらいのくぼみを作り、その中に苗を植え付けましょう。人差し指と中指で苗を挟むようにすると、傷めにくいです。
苗を植えたら、土と根を馴染ませるために、水をしっかりと与えます。
支柱を立てて誘引しよう
苗の植え付けが終わったら、支柱を立てて誘引します。誘引とは苗と支柱を結びつける作業です。支柱を立てておかないと、トマトが成長したときに自重に耐えきれず茎が折れてしまいかねません。
苗から少し離した位置に、支柱をまっすぐ立てます。そのあと麻紐で少し緩めに苗と支柱を結んでください。茎は成長する過程で太くなるため、ある程度余裕をもたせます。
苗が成長するのに合わせて、1週間に1度の頻度で誘引作業を行ってください。
日々の手入れ方法は?
トマトは時期に合わせ、適切なお手入れをすることが大切です。水やりのタイミングや追肥のタイミング、病害虫がいないか確認することも忘れないようにしましょう。日々のお手入れとして何をやったらよいか、解説します。
まずは栽培環境を整えよう
トマトが生育しやすいのは、日当たりと風通しがよい環境です。ベランダであれば、雨が直接当たらない場所がよいでしょう。
トマトは寒い時期が10日以上続くと、生育に影響します。葉や茎が紫になっていれば、その影響があると考えましょう。その場合は寒冷紗やネットを被せるか、日の当たる温かい場所に移動させてください。
特に日当たりのよさは重要なポイントです。日当たりが不十分な場合、花が咲かず、実がつけられない可能性もあります。
水やりは朝が基本
トマトの水やりは、朝に1回としましょう。朝に水をあげることで、トマトがしっかりと成長しやすくなります。
このとき、水が過剰にならないよう注意が必要です。水をあげすぎると根腐れの原因にもなります。土が乾燥してから与えるようにし、水は鉢植えの場合であれば、鉢の底から水が流れるくらいまで与えてください。
水が葉や茎に当たらないようにすることも大切です。葉や茎に当たることで、湿度が上がり、病気になりやすくなります。
追肥のタイミング
トマトの追肥のタイミングは、最初に実をつけてからが1回目のタイミングです。ただし、トマトは肥料過多になると、生育が難しくなるため、生育状況を見極めることが大切です。