観葉植物をはじめて育てる方へ。上手な育て方と種類別おすすめ10選
観葉植物は、置くだけで空間に彩りを与えます。この記事では、置きたいけれど育て方がわからないという人に向けて、必要な知識をまとめました。さらに、初心者でも上手に育てられるおすすめの観葉植物10選もご紹介します。
観葉植物とは
そもそも観葉植物とは、数ある植物の中でどんなものを指すのでしょうか。観葉植物は、室内での鑑賞用として、花ではなく『葉』を楽しむのに適している種類の植物と定義されています。
基本的には室内での鑑賞が目的の植物のため、乾燥に強く直射日光に当たらない場所でも育つ品種とも言えます。
自宅インテリアや贈り物としても人気
スタイリッシュな観葉植物は、部屋のインテリアとして人気です。加えて、お店の開店祝いや新築祝い、誕生日プレゼントなどの贈り物としても喜ばれています。
喜ばれる理由の1つに、お世話が簡単なことが挙げられます。他の植物に比べて、水やりなどの手間が少ないのです。さらに、インテリアとしてだけでなく、『植物を育てる楽しみ』を見出せるという魅力も、人気の理由と言えるでしょう。
また、観葉植物には、花と同じように『花言葉』があります。伝えたいメッセージを込めて贈るのも、素敵なギフトになるでしょう。
観葉植物の基本の育て方を学ぼう
観葉植物は、『日当たり』『水やり』『風通し』に気を配れば、すくすくと元気に育ちます。
ただし、それぞれには気をつけるべきポイントがあります。こちらでは、適切なケアの仕方について説明します。
日当たりは品種に合わせて
植物といえば、日当たりのいいところに置いておけばいいと思いがちですが、一概にそうとも言い切れません。日光を好む種類もあれば、直射日光に弱い種類もあるのです。
その性質によって、置くのに適した場所に違いがあるため、観葉植物の特徴をよく知っておく必要があります。
一般的な観葉植物は、レースのカーテン越しの窓際のような『直射日光の当たらない明るい場所』を好みます。強い直射日光に当たり続けると、『葉焼け』といって葉の色が変わってしまうこともあるのです。
逆に、部屋の照明だけの環境では、日陰に強い観葉植物でも元気に育ちません。そのため、観葉植物の特性に合わせて、日光に当たる時間や場所を調整するのが大切です。
水やりは土が乾いてから与える
観葉植物は、基本的に乾燥に強い品種が多いので、毎日水をあげる必要はありません。そこが、お世話が簡単である理由とも言えます。それでは、どんなタイミングで水やりをすると良いのでしょうか?
その答えは、『土の表面が乾き始めたとき』です。目で見たり触れてみたりして『土が乾いている』と感じたら、たっぷりと水をあげましょう。
水やりの適量は、『鉢の底から少しだけ水が滴るくらい』が目安です。鉢底から水があふれて、受け皿に水が溜まっている状態は与えすぎです。受け皿にたまった水はすぐに捨てましょう。水を与えすぎてしまうと根が呼吸できず、やがて腐ってしまうので注意しましょう。
また、葉水と言って霧吹きを使って葉に直接水をスプレーすると、みずみずしい葉が育ち、病害虫を防ぐ効果もあります。その際に、茎や幹にも霧吹きすると良いでしょう。
風通しを良くする
どんなに明るくても、閉め切った部屋などで空気が滞留する場所では、観葉植物の元気はなくなってしまいます。観葉植物を置く場所は適度に換気をし、風を通すようにしましょう。
風通しの良さは、日当たりや水やりと比べて忘れられがちなポイントです。そのため、意識して頭に置いておくと良いでしょう。こまめに換気をし空気の入れ替えをすることで、病害虫の予防にもなり、観葉植物が元気に育ちます。
観葉植物を元気に保つための肥料の与え方
観葉植物はお世話があまり必要ではないため、肥料を頻繁に与える必要はありません。とはいえ、観葉植物は生きものです。大きく育てていくためには、適切な量の肥料が必要となってきます。
その場合、ただやみくもに肥料を与えればいいというわけではありません。 ここでは、肥料を与える際に気をつけるべきポイントを見ていきましょう。
肥料の三大要素
肥料には、次のような「三大要素」があります。
- 窒素(N)…タンパク質を作り、葉や茎を育てます。不足すると、葉落ちしたり茎の伸びが悪くなったりします
- リン酸(P)…植物の細胞質の成分になり、花や実を育てます。不足すると、観葉植物がやせ細ってきます
- カリウム(K)…植物全体の成長に大きな役割のある成分で、根や茎を育てます。不足すると、病害虫に侵食されやすくなります
肥料のパッケージには、この『N』と『P』と『K』の数値が記載されています。3つの成分比率が同じものは栄養バランスに優れた肥料と言え、室内で育てる観葉植物に適しているのです。
観葉植物の状態を観察し、買う際にどれが適切なのかを店員に相談するのもおすすめです。
肥料の種類
肥料には、『有機肥料』と『無機肥料』があります。
有機肥料は、簡単に言うと『臭いのある』肥料です。天然成分である油かすや鶏糞などから作られています。虫が発生しやすく管理が難しいので、室内の観葉植物には不向きでしょう。
無機肥料は、植物の成長に必要とされる先述の窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)を、化学的に合成したものです。無臭で速効性に優れているので、室内の観葉植物にも向いています。
無機肥料は、固形・液体・粉末の3タイプです。固形タイプはゆっくりと浸透し、放置してもある程度の持続効果が期待できます。
一方で、液体タイプや水に溶かす粉末タイプは速効性があるのが特徴です。しかし、効果が短いため、こまめに与える必要があります。
与える上での注意点
肥料は、どんなときに与えてあげると良いのでしょうか?肥料を与えるタイミングや、与える際の注意点を見ていきましょう。
肥料を与えすぎる
早く観葉植物を大きくしたいからといって、肥料をたくさん与えるのはNGです。