アマリリスの水やり方法は?基本情報や育て方のコツも紹介
ユリに似た大輪の花を咲かせるアマリリス。育て方はあまり難しくありませんが、水やりのタイミングは重要です。鉢植えや地植え、季節によっても水やりの方法は異なります。水やりの方法と手入れや管理など、毎年きれいな花を咲かせるためのコツを紹介します。
アマリリスとはどんな花?
アマリリスは、ユリに似た大輪の花を咲かせる球根植物です。1本の茎に数個の花が咲くので、鉢に球根を1球植えるだけでも見ごたえのある豪華な花を楽しめます。花の色や形にはさまざまな種類があり、品種が多いのも魅力の一つ。鉢植えにして室内で育てるのも可能です。
アマリリスの球根や花、葉、茎には毒性があります。犬や猫が誤って食べてしまうと、下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす場合があるので注意してください。念のため、植え付けや植え替えの際には手袋をして作業したほうがいいでしょう。
アマリリスの基本情報
アマリリスの基本情報です。 科・属:ヒガンバナ科ヒッペアストルム属 和名:ジャガタラズイセン 英名:Amaryllis、Barbados lily 学名:Hippeastrum 花の色:赤、白、ピンク、オレンジ、黄色、紫、緑、複色など 原産地:中央アメリカ、南アメリカ 開花時期:4~6月、10月頃
アマリリスの特徴
アマリリスは10~20cmほどの大きな花を、太い茎にいくつも咲かせます。草丈は40~80cmほどで、大輪から中輪、小輪、八重咲きなど多くの種類がある人気の花です。原種は約80種類ですが品種改良が進み、現在では数百種類の園芸品種があるといわれています。
アマリリスは茎と葉が同時に成長するのが特徴です。茎の中が空洞のため折れやすいですが、支柱を立てるなどの対策をすると折れにくくなるでしょう。葉は光沢のある緑色で、30~50cmまで伸びます。開花後は葉だけが残り、冬になると枯れて地上部はなくなりますが、翌年にまた花を咲かせます。
アマリリスの開花時期や見頃の季節
アマリリスの開花時期は、春咲き品種なら4~6月、秋咲き品種なら10月頃です。成長速度が速く、球根を植えてから2カ月ほどで花を楽しめるのも魅力。秋に出回るオランダ産の鉢植えやポット苗も、室内で育てると2カ月ほどで花が咲きます。
アマリリスは切り花としても人気が高く、アレンジメントや花束に利用されます。花持ちは7~10日ほどで、つぼみの状態で購入すると花が次々に咲いていく様子を楽しめますよ。切り花は通年流通していますが、11~2月の冬場に多く出回ります。
アマリリスの花言葉
アマリリスの花言葉は、誇り・おしゃべり・内気・すばらしく美しい・強い虚栄心です。
アマリリスを育てる時に必要な準備
アマリリスは、一度球根を植えれば毎年花を咲かせる多年草です。手入れもあまり必要なく、置き場所や水やりなどに注意すればきれいな花を咲かせます。鉢植え、地植えどちらでも栽培が可能。やや寒さには弱いので、寒冷地では温度管理ができる鉢植えでの栽培がおすすめです。
鉢植えの場合は直径20~30cmほどの大きさの鉢を選び、鉢底に入れる軽石や鉢底石なども用意しましょう。アマリリスの栽培に適した用土や、球根の選び方などを詳しく説明します。
日当たり・置き場所
アマリリスを育てる環境は、日当たりと風通しの良い場所が適しています。鉢植えの場合は、夏は直射日光が当たらない半日陰、梅雨時期は雨が当たらない場所に置きましょう。冬に室内で育てる場合は、明るくて暖かい場所に置いてください。地植えの場合、冬はマルチングや盛土をして防寒対策をします。
用土・土作り
アマリリスは、水はけと通気性が良く、適度に保水性がある土を好みます。鉢植えなら市販の草花用培養土でよいでしょう。土を混ぜ合わせて作る場合は、赤玉土6、腐葉土3、パーライト1の割合でブレンドするのがおすすめです。
