花が終わった胡蝶蘭を二度咲きさせる!花芽の付け方と管理方法
お祝いでいただいた胡蝶蘭、花が終わった後はどうしていますか?胡蝶蘭は花が終わった後も、きちんと管理をすることで花芽が付き、もう一度花を咲かせることができます。花芽の付け方やお手入れの基本をマスターして、胡蝶蘭をもう一度咲かせてみませんか?
花芽を付けて、もう一度胡蝶蘭を咲かせよう
胡蝶蘭のお花が終わったあと、もうその胡蝶蘭は咲くことがないと思っていませんか?お花が終わったからといって枯れておしまいとは限りません。胡蝶蘭は生命力が強く、寿命の長いお花なのでそう簡単には枯れません。引き続き、大切にお手入れしてあげることで花芽を付けてくれる可能性があります。花芽が成長すれば、胡蝶蘭の綺麗なお花をもう一度見ることができるかもしれません。まずは胡蝶蘭の花芽の基本を知りましょう。
胡蝶蘭の花芽とは?
葉と葉の間から少し出てきた芽の状態のものが胡蝶蘭の花芽です。胡蝶蘭は葉から花茎が伸びてお花を咲かせていますが、その花茎が伸びる前に出てきているものが花芽です。花芽は出てくる場所が決まっていて、上から数えて3枚目と4枚目の葉の間から出てきます。
花芽は基本的には1つしか出てきませんが、環境によってはいくつか花芽が出てくることもあります。とくに健康な株で、葉をたくさんつけているものは花芽がたくさん出やすいといわれています。花芽は通常、健康な葉が3枚以上あれば出てくるといわれています。たとえば6枚以上健康な葉をつけている場合は、2本花芽が出てくる可能性があります。
胡蝶蘭を二度咲きさせるためには花芽がポイント
胡蝶蘭を二度咲きさせるために必要なことは、花芽をふたたび付けることです。花芽が育ち花茎となり、蕾をつけて開花します。お花が枯れたら花芽を付ける準備を進めましょう。
- 根元に近いお花から取り除く
- 花茎をカットする
花茎をカットする前に支柱を抜く必要があります。贈答用の胡蝶蘭には、株と花茎を支えるために支柱がついています。花茎をカットするときには支柱のテープを外してください。カッターナイフなどで切れ目を入れると外しやすいですよ。
テープが外れたら支柱を抜きます。支柱はお花を固定するためにしっかり挿されているので、株元を押さえながら丁寧に引き抜いてくださいね。
花茎を切らずにそのままにしておくと、花茎が養分を吸い上げてしまい株に養分がいかなくなってしまいます。株の元気がなくなり、花芽を付けることが難しくなるので花茎は必ず切るようにしてくださいね。
胡蝶蘭の花芽と根は間違えやすい!写真などで見比べて
胡蝶蘭の花芽は根とよく似ているため間違えやすいといわれています。とくに生え始めは色や形がそっくりなので見分けがつかないこともあるでしょう。見分け方のポイントとしては、根はだんだんと白っぽくなり先端が茶色に変わってきます。
花芽は色が変わらず、緑色のまま伸びて、成長します。また、根は下向きに伸びていくのに対して、花芽は太陽を求めて上に向かって伸びていく習性があるといわれています。自分で見分けがつかない場合は、写真などで見比べてみるのも良い方法ですね。
胡蝶蘭の花芽が出る時期を知ろう
胡蝶蘭の花芽はいつ出てくるのでしょうか?胡蝶蘭のライフサイクル、花芽が出るまでのお手入れ方法をご紹介します。
胡蝶蘭の花芽はいつ?まずは胡蝶蘭のライフサイクルをチェック
胡蝶蘭の花芽は通常11月〜12月ごろ出てきます。その後、花芽が育っていくと長い花茎を出して先端に蕾をつけます。3月〜5月に開花し、美しい花姿を楽しめます。その後6月〜8月にはお花が咲き終わるので、花茎をカットしておきます。9月〜10月に早ければ花芽が出てきます。
ただし、これは一般的な胡蝶蘭のライフサイクルです。胡蝶蘭は季節に関係なく一年中入手することができますよね。その理由は丁寧に温室管理された環境で育てられており、花芽が付く時期もコントロールされているからです。そのため、ご紹介したライフサイクル通りにならない場合もあります。
