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株を分けて大切な胡蝶蘭を増やしてみよう!上手な胡蝶蘭の増やし方

お祝いでいただいたり購入した胡蝶蘭、よく見たら新しい芽が出ていたりしませんか?新しい芽が出ていたら、それは「子株」。胡蝶蘭は子株を分けることで増やすことができるのです。今回は胡蝶蘭を上手に増やす方法についてまとめてみました。

胡蝶蘭は増やせる!その増やし方は?

カラフルな胡蝶蘭

大切に育てていた胡蝶蘭に子株ができていたらうれしいですよね!胡蝶蘭は株分けをすることで増やすことができます。まずは、ご家庭でどのようにして胡蝶蘭を増やすことができるのかご紹介します。

家庭でも可能!胡蝶蘭は挿し木ではなく株分けで増やす

胡蝶蘭を増やす場合は、挿し木ではなく株分けで増やすことができます挿し木とは、茎や枝を切り、土に挿して増やす方法のことですが、残念ながら胡蝶蘭では挿し木はできません。胡蝶蘭を切り花でいただいた場合は、観賞用として楽しみましょう。

胡蝶蘭の株の基本、子株を見分けよう

胡蝶蘭の鉢植えがある場合は、子株を株分けすることで増やすことができます。株分けとは、胡蝶蘭の一部分を根と一緒に切り離して、新しい胡蝶蘭を増やすことです。胡蝶蘭を株分けするには、子株を株分けする場合と、高芽を株分けする場合があります。

  • 子株 胡蝶蘭の親株の根元からできます。最初は小さいので、根っこと見間違えてしまうこともありますが、葉っぱが生えてきたらそれは子株です。
  • 高芽 本来胡蝶蘭の花が咲くであろう茎に、根と葉が生えたものは「高芽」と呼ばれます。どこから生えているかで子株かどうか見分けることができます。

胡蝶蘭に子株ができやすい条件は?

胡蝶蘭にとって子株ができやすい環境としては、胡蝶蘭の原産である熱帯と同じような気候、つまり高温多湿の環境であることが必要です。そのような環境の中で、胡蝶蘭にどうして子株ができるのか、理由はまだはっきりとはわかっていないようですが、子株ができやすいといわれている条件は大きく二つあります。

  •  胡蝶蘭の成長がとまっていること
  •  胡蝶蘭が弱っているかもしれないこと

胡蝶蘭は根などに傷がついて弱ったときに、必死で命をつなげようとします。親株の寿命が短くなりそうなときに子株を作って、種を絶やさないようにするという、自然の原理が働いているともいわれています。

胡蝶蘭の株分け方法

植え替え

それでは実際にどのように株分けをするのか、「高芽」と「子株」で株分けするそれぞれの方法についてご紹介します。

まずは株分けができる状態か見極めよう

株分けができるのは、子株の葉が2~3枚になった時です。なので、子株が生えてきてもすぐに親株と切り離さないようにしてください。胡蝶蘭はゆっくりと成長する植物ですから、子株ができて植え替えをするまでに1年以上成長を待つ場合もあります。子株ができるということは胡蝶蘭にとって理想的な環境であるということですから、今まで通りの方法で、焦らずに育てていきましょう。

ただし、親株が枯れてしまいそうな場合は、すぐに植え替えをしましょう。 胡蝶蘭の株分けは、基本的に植え替えのタイミングで行います。親株・子株両方へのダメージが少ないのは、お花が咲き終わったタイミングの寒くない時期、5~7月ごろが良いとされています。気温が18℃以上あると理想的で、18℃より低いと育ちが悪くなり、お花が咲きにくくなるといわれています。

株分けのために準備するもの
  • 水苔
  • ハサミ(消毒液か、煮沸で消毒しましょう)
  • ピンセット

高芽で株分けをする方法

高芽を株分けする場合、根が5㎝以上になっているものが対象になります。

  1. 親株から3~5㎝残して、高芽を切り離します。根を傷つけないよう、気をつけましょう。
  2. 水を含ませた水苔で高芽の根を包みます。
  3. 高芽を包んだ水苔を鉢に植え、隙間を水苔で埋めます。

子株で株分けをする方法

  1. 鉢から親株ごと抜きとり、親株についている水苔を取り除きます。細かい水苔はピンセットを使って取り除きます。黒くなっている根はハサミで切ります。
  2. 根に気を付けながら、子株を切り離します。
  3. 水を含ませた水苔で、親株・子株それぞれを包み鉢に移し、隙間を水苔で埋めます。

株分けした後の胡蝶蘭をしっかり管理しよう

胡蝶蘭の鉢植え

株分けは胡蝶蘭にとって、とても体力を使うものでストレスがかかります。折れやすい根に気をつけながら株分けをした後も、次の点に注意してください。

株分け後の環境に注意しよう

高芽、子株どちらの株分けの場合も、大切なのは根をしっかり定着させることです。株分け後2週間程度は、日当たりがよく風通しのよい場所に胡蝶蘭をおいてください。直射日光は葉焼けを起こす原因になりますので避けてください。

植え替え後の肥料や水やりは?