地植えなら水はけのよい場所を選び、腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきます。水はけが悪い場合は、パーライトも混ぜるとよいでしょう。
球根や苗の準備
アマリリスの球根は2~3月頃に多く出回ります。球根を手に取り、大きくて重みのあるものを選びましょう。また、カビや傷がないか確認してください。
アマリリスの苗は秋~春にかけて出回ります。葉の色が良く、カビや傷、虫などがついていないものを選びましょう。また、ポットの状態のまま育てられるポット植えも販売されています。温度処理を施しているので冬でも室内で花を楽しめますよ。
アマリリスの水やり方法
アマリリスは加湿に弱いので、水やりは控えめにするのがポイントです。土が湿っているのに水やりをすると、根は溺れたように呼吸ができない状態になってしまいます。土が乾いてから水やりすると、水によって空気が押し出され、新しい空気に入れ替わります。新しい空気が入ると根のすみずみに酸素が行き渡るので、アマリリスが元気に育つでしょう。
水やりのタイミングはとても重要です。水やりをする場合は朝から午前中の時間帯がよいでしょう。鉢植えや地植え、季節ごとの水やりについて詳しく説明します。
鉢植え・ポット植えの場合
鉢植えの場合は、土が乾いていれば1日1回水やりします。鉢底から少し水が流れる程度の量が目安。土が湿っているようだったら、水やりは不要です。常に受け皿に水が溜まっていると球根が腐る場合があるので、受け皿に溜まった水は捨てるようにしてください。球根を植え付けた後は、葉が伸びるまでは水やりを控えめにします。球根を急激に吸水させると腐る場合があるので注意しましょう。
ポット植えの場合は、購入後にたっぷりと水を与えてください。その後は週1回程度、土が乾いたら水やりします。
地植えの場合
地植えの場合は、雨などで得られる水分だけで十分ですので、ほとんど水やりをしなくてもよいでしょう。雨が長期間降らない時や、真夏の暑い時期、極度に乾燥している時などに水やりを行います。乾燥気味に育てるのがポイントです。
季節ごとの水やり方法
土が乾いてから水やりを行うのが基本ですが、季節によって水やりの方法が異なります。季節ごとに適した水やりは次の通りです。
・春:植え付けに適した時期ですので、植え付け後に水やりし、10日ほどは水を与えないようにしてください。後は鉢植えの水やりと同様に、土が乾いてから水やりします。 ・夏:土が乾いてから、たっぷりと水やりします。 ・秋:葉が黄色くなり、枯れ始めたら水やりは控えます。 ・冬:水やりは不要です。完全に乾いた状態にし、たまに湿り気を与える程度にして管理します。春になったら水やりを再開しましょう。
アマリリスの育て方のコツ
アマリリスは初心者でも育てやすい花です。きれいな花を咲かせるには水やりのタイミングだけでなく、肥料の与え方や開花後の管理も重要。それほど手間はかからないので、アマリリスを毎年きれいに咲かせるためのコツを知って実践してみましょう。
肥料の与え方
アマリリスは植え付けの時に肥料を与えると、根を傷めてしまうので、最初は肥料を与えずに育てます。葉が出始めてから開花するまでは、たくさんの栄養分が必要になるため緩効性肥料を与えましょう。
葉が伸び続けている間は1カ月に2回程度、水の代わりに液体肥料を与えます。また、緩効性肥料は2カ月ほどで効果が切れるので、追肥を施してください。真夏の8月頃や、植え替え時、11~4月までの休眠期は肥料を控えましょう。
開花後の管理
アマリリスの花が咲き終わったら、花がら摘みを行います。茎を残して花の付け根部分を切り取るとよいでしょう。その後、徐々に茎も枯れてくるので葉を残し、茎を根本から切り取ってください。気温が下がる頃に葉が枯れてきたら、枯れている葉を根本から切り取ります。枯れていない葉はそのまま残しておきましょう。8枚程度葉が残っていれば、翌年も花を咲かせます。