胡蝶蘭のお手入れ方法!水やりや肥料、季節ごとのお手入れポイント
お祝いなどでいただいた胡蝶蘭のお手入れ方法は知っていますか?胡蝶蘭はお手入れ次第で何年も楽しむことができるお花です。基本的なお手入れから季節ごとのお手入れポイント、お花が終わったあとの植え替え方法などを詳しくまとめました。
オフィスや家庭での胡蝶蘭のお手入れで大切なこと
胡蝶蘭のお手入れで大切なポイントは、温度管理・置き場所・水やり・肥料の頻度です。また、お祝いなどでいただく胡蝶蘭のほとんどはラッピングがされていますが、ラッピングの取り扱いも胡蝶蘭を長持ちさせるためには大事なポイントです。それぞれについて詳しく説明していきます。
胡蝶蘭が心地よい温度を保つ
胡蝶蘭にとって心地よい温度は15度〜25度といわれています。冬は最低10度まで、夏は最高30度くらいまで大丈夫だそうですが、できれば20度前後を保ってあげることが胡蝶蘭にとっても心地よく、長持ちさせるためにも良いでしょう。極端な温度変化は胡蝶蘭が枯れてしまう原因になるので注意してあげてくださいね。
風通しの良い場所に置く
胡蝶蘭は陽当たりが良く、風通しの良い場所に置いてください。屋外だと天候を気にしなければいけないので、室内に置くことをおすすめします。室内では、直射日光とエアコンの風が直接当たらないようにしてください。レースのカーテン越しの明るい場所が最適です。
屋外で胡蝶蘭を育てる場合も室内と同様、直射日光は避けてください。明るい日陰に置いたり、遮光ネットなどを使うと良いでしょう。また、胡蝶蘭は寒さに弱いので、冬の時期は室内に入れてあげてくださいね。
水やり・肥料はあげすぎない
胡蝶蘭に水やりをする目安は、植え込み材料(バークやミズゴケなど)がしっかり乾いてから水を上げるのが鉄則です。水やりの頻度は季節や温度によって変わってきますが、1週間〜10日に一度の頻度でOKです。
水やりのポイントは、常温に近い温度のお水を、1株ごとに与えることです。 お水の量は1株ごとにコップ1杯が目安です。また、水やりは午前中がおすすめです。午後は陽に当たる時間が少なくなるため、水やりをした後に乾きにくくなるためです。水やりの後は、鉢の受け皿に溜まった水は必ず捨てて、しっかり水切りをしてください。
また、肥料もあげすぎないよう注意してください。 胡蝶蘭は出荷時に肥料を与えられている場合が多いので、しばらくの間は肥料を与えなくても育ちます。基本的にはお花が咲いている間は肥料は必要ありません。
次に肥料をあげるのは、胡蝶蘭の成長期である夏に、新しい根が伸びてきているタイミングが良いでしょう。洋ラン用の液体肥料を薄めてあげてください。液体肥料は水やりの代わりになります。必ず使用方法を確認したうえであげてくださいね。
花びらには触れない
お手入れのときに、胡蝶蘭の花びら、特におしべには触れないように注意しましょう。胡蝶蘭のお花はとても繊細で、触れただけでもおしべが受粉をしたと勘違いし、枯れてしまう原因になってしまうのです。また、カーテンが風になびいて胡蝶蘭に触れてしまったりしないよう注意してください。
ラッピングは外す
プレゼントとしていただいた胡蝶蘭にはすてきなラッピングがされている場合が多いですが、胡蝶蘭のためにはラッピングはなるべく早めに外してあげてください。ラッピングをしたままですと、水やりをした際の水分が鉢底から出て行かないので、鉢の中が蒸れてしまい、根腐れの原因になります。
オフィスなどで、どうしてもラッピングをしたまま飾っておきたい場合は、鉢底のラッピングの部分に切れ目を入れて、鉢底から水分が出て行くようにしてあげてくださいね。
季節ごとのお手入れ方法
胡蝶蘭のお手入れ方法をご紹介してきましたが、日本には四季があり、季節ごとに気温や湿度など環境が変化します。季節ごとのお手入れ方法を知って、より胡蝶蘭を長く楽しめるようにしましょう。
春のお手入れ
春の胡蝶蘭の置き場所は、陽の当たるレースのカーテン越しが良いでしょう。室温は15度くらいをキープしてあげてください。夜も同じくらいの温度をキープできる場合は、置き場所を移動する必要はありません。
