観葉植物が枯れた原因とは?よくある5つのケースの対策をご紹介
植え替える
根腐れが見つかったら、腐った根をカットして腐食の進行を食い止めます。根が全滅していたら、根全体をカットし、挿し木にするのもよいでしょう。(挿し木ができる品種に限る)
根腐れする土は、土本来が持つ『排水性』や『通気性』が失われている証拠です。加えて、土全体に嫌気性菌が繁殖している可能性が高いので、元の土を使わずに植え替えをしましょう。
水はけの良い土を使う
根腐れを防ぐには、『水はけ』の良い土を使うことが1番です。土の粒子と粒子の間から余分な水分が流れ出ると、そこに隙間ができ新たな空気(酸素)が入りこみます。
土が古くなると、土の粒子の隙間が狭くなり、水も空気も通りにくくなるため、定期的に植え替えをして、フワフワの新しい土に替えましょう。
水はけを良くするポイントとしては、土に赤玉土などを多めに混ぜ込むことです。植物に合わせて配合量を変えてみましょう。
水やりの仕方を見直す
土を変えても根腐れしやすいという人は、水やりの仕方を見直してみましょう。観葉植物の水やりの基本は『土が完全に乾いてからたっぷりと与える』です。
表面は白っぽく乾いているように見えても、土の中はジメジメしている場合があるので、割りばしを挿して中の湿り具合をチェックしてみましょう。
また、休眠期になると、植物は水や栄養をほとんど必要としなくなります。土が乾いてから、さらに1~4日の間隔を空けるのが理想でしょう。
水不足や乾燥の場合
水が不足すると、葉や茎が変色し、しなってくるのが分かります。カラカラになってしまう前に、水をたっぷり与えれば、回復する可能性は高いです。
水をたっぷり与える
完全に枯れてしまった植物に水を与えても回復しませんが、しおれて元気がない状態であれば、たっぷりの水を与えて下さい。
水を浸透させる方法に『腰水』があります。鉢より大きなバケツに水を溜め、鉢ごとどっぷりと浸けると、鉢穴からも水が供給され、葉や茎にハリが出てくるでしょう。
エアコンの風に注意する
エアコンの熱が葉に直接当たると、水分がどんどん蒸発していきます。水やりをしていても枯れる場合は、部屋の湿度が低く、空気が乾燥しているからかもしれません。
直射日光、エアコンの風が当たらない場所に移動させ、こまめに葉水をしましょう。また、電磁波や熱を発するテレビや電子機器の横や上に置くのもNGです。
害虫により葉が変色した場合
害虫が発生すると他の鉢植えまでやられてしまうので、迅速な対応が必要です。観葉植物に付きやすい害虫とその駆除方法を確認しておきましょう。
アブラムシの駆除方法と予防
アブラムシは伸び盛りの新芽や葉に付着して汁を吸う『吸汁性害虫』です。中には羽を持った種類もいて、ベランダにある観葉植物などにも被害を及ぼします。
汁を吸うだけでなく、他の植物が持っているウイルスや病気も媒介するので、徹底的に駆除しなければなりません。
水をかけて窒息死させる方法もありますが、殺虫剤を使うと楽です。駆除後は、予防のために浸透移行性殺虫剤を散布しておきましょう。
殺菌能力の高い『木酢液』を、葉に吹きかけておくのもおすすめです。
ハダニの駆除方法と予防
ハダニはクモの仲間で、風に乗って室内に侵入し、葉裏に寄生します。肉眼で見ることが難しいくらい極小ですが、葉の汁が吸われると葉緑素がなくなり、白い斑点ができます。
高温乾燥の環境を好み、梅雨明けから秋にかけて大発生する傾向がありますが、水には弱いので、定期的な葉水をすれば防げるでしょう。
付着したハダニは水で洗い流すか、殺虫剤で駆除しましょう。
肥料や栄養剤、活力剤で蘇る?
元気がない植物に肥料や栄養剤を与えるときは、量やタイミングを考える必要があります。誤った与え方は逆効果で、『肥料焼け』などのトラブルを引き起こすでしょう。
肥料は元気がない植物に欠かせない
植物を植え付ける前は、数種類の土に肥料を混ぜて、植物に適した用土を作ります。この土を『元肥(もとごえ)』といい、しばらくの間は肥料を与える必要はありません。
しかし、時間が経つにつれ、土中の肥料分は減少するので、品種によっては元気がなくなることもあります。適切な肥料を適切なタイミングで与えれば、植物が活力を取り戻す可能性は高いでしょう。
肥料には植物が必要とする三大栄養素が含まれています。
- 窒素(N):葉や茎を育てる
- リン(P):花や実がつきやすくする
- カリウム(K):茎や根を丈夫にする
たとえば、葉色が悪いときは窒素が多めの肥料を、根を太く丈夫にしたいときはカリウムが多めの肥料を選びます。
根の状態によっては逆効果に
ぐったりと弱っている観葉植物は、生命線の根に問題がある可能性が高いです。
弱った根は吸収力が弱く、肥料を与えても土に残留するだけなので、まずは根の状態をチェックし、どこに問題があるのかをはっきりさせましょう。
肥料を与えるときは、規定量より薄めた液体肥料を葉や茎に散布し、様子を見るところからはじめてください。
タイミングや量を守ろう
観葉植物に肥料を与えることを『追肥(ついひ)』といいます。追肥のタイミングは植物が最も成長する5~9月にかけての『生育期』です。
栄養を必要としない『休眠期』に与えると、根の機能を害する恐れがあるでしょう。これを『肥料焼け』といいます。
肥料は形状によって効き目の速さが異なります。たとえば、固形肥料は、ゆっくり・長く効く『緩効性』で、『液体肥料』は効果が短いが速く効く『速効性』です。
液体肥料は、植物の成長が特に活発になる時期(夏頃)に与え、それ以外は固形肥料を数カ月に1回のペースで与えます。パッケージの記載を確認し、頻度や希釈量を間違えないようにしましょう。