胡蝶蘭のお手入れ方法!水やりや肥料、季節ごとのお手入れポイント
胡蝶蘭の植え替え方法
用土の種類によって、植え替えの手順が異なります。はじめに共通の手順をふんで、次に用土の種類ごとの手順をおこないましょう。
【共通】
- 花芽をハサミで切って取り除く
- 根を傷つけないように、腐った根や古い用土を綺麗に取り除く
- 虫除けのため、鉢底に鉢底ネットを敷く
【用土がミズゴケの場合】
- 水で湿らせたミズゴケを、植え替える鉢より一回り大きくなるように株元にしっかり巻きつけて植えこむ
- 植え替え後、15日から20日程度は水を与えないようにする
- その後は10日に1度程度、コップ1杯のお水を与える
【用土がバークの場合】
- バークをひとつかみ、鉢の中に入れる
- 固形肥料を入れ、その上にもう一度バークをひとつかみ入れる(肥料が根に直接触れないようにすること)
- 株を鉢の中心に植え込み、周りにバークを敷き詰める
- 植え替え後、1週間程度は水を与えないようにする
- その後は1週間に1度程度、コップ1杯のお水を与える
胡蝶蘭をもう一度咲かせる方法
胡蝶蘭はお花が散ってしまっても、株が生きていれば何度でもお花を咲かせてくれる、生命力の強いお花です。胡蝶蘭をもう一度楽しむためのお手入れ方法をご紹介します。
次の年にお花を咲かせたい場合(基本のやり方)
花茎を根元からカットしてください。根元からカットした場合、株が強くなるので、長く何年もお花を咲かせることができます。株を健康に育てることができるので基本的にはこちらの方法をおすすめします。
環境やお手入れによりますが、上手くいけば、次の年の春にはお花を楽しむことができるでしょう。場合によっては2〜3年かかることもあるそうですが、気長に待っていれば、またお花を咲かせてくれるでしょう。
すぐにお花を咲かせたい場合
花茎を根元からではなく、先端から3分の1くらいの場所でカットします。カットした花茎の節から新しい芽が伸びてきます。環境やお手入れによりますが、早ければ数ヶ月でお花が咲きます。
ただし、この場合は株が弱まってしまうため、次の年にはお花を咲かせてくれない可能性があります。長く胡蝶蘭を楽しみたい場合は基本の方法で、根元からカットしてくださいね。
胡蝶蘭が枯れてしまったら
胡蝶蘭のお手入れをしていても枯れてしまうことがあるでしょう。胡蝶蘭が枯れてしまったら、胡蝶蘭の様子をよく観察したうえで対処するようにしましょう。
根腐れを起こしている場合
胡蝶蘭の葉にシワができて、ヨレヨレの状態になっている場合、根腐れを起こしている可能性があります。水を与えすぎてしまい、水分を吸収できなくなっている状態です。
株を鉢から抜いて、根の状態を確認してください。茶色く変色していた場合は根腐れを起こしています。もし芯の部分がまだ腐っておらず、残っている場合は、根腐れしている部分だけを取り除き、新しい鉢に植え替えするようにしましょう。
葉の状態が良くない場合
根腐れは胡蝶蘭が枯れる1番の原因ですが、根腐れ以外に、葉が枯れる場合があります。葉が枯れてしまった場合の状態と対処法をみていきましょう。
葉焼け
胡蝶蘭の葉が黒く焦げていたり、逆に白くなっている場合は葉焼け(日焼け)をしています。葉焼けは言うまでもなく、強い日差しに当たった場合に起きる現象です。胡蝶蘭に直射日光が当たっていないか、置き場所を見直すようにしましょう。特に夏の日差しは要注意です。一度葉焼けを起こしてしまった葉は、元の色には戻らないので注意してあげてくださいね。
寿命