水やりは10日に一度くらいの頻度で、室温に近い温度のお水を1株ごとの根元に与えてください。 お水の量はコップ1杯(150cc)が目安です。
梅雨のお手入れ
梅雨時期も春と同様、陽の当たるレースのカーテン越しに置いてあげましょう。この時期は湿度が高くなるので、風通しも気にしてあげてください。胡蝶蘭は湿気を好みますが、蒸れすぎると病気の原因になるので注意が必要です。
水やりも春と同様の頻度でOKです。 この時期は肥料をあげてください。1ヶ月に一度の頻度で、お水の代わりに2,000倍ほどに薄めた洋ラン用の液体肥料をあげましょう。水やり代わりなので、量は1株ごとにコップ1杯(150cc)が目安です。
夏のお手入れ
夏も陽の当たるレースのカーテン越しに置いてOKですが、日差しが強いので、遮光カーテンなどで50%ほど遮光した風通しの良い場所に置きましょう。夏は特にエアコンの風が直接当たらないよう注意してください。また、西日はあまり良くないので、午前中に陽をあててあげるようにしてください。
夏の水やりは、1週間に1度くらいの頻度で、コップ1杯(150cc)のお水をあげてください。葉っぱへの霧吹きは不要です。 肥料は梅雨時期と同様に、1ヶ月に一度、お水の代わりに2,000倍ほどに薄めた洋ラン用の液体肥料をコップ1杯(150cc)あげましょう。
秋のお手入れ
春と同様、風通しの良い、陽の当たるレースのカーテン越しにおきましょう。曇りの日はガラス越しに陽を当ててあげてください。秋も室温15度以上をキープできる場合は夜間の移動はしなくて大丈夫です。
秋の水やりは、10日に1度くらいの頻度で、1株ごとの根元にコップ1杯(150cc)を目安に与えます。空気が乾燥している場合は、葉っぱへの霧吹きをしてくださいね。 休眠の準備に入るこの時期は、肥料は必要ありません。
冬のお手入れ
冬は日中はレースのカーテン越しに陽が当たる場所に置きましょう。胡蝶蘭は寒さに弱いお花なので、気温が冷え込む夜間は暖かい場所に移動してください。ダンボールで囲ったり、新聞紙で覆ったりするなど工夫してあげてくださいね。極端に寒いと、お花が凍傷になってしまうことがあるので注意です。室温をキープするようにしてあげてください。
水やりは20日に1度程度の頻度で、1株ごとの根元に、室温に近い常温かぬるま湯のお水を与えてください。この時期に水が多いと根腐れの原因になりますので、お水の量はごく少量で大丈夫です。お水を与える時間帯は暖かい午前中が良いでしょう。
冬は、気温が低くなるので、株が湿っている状態が多くなります。20日経っていても、株が湿っている場合は水やりは必要ありません。しっかり乾いていることを確認してからお水を与えてくださいね。葉っぱへの霧吹きは毎日行ってもOKです。冬は休眠期なので、肥料は必要ありません。
胡蝶蘭のお花が終わったあとのお手入れ方法
胡蝶蘭を長持ちさせるために植え替えをしてあげましょう。 プレゼント用の胡蝶蘭はお花を華やかに見せるため、3本立てや5本立てのように株を数本寄せ植えした状態で出荷されています。しかし、そのままの状態だと通気性が悪いため、根腐れしてしまうことがあるからです。ひとつの鉢に1株ずつ植え替えするようにしましょう。
胡蝶蘭の植え替え時期と頻度
胡蝶蘭の植え替えの時期は、お花が咲き終わった4月〜6月頃が最適です。また、植え替えの頻度は2年に1回程度にしましょう。頻繁な植え替えは、根にダメージを与えてしまうためです。
胡蝶蘭の植え替え方法
まず、胡蝶蘭の植え替えに必要なものを準備しましょう。
- 用土 ミズゴケやバークを選びましょう。もともとの用土から変更しても構いません。
- 鉢 バークの場合はポリポット鉢、ミズゴケの場合は素焼き鉢が適しているので、用土に合った鉢を選びましょう。 また、鉢のサイズは胡蝶蘭の株の大きさに合わせて4号〜5号鉢あたりのものを準備しましょう。小さめがおすすめです。
そのほか、肥料やハサミも用意してくださいね。 次に胡蝶蘭の植え替え方法を紹介します。