花芽が出るまでの基本のお手入れと管理
花芽が出るのを待つ季節によってお手入れが少しずつ変わってきます。
春〜秋
胡蝶蘭にとって快適で、どんどん成長する時期です。風通しの良い暖かい場所に置きましょう。屋外に置いても構いませんが、屋内の方が温度や湿度の調整ができるので屋内のほうがおすすめです。
屋外に置く場合は害虫がつかないよう、台の上に置くなどして工夫してください。胡蝶蘭は直射日光が当たらない、レースのカーテン越しなどに置くようにしましょう。水やりは基本的に午前中がおすすめですが、夏の暑い時期は気温が下がってから水やりをするようにしてください。鉢の中で水温が上昇し、根腐れを起こす原因になります。
冬
胡蝶蘭は寒さに弱いので、屋内の風通しの良い暖かい場所に置きましょう。気温が下がる夜間は鉢をダンボールで囲ったり、毛布で覆ったりして気温が下がりすぎないように工夫をしてください。
室温が15℃以上あれば問題ありません。冬の水やりは暖かい午前中にするようにしましょう。また、暖房の風が直接当たらないように注意してくださいね。
胡蝶蘭に花芽を付ける方法
胡蝶蘭に、花芽をもう一度付ける方法をご紹介します。
まずは花が終わったら花茎を切ろう
お花が終わったらまずは花茎をカットします。お花を咲かせたい時期によってカットする場所が変わりますが、株の健康を考える場合は翌年以降にお花を楽しむ方法がおすすめです。長く何年も胡蝶蘭を楽しむことができますよ。
翌年以降にお花を楽しみたい場合(基本)
花茎を根元からカットします。株が栄養を蓄えることができ、株自体が強くなります。お手入れを続ければ、翌年にお花を咲かせてくれることがありますよ。
翌年にはお花が咲かないときもありますが、それは株がまだ栄養を蓄えている途中かもしれません。そのまた翌年にお花が咲く可能性があるので、諦めずに気長に待ちましょう。長期戦になるので、あまり気負わずにお手入れしてくださいね。
すぐにお花を楽しみたい場合
花茎を根元からカットせず、根元から3分の2くらいを残してカットします。うまくいけば1〜2カ月で花芽を出し、数ヶ月でお花が咲きます。花芽を付けるためには、健康な株であることが重要です。
健康な株の条件は、艶が良いいきいきとした葉が5枚以上あることです。本来は健康な葉が3枚以上あればOKとされていますが、こちらの方法は株が体力を消耗してしまうので、5枚以上あると安心といえるでしょう。
花が一度終わったら植え替えを
贈答用の胡蝶蘭は見た目を華やかにするため、いくつかの株が寄せ植えされています。寄せ植えされた状態ですと、通気性も悪く胡蝶蘭が成長しにくくなります。
そのため、お花が咲き終わったらひとつの鉢に1株ずつ植え替えをしましょう。植え替えの時期はお花が咲き終わる4月〜6月ごろがベストです。植え替えするごとに根が消耗してしまうので、2年に1回の頻度が目安です。
胡蝶蘭に花芽を付けるには、温度が大切
胡蝶蘭にとって最適な温度は18℃といわれています。35℃以上の高温では傷んでしまい、10℃以下になると成長が止まり、株が弱ってしまいます。
さらに7℃以下になってしまうと葉が傷み、枯れてしまいます。18℃をキープするのは難しいかもしれませんが、暑すぎたり寒すぎたりすることがないように気をつけましょう。
自然に育てた場合、5月頃または9月〜10月頃に花芽が出てくるでしょう。
一般的な胡蝶蘭は気温18℃の環境で40日ほどで花芽を付け、ミディ胡蝶蘭は20日ほどで花芽を付けます。花芽が付いたあとは15℃以上の環境で育てましょう。順調に成長すれば、花芽をつけてから数ヶ月で綺麗なお花を咲かせてくれますよ。
花芽が左右される胡蝶蘭の元気さを葉でチェック
花芽を付けるには株が健康であることが条件ですが、株が元気かどうかは葉を見て判断することができます。たくさん葉がついている胡蝶蘭ほど健康な証拠です。