キュウリのプランターでの育て方・栽培方法!種・苗の選び方や美味しく育てるコツ
家庭菜園を始めたいと考えている方にピッタリなのが『キュウリ』です。ベランダなどの限られたスペースでも栽培ができ、簡単にたくさんの量を収穫できるので、失敗が少なく、満足感を得やすいのが嬉しいところ。コツをご紹介しているので参考にしてください。
キュウリ(胡瓜)をプランターで育てるための準備
者の方がキュウリを育てる場合は、畑よりもプランター栽培がお手軽でおすすめです。また、種からも苗からも育ちますが、苗から育てると失敗が少ないでしょう。プランターも苗もホームセンターで購入できるので、実物を見ながら選んでみてください。以下、具体的に、プランターや苗の選び方をご紹介します。
広めサイズのプランターと土の準備
キュウリは、『浅く広く』根を張るという特徴があるので、幅広いタイプのプランターを準備しましょう。
目安として、苗1本あたり、容量20リットル以上の土が入るサイズがよさそうです。ご自宅のベランダなど「ここで育てたいなあ」という場所に合わせて決めましょう。
『プランター』で検索すると、容量も併記された状態で画像をチェックできるので、具体的なイメージを持つことができます。水はけのよさがポイントになるので、プランターの底に敷く『鉢底石(はちぞこいし)』も合わせて準備しましょう。
発芽後のキュウリには、市販の『野菜用の培養土』を使うと便利です。ややアルカリ性の土壌を好むので、苗の植え付け2~3週間前に『苦土石灰』を、1週間前には、肥料成分を含む腐葉土や化成肥料を混ぜておきます。
種・苗の選び方ポイント
一般的には、苗から植えた方が失敗が少ないので初心者におすすめです。苗は、ホームセンターや園芸店で入手できます。チェックポイントを紹介します。
・葉の厚み:濃い緑色で、厚みがあるものを選びましょう。触ると葉を痛めるので目視で。 ・茎の『節間(せつかん)』:短くしまっているものを選びましょう。間延びはNGです。 ・子葉:大きいものを選びましょう。 ・害虫:葉の裏を見て、虫がついていないことを確認しましょう。 ・先端の葉:上を向いており、勢いよく生えているものを選びましょう。
また、苗には『接ぎ木苗(つぎきなえ)』と『実生苗(みしょうなえ)』の2タイプあります。接ぎ木苗のほうが、病害虫に強く育てやすいですが、価格は実生苗の数倍します。初めてなので苗の数を絞ってじっくり育てたい、量産してみたいなど、目的に合わせて検討してください。
同じキュウリでも、栽培期間が異なります。同じ作物でも栽培期間が短い順に、『早生(わせ)』『中生(なかて)』『晩生(おくて)』という性質のものに分かれます。
早生のほうが、栽培期間が短いので、害虫リスクなどを回避しやすく、育てやすいです。一方、晩生タイプは、長い時間をかけて育つので、サイズが大きく、おいしい野菜を収穫できます。キュウリにもいろいろあるので、品種を選ぶ際には栽培期間もチェックしてみましょう。
一方で、種から育てることもできますが、苗よりも難易度が高いです。高温かつ湿気のある環境では発芽しにくく、温度管理がやや面倒かもしれません。それでも種から挑戦したい場合は、トレイや鉢に種をまいて発芽させます。種まきから1か月後を目安に、元気な苗をプランターに植え替えましょう。
プランターを置く場所について
夏野菜であるキュウリは、日当たりがよく、風通しのよい場所で良く育ちます。遮るものがなく日光が良く当たるベランダのスペースなどにプランターを置くのがおすすめです。
注意点としては、エアコンの『室外機』の風が直接あたる場所に絶対に置かないことです。プランターの土も乾燥しやすくなりますし、キュウリは、不自然な強い風かつ熱風に弱いという特徴があります。
キュウリ(胡瓜)の育て方・植え付け方法
キュウリは、一般的に夏野菜として知られていますね。栽培をスタートする時期としては、秋という手もあるのですが、家庭菜園では、春にスタートして、夏に収穫というパターンがおすすめです。ここでは、苗の植えつけ方、植えつけ後に重要となる水やりのポイントを紹介します。
キュウリの栽培に最適な時期とスケジュール
キュウリの栽培をスタートする時期は、春と秋の2パターンありますが、ベランダなどの家庭菜園では『春まき』がおすすめです。目安のスケジュールとはなりますが、苗から育てる場合は、5月に植え付け、6~8月が収穫時期となります。
応用編にはなりますが、種から育てる場合は、4月にスタートしましょう。
種まきと苗の植え付け方法
まず、苗の場合は本葉が4枚出てきたら植え付けのタイミングです。根をくずさないように、ポットからそっと取り出します。接ぎ木苗の場合は、接ぎ木部分を土の中に埋め込んでしまわないように気を付けましょう。
目安として、幅65cmのプランターであれば、苗を2株植えつけることができます。
種から育てる場合は、まく前に水に浸しておくと、根が生えてくることがありますが、これはむしろ植え付け時にメリットとなりますので、そのままにしておきましょう。
植えてからおよそ1週間で芽が出ます。
水やりの頻度も重要ポイント
夏と冬で水やりのポイントが異なります。
夏はとにかく乾燥厳禁。土の表面が乾いていたら、朝・夕にたっぷり水やりをしてください。特に朝は、日中の乾燥を防ぐため、鉢の底から水が流れるくらいの量を目安にしてよいでしょう。冬は、枯れても問題ないので、水やりをせずに放置してください。
水不足は、形が崩れたり、実が空洞になったりする原因になります。日々、欠かさずに続けましょう。
キュウリ作りに必要な支柱・ネットとは
キュウリ栽培に欠かせない道具が、またここで登場します。今回は『支柱』と『ネット』です。キュウリの特徴の一つは、つるが伸びること。ネットは、支柱を固定するために使います。この『つる』を支柱に這わせることで、病害虫を防ぐことができます。
キュウリのつるが巻き付く場所
キュウリには、つるが長く伸びる特徴があります。最低でも150cm以上になります。絡まりやすく、葉が密集することによってカビが発生したり、害虫がつきやすくなったりすることも。支柱を使うことによって、つるが巻き付く場所が確保されるので、病害虫を予防することができます。
支柱・ネットの張り方
支柱は、上下が分かりにくいので注意しましょう。丸みを帯びた方が上で、先端がとがっている方を土にさします。太いタイプのものがおすすめです。
キュウリの成長に合わせてもう一つ必要なのが『キュウリネット』です。支柱にしっかりと張って、たるまないように固定することがポイントです。
支柱は、キュウリネットの大きさに合わせて張りましょう。
たくさん収穫するための日々のお手入れ
収穫量UPのためにできる、キュウリのお手入れをご紹介します。『日々伸びていくつるの整備』『肥料の与え方』『病害虫対策』など、少しコツをつかめば比較的育ちやすいのがキュウリのいいところ。ポイントをしっかり押さえましょう。
整枝・摘芯・脇芽取りのコツ
キュウリの日々のお手入れの代表的なものとして『整枝』『摘芯』『脇芽取り』というものがあります。主につるに対して行うものです。キュウリのつるには、軸となる『親づる』、そこから生えてくる『子づる』『孫づる』があります。適宜、つるや葉をカットしていくことで病気を防ぎ、収穫量をキープすることができます。それぞれ説明していきましょう。