胡蝶蘭の一番下の葉が黄色く変色してきている場合、病気ではなく寿命だと考えて良いでしょう。役割を終えた葉は黄色に変色し、薄くなり、シワシワに乾いてきます。シワシワになって完全に枯れた葉は取り除き、引き続き風通しの良い、直射日光のあたらない場所に置いてあげてください。寿命によって枯れ落ちた後は、新しい葉が生えてくるので安心してくださいね。
凍傷
胡蝶蘭の葉が、黄色く変色した後に半透明になっている場合、凍傷を起こしている可能性があります。お花が咲いている時に凍傷を起こしてしまうと、お花も枯れてしまいます。室温15度以上の暖かい場所に移動するようにしてください。特に冬場は室内に置いていても、夜間などは気温が低くなるので注意が必要です。
害虫
胡蝶蘭の葉の色艶が良くなかったり、葉の表面や裏側に小さな虫を発見したら、害虫による葉枯れの可能性があります。胡蝶蘭に発生しやすい害虫の特徴と対処法をご紹介します。
カイガラ虫
胡蝶蘭のお花に黒い点々があったり、葉に硬い殻をつけた虫がついている場合はカイガラ虫の可能性が高いです。カイガラ虫は完全に駆除することが難しい害虫です。一度付いてしまうと、すぐに全体に広がりどんどん胡蝶蘭を弱らせてしまうため、早めに対処するようにしてください。
幼虫の間は薬剤での消毒が有効ですが、成虫には効果がありません。殻のついた成虫を発見した場合は、綿棒やピンセット、歯ブラシなどを使って取り除くようにしましょう。
ハダニ
胡蝶蘭の葉に艶がなかったり、白斑ができていたり、葉がねじれていたりする場合は、ハダニがついている可能性が高いです。ハダニは葉の裏側についていることが多いので確認するようにしてください。
ハダニも胡蝶蘭を弱らせてしまうので、すぐに対処するようにしましょう。ハダニ用の薬剤をまくことで駆除することができます。また、ハダニは湿気に弱いので、霧吹きで水をかけたり、葉を濡れタオルで拭いたりすることでも効果があります。定期的に霧吹きをして、ハダニを予防しましょう。
胡蝶蘭を病気や害虫から守るためにできること
大切に育ててきた胡蝶蘭が病気になってしまったり、害虫に侵されてしまうのは悲しいものです。胡蝶蘭を病気や害虫から守る方法を知っておくと、悲しい結果にならずに済むこともあるでしょう。
- 根腐れを防ぐ! 胡蝶蘭は根腐れによって、免疫力も低下してしまい、病気にかかりやすくなってしまいます。置き場所や水やりの頻度に十分気を遣ってあげるようにしましょう。
- 胡蝶蘭や鉢に触れる前に手を洗う! 手洗いをすることで、病気にかかった鉢を触ったとしても他の鉢への感染を防ぐことができます。病気のかかり始めは見た目ではわからないことも多いため、手洗いが重要になってきます。
- 使う器具は殺菌消毒する! 植え替えの際などに使う、ハサミやピンセットは必ず殺菌消毒してから使用するようにしましょう。殺菌消毒の方法は、専用の水溶液や煮沸消毒があります。手洗いと同じく、作業する鉢ごとに消毒するようにしてください。
胡蝶蘭のお手入れは気楽に楽しみながらが大切!
胡蝶蘭のお手入れはポイントさえ押さえれば、そう難しいものではありません。胡蝶蘭は寿命が長く、お手入れ次第では何度もお花を咲かせてくれます。長く楽しむためにも、あまり気張らず、気楽に楽しみながらお手入れすることが大切でしょう。
まとめ
胡蝶蘭の基本的なお手入れから季節ごとのお手入れ、お花が終わったあとのお手入れや病気、害虫予防などをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?いくつかポイントがありましたが、胡蝶蘭は置き場所と水やりの頻度が特に大切なポイントです。胡蝶蘭は生命力が強く、長く楽しむことができるお花です。お手入れ次第では、毎年お花を咲かせてくれることもあるでしょう。ぜひ大切に育ててみてくださいね。