水やりは根が定着するまでの2週間程度はしないようにしましょう。あまり早い時期に水やりをすると、切った根から病気が入ってしまいます。すぐに水やりをしない分、あらかじめ水苔に水を吸わせることが必要なのです。

株分けの後は葉のサインを見逃さないで!

葉のチェック

株分け後の胡蝶蘭はとても疲れています。胡蝶蘭は葉っぱでいろいろなサインを出しますので、見逃さないようにチェックしましょう。

胡蝶蘭は葉で健康状態がわかる

胡蝶蘭は葉っぱの引き締まり具合で健康状態がわかります。葉枯れや、病気の感染などは、葉っぱの色や形に現れることが多くあります。毎日ちゃんと観察していれば、胡蝶蘭がどんな健康状態なのか把握することができます。

元気な胡蝶蘭の葉の特徴は?

元気な胡蝶蘭の葉っぱは深い緑色をしており上向きで、ツヤとハリがあります。葉が上を向いているということは、光がよく当たり、葉っぱを広げなくても栄養を取れているということです。逆に、光が当たらなくなると葉っぱが重さで垂れ下がり広がっていきます。

胡蝶蘭の葉が教えてくれるサインと対処

胡蝶蘭の葉に下記のようなサインがでる場合があります。その場合は、しっかりと対処して健全な状態に戻してあげましょう。

葉が黄色くなった場合

寿命によるものですので、自然に落ちるまでそのままにしましょう。落ちた葉を取り除くだけで大丈夫です。

葉が白くなったり、黒くなる場合

直射日光と暑さによる「葉やけ」が原因と思われます。胡蝶蘭は直射日光が苦手です。特に夏場の日差しは強すぎて、葉が焼けてしまいます。カーテン越しに日光が届く場所や日かげに移動させてあげましょう。葉焼けが少ない場合には、置く場所を変えることで元気になることもありますが、残念ながら焼けてしまった葉はもとには戻りません。

葉に白い点々がある、ツヤがなくなる場合

葉についた害虫による被害と思われます。害虫の被害はすぐに広まってしまうため、早めに駆除しましょう。市販の害虫駆除剤を使うことで対処できます。害虫の中でも駆除が大変なのがカイガラムシです。カイガラムシは幼虫には害虫駆除剤が効くのですが、成虫になってしまうと効かない場合があります。成虫の場合は、葉を傷つけないように注意しながらつまようじや毛先の柔らかい歯ブラシで取り除いてください。

葉が黄色くなる、茎が赤黒くなる場合

何かの病気にかかっている可能性が高いです。この場合は、消毒剤を使いましょう。病気の原因は、ハサミや、人の手が原因となって菌が入ってしまうことです。胡蝶蘭をハサミで切ったり、お世話するさいには、消毒や殺菌をかかさず行ってください。

胡蝶蘭の葉を増やすにはどうしたらいい?

胡蝶蘭は葉が4枚以上あると株を大きくすることができる、といわれています。葉が少ない場合には、水やりのタイミングを見直してみてはいかがでしょうか?胡蝶蘭の水やりは、乾燥してからあげることが重要です。水が不足すると、胡蝶蘭はたくさん水分を保持しようと、根をたくさん出します。根で水分を保持できるようになると、たくさんの葉を維持できるようになります。水のあげすぎは根腐れにもつながりますので、気をつけましょう。

胡蝶蘭を株分けして増やす時の注意点

胡蝶蘭の鉢植え

先ほどお伝えした通り、株分けは胡蝶蘭にとってもたいへん体力をつかいます。増やす際には次のことに注意しましょう。

株分け後の注意点は?

  • 植え替えはNG 株分けをしたあとは、胡蝶蘭が非常に疲れている状態です。違う鉢への植え替えなどは避けてください。最低でも1~2カ月は落ち着かせてから植え替えを行いましょう。
  • 水苔の乾燥させすぎに注意 水やりは2週間ほどおいてから、とお伝えしましたが、時期によってはそれより早く水苔が乾燥する場合があります。水苔が完全に乾燥してしまうと、水苔自体が水を吸収できなくなり、胡蝶蘭も水を吸えなくなってしまいます。水苔の表面が乾いていることを目安に水をあげてください。

胡蝶蘭を増やすことは簡単ではないことを理解しておこう

なぜ子株ができるのか、まだはっきりとわかっていないこともあり、どんなに良い環境で胡蝶蘭を育てていても、子株が必ずできるというわけではありません。また、子株ができたからと言って必ず株分けやその後の育成ががうまくいく、ということでもありません。もし、株分けに失敗してしまってもあまり気にせず、気長に挑戦してみましょう